高野和明のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
【2025年116冊目】
善行を積む前に借金をしよう、そう思い立った八神が発見したのは、アパートの浴槽で釜茹でにされた男の死体だった。直後、見知らぬ男たちに追いかけられ、やむなく八神は逃亡を開始する。男を殺したのは誰か?なぜ見知らぬ男たちが追いかけてくるのか?骨髄移植のドナーとしての役目を果たすため、八神の東京を駆け巡る逃走劇が始まった。
最初は登場人物も多いし、事件も複雑だし、というか次々に事件起こるしでついて行くのに必死でしたが、だんだんと真相がわかるに連れて、ページをめくるスピードも加速していきました。お、面白い。謎が謎を呼ぶ展開、複雑怪奇に絡み合う因果関係の糸が解かれていき、真相がわかった時のなるほど感と言ったら!
最初は「でも悪党なんでしょ」と穿った目で見ていた八神のことも、すぐに「逃げろ!頑張れ!」と応援したくなりますし、いろいろと言動がかっこいい。最後の説明のつかない結末については賛否両論ありそうですが、司法で捌けないのだから、そうだよなという感じも。Sを逆手に取った真相も凄かった。
物語の建付けのうまさと、複雑に絡み合う要因も最後には綺麗に説明しきってしまう筆力の高さ。最初に読んだのはジェノサイドでしたが、13階段も面白かったので、安定して面白い作家さんだなぁとますますファンになりました。
最後の段落で一気に涙目にさせてくるのもずるい。また読みたい作家さんです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ真相が見えてくるまではすごく面白かった。
犯人が分かった辺りから、わたし的には大失速…。
この手のものは何でもそうだけど、それまで普通に暮らしていた(??)人間にここまでのことができるかよ、訓練された職業暗殺者かよ、と思ってしまう。
私が読み飛ばしたのかもしれないけど、代議士が自分の私兵を得るために公安の警察官を使ってカルトを作り、そこに犯人が偶然入り??、代議士が有力な対立候補をスキャンダルで落とすべく、カルトの人間に人を殺させるとともに嘘の証言をさせたり(それを犯人が知って、恩人の復讐をすることに??)、代議士が白血病治療の骨髄移植のためにカルトの人間に八神を確保させようとした…てこと…?
犯人の関わり方がなんかだいぶ無理があるような…。
対立候補を落とすために、人を殺させて、対立候補の息子を犯人に仕立て上げるために複数人に嘘の証言をさせる、なんてやるの不自然すぎるよねぇ。
そこまでのことをする必要ないじゃん…もっと軽いスキャンダルでいいじゃん…そんな陰謀に多くの人を関わらせてうまく行くわけないよ…。
あと、骨髄移植が1回しかできない前提で話が進むので、何で???と思って、しらけてしまった。
骨髄バンクルートでも1人のドナーが2回まで骨髄提供できることになってるし、あの代議士なら正規ルートでなく骨髄移植できそうじゃん。
何で八神が他に提供したら、もう代議士に提供することが不可能、みたいな感じなの…?(八神が任意では提供しないだろうというのは置くとして) -
Posted by ブクログ
死に際の人間が残される人を愛しているが故につく優しい嘘に弱いので、読みながらぼろぼろ泣いた。やさしさを受け取った側がそれを全部解っているのがせめてもの救いだった。
高野さんの作品の良いところは、感情に対する言語化が非常に丁寧になされている事だと思う。高野さんの作品に登場する主人公はいつだって心情をすぐさま言語化し、そこで見えてくる弱さやずるさにとことん向き合ってくれる。私はいつも本の中の一人称になりきって読み進めているため、その人生の一部をなぞることで日頃自分の感情をうまく言語化できず感じるもどかしさを解消してくれるのだと感じた。
良い作品には良い解説、という持論があるがこの作品の解説も例に漏れず素晴らしかった。私もそれ感じてたけど言語化出来んかったな〜〜〜と、格の違いを見せつけられ大変悔しい思いをした。これからこの作品を読む人には、本編を読み終わったあとに自分なりの感想を書き出すなりした後、待ち受ける言語化ヤクザ(解説の大矢博子さん)にぶん殴られて欲しいと思った。 -
Posted by ブクログ
高野和明さん著『夢のカルテ』の概要と感想になります。
概要です。
睡眠療法専門のカウンセラーである夢衣(ゆい)は、今日も悩める患者と向き合いながら彼らの夢を治癒していく。ある日に訪れた刑事の健介は夢衣との出会いに運命的な何かを感じ取り、次第と二人はいくつかの事件と夢に立ち向かって惹かれ合う。
感想です。
振り返ると高野和明さん作品も既読作は増えました。代表作『ジェノサイド』の緊迫感と『幽霊人命救助隊』の優しさを掛け合わせて(2で割った)本作は書かれた印象ですね♪
ドラマのような展開と高野和明さんらしい読みやすさで、高野和明さん作品を初読みしたい方にオススメです。