高野和明のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ホラー物だとは知らずに読み始めたので、あれっ!そういう話なのって感じで読み進めた。確かに精神病と心霊現象って紙一重だよなぁと思った。
ただテンポがよく読みやすかったし最後はハッピーエンドでほっこりできたので良かった。
改めて命の誕生について色々考えさせられたし、自分の子供たちが生まれた時のことを思い出したりして感慨深い気持ちが蘇ってきた。
ただ途中にあった胎児の中絶の処置の描写があんまりにも残酷で読むのが辛かった。
あと出産て神秘的で本当に素晴らしいものなんだけどそのことに対してほとんどなにも関わることのできない男っていう立場がとても情けなく思えた。 -
Posted by ブクログ
序盤から現実離れした展開で一気に引きこまれる不思議な物語。
自殺して幽霊となった人命救助隊員たちが、自殺志願者をレスキューしながら
自分の心とも向き合う。死に急ぐ人の感情を繊細にモニタリングし、
心の機微をリアリティたっぷりに描き、説得力と強い共感を生む人間描写が光る。
メガホンで耳元に叫んだり街頭演説で募金したりと、助け方が独特で面白い。
「誰もが不確かな未来を不必要に恐れている」という視点から、
日本人特有の「死を救い、逃避と捉える傾向」を鋭く描き、
日本の文化、経済、政界やモラルハザードなど現代社会への痛烈な批判も
織り交ぜる。「何かあればすぐに死を選択肢にする」空気感をリアルに捉え、
一人ひとりの人生や痛みに寄り添い課題を解決していく。
心を救える善人と救えない悪人が登場し、人間関係・心身の健康・経済問題を多角的に描く。死を選んで後悔した者だからこそ、死を選ぼうとする人の心を動かせる説得力がある。百人目の救命での決死の説得には涙を誘われた。ドラマチックで余韻の深い結末。辛い気持ちを追体験しつつ優しい温かさに包まれる。読後に「自分も有意義に人生を生きてまっとうしたい」と思った。
心に残る作品。