高野和明のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
これは、面白い。
科学と物語が見事に融合して、まさに自分好み。
大まかなストーリーとして、アメリカ人傭兵であるイェーガーによるアフリカのミッション。日本で薬学を専門とする大学院性の古賀研人への父親からの不可解なメッセージ。遠く離れた2人の点をつなぐのは、数十年前に発表された「ハイズマン・レポート」という論文。その内容は人類を滅亡させてしまう5つの要因を科学的検知により、予測して警告する内容だった。
物語を読み進める事に、少しづつ明るみになっていく真実。誰が味方で誰が敵かもわからない。陳腐な言い回しだが、その状況にハラハラさせられている自分がいる。途中にでてくるチンパンジーの話が印象強くて、 -
Posted by ブクログ
死に際の人間が残される人を愛しているが故につく優しい嘘に弱いので、読みながらぼろぼろ泣いた。やさしさを受け取った側がそれを全部解っているのがせめてもの救いだった。
高野さんの作品の良いところは、感情に対する言語化が非常に丁寧になされている事だと思う。高野さんの作品に登場する主人公はいつだって心情をすぐさま言語化し、そこで見えてくる弱さやずるさにとことん向き合ってくれる。私はいつも本の中の一人称になりきって読み進めているため、その人生の一部をなぞることで日頃自分の感情をうまく言語化できず感じるもどかしさを解消してくれるのだと感じた。
良い作品には良い解説、という持論があるがこの作品の解説も例 -
Posted by ブクログ
高野和明さん著『夢のカルテ』の概要と感想になります。
概要です。
睡眠療法専門のカウンセラーである夢衣(ゆい)は、今日も悩める患者と向き合いながら彼らの夢を治癒していく。ある日に訪れた刑事の健介は夢衣との出会いに運命的な何かを感じ取り、次第と二人はいくつかの事件と夢に立ち向かって惹かれ合う。
感想です。
振り返ると高野和明さん作品も既読作は増えました。代表作『ジェノサイド』の緊迫感と『幽霊人命救助隊』の優しさを掛け合わせて(2で割った)本作は書かれた印象ですね♪
ドラマのような展開と高野和明さんらしい読みやすさで、高野和明さん作品を初読みしたい方にオススメです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ読み終わったが、なんとも感想を書きづらい。感じたことを文章にするのが難しい。
最初は少し斜に構えて読んでいたところは否めない。
しかしとても長い話なので、段々と登場人物に感情移入した。ヤクザの八木さんも好きになってしまった。人は共に過ごした時間が長いほど相手を好きになるのかもしれない。
原因の大抵は鬱だと最初から想定していたが、それが原因なのか結果なのかは別として、やはり切っては切れないものなのだろう。
私は人と関わるのが苦手で一人を好む。いくら他人の助けを借りるのが大切と言われても…と思っているが、そう思っている限りはこのような事態を避けることはできないのだろうな。
ラストはすごく良かった。