高野和明のレビュー一覧
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日本、アフリカ、アメリカを渡る壮大なスケールの物語。こんな物語を創作できる作者は本当にすごいと脱帽です。
・アフリカ少年兵の件はエグい。しかし、現実的にあるとしたら看過できない。平和な日本では想像すらできない世界だった。
・ハイズマンの言葉が印象的
→「すべての生物種の中で、人間だけが同種間の大量虐殺(ジェノサイド)を行なう唯一の動物だ。それがヒトという生き物の定義だよ。人間性とは残虐性なのさ。かつて地球上にいた別種の人類、原人やネアンデルタール人も、現生人類によって滅ぼされたと私は見ている。(ジョゼフ・ハイズマン)」
・すごく説得力のある見解だった。こうやって人類はヌースやエマのような -
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上巻に引き続き下巻もテンポよくストーリーが進んで、次はどんな展開が待ち受けているんだろう…?と、時間も忘れてページをめくる手が止まらなかった。
こんなに高揚した気分で読書をするのは物凄く久しぶりな気がする。
なんだこの緻密に作り上げられたストーリーは。この物語を作り上げるために、どれだけの労力を費やしたんだろう。
人間は残酷で、作中では目を背けたくなるような出来事が容赦無く描写されているけれど、これは他人事なんかじゃなくて、自分を含めた全ての人間にかかわることが描かれていると感じる瞬間が何度かあって、だから余計にこの本に夢中になったのかも。(夢に見るくらいに)
面白かった -
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ネタバレ13階段は既に読んでいましたが、
また違った方向性の作品で驚いたと共に、
それにも関わらず
スリリングに展開していく冒険劇に引き込まれ
スピードを落とさず読み切ることができました。
最近SF要素のある話を引き当てる機会が増えました。自分からはなかなか手を出せないSFですが、こういう形で触れられて、読書の幅がちょっと広がったかも。
以下は印象に残ったシーンについてや考えたこと。
オネカをはじめとした現地村人虐殺のシーンは残虐でトラウマになりそう。
子どもにあんなことさせたり、
◯した人の身体の一部をペンダントにしたり…
でも、これはフィクションとも言い切れないと思うと、すごく心が締め付けら -
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【2025年116冊目】
善行を積む前に借金をしよう、そう思い立った八神が発見したのは、アパートの浴槽で釜茹でにされた男の死体だった。直後、見知らぬ男たちに追いかけられ、やむなく八神は逃亡を開始する。男を殺したのは誰か?なぜ見知らぬ男たちが追いかけてくるのか?骨髄移植のドナーとしての役目を果たすため、八神の東京を駆け巡る逃走劇が始まった。
最初は登場人物も多いし、事件も複雑だし、というか次々に事件起こるしでついて行くのに必死でしたが、だんだんと真相がわかるに連れて、ページをめくるスピードも加速していきました。お、面白い。謎が謎を呼ぶ展開、複雑怪奇に絡み合う因果関係の糸が解かれていき、真相がわ -
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ネタバレ真相が見えてくるまではすごく面白かった。
犯人が分かった辺りから、わたし的には大失速…。
この手のものは何でもそうだけど、それまで普通に暮らしていた(??)人間にここまでのことができるかよ、訓練された職業暗殺者かよ、と思ってしまう。
私が読み飛ばしたのかもしれないけど、代議士が自分の私兵を得るために公安の警察官を使ってカルトを作り、そこに犯人が偶然入り??、代議士が有力な対立候補をスキャンダルで落とすべく、カルトの人間に人を殺させるとともに嘘の証言をさせたり(それを犯人が知って、恩人の復讐をすることに??)、代議士が白血病治療の骨髄移植のためにカルトの人間に八神を確保させようとした…てこと -
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ネタバレ13階段が面白かったので、こちらにも挑戦。
冒頭からアメリカの大統領が登場し、
他の登場人物もカタカナで難しい役職の
登場人物たち。
そこで既に身構えたところに
政治の話がはじまり、手汗がダラダラ。
日本に舞台が移って、ここはまだ読めそうだと安心したらややこしい化学の話が始まって
これは、阿呆なわたしが手を出していい本なのだろうか…?と震えながら読み進めていましたが、
ひとまず
理解できなさそうな難しい話は薄目を開けながら
ぼんやりと分かればよしとし、読み進めていくことにしました。
3分の2までさしかかると
ワクワクする急展開でそんなこと気にならなくなりました。
挫折せずに最後まで読ん