あらすじ
毎夜の悪夢に苦しめられている麻生刑事は、来生夢衣というカウンセラーと出会う。やがて麻生は夢衣に特殊な力があることを知る。彼女は他人の夢の中に入ることができるのだ――。感動の連作ミステリ。
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夢衣がクライアント、自分に向けて、心を探求してい迷いや強さが伝わって来て、また、健介のあったかい気持ちが流れていて素敵でした。怖い部分もあったけど、ハッピーエンドでうれしかった。
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クセのない文で読みやすかったです。内容も設定も好きでした。
ただ、主人公が今までの描写からしてしなさそうな行動を最後の方でしたのでモヤっとしました。
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死に際の人間が残される人を愛しているが故につく優しい嘘に弱いので、読みながらぼろぼろ泣いた。やさしさを受け取った側がそれを全部解っているのがせめてもの救いだった。
高野さんの作品の良いところは、感情に対する言語化が非常に丁寧になされている事だと思う。高野さんの作品に登場する主人公はいつだって心情をすぐさま言語化し、そこで見えてくる弱さやずるさにとことん向き合ってくれる。私はいつも本の中の一人称になりきって読み進めているため、その人生の一部をなぞることで日頃自分の感情をうまく言語化できず感じるもどかしさを解消してくれるのだと感じた。
良い作品には良い解説、という持論があるがこの作品の解説も例に漏れず素晴らしかった。私もそれ感じてたけど言語化出来んかったな〜〜〜と、格の違いを見せつけられ大変悔しい思いをした。これからこの作品を読む人には、本編を読み終わったあとに自分なりの感想を書き出すなりした後、待ち受ける言語化ヤクザ(解説の大矢博子さん)にぶん殴られて欲しいと思った。
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高野和明さん著『夢のカルテ』の概要と感想になります。
概要です。
睡眠療法専門のカウンセラーである夢衣(ゆい)は、今日も悩める患者と向き合いながら彼らの夢を治癒していく。ある日に訪れた刑事の健介は夢衣との出会いに運命的な何かを感じ取り、次第と二人はいくつかの事件と夢に立ち向かって惹かれ合う。
感想です。
振り返ると高野和明さん作品も既読作は増えました。代表作『ジェノサイド』の緊迫感と『幽霊人命救助隊』の優しさを掛け合わせて(2で割った)本作は書かれた印象ですね♪
ドラマのような展開と高野和明さんらしい読みやすさで、高野和明さん作品を初読みしたい方にオススメです。
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面白かった~!惹き込まれて一気読みでした。
少し切ない所も有るのですが、良い終わり方でした。他の高野和明作品とは違いファンタジーの要素が有る作品でしたが、読みやすくて先の展開が気になり読者を惹き込ませる所は流石です。今回も楽しませて貰いました。
高野和明作品は、後1冊で読破してしまうのですが、作品数が少ないのが残念です。脚本家もしている様ですが、ミステリー小説の執筆にも力入れて欲しいなぁ、、、
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久々の高野和明さん!(共作やけど)
夢分析か…
フロイトとかユングとか言われても、精神の分野はさっぱりですわ…(−_−;)
人の夢の中に入れるとかいうと、何かサイコダイバーシリーズを思い浮かべてしまうが、それほどバイオレンスしてないし、ドロドロしてない。
夢衣さん、人の夢の中に入れるという特技で、心理カウンセラーしてる。まずは、刑事さんをカウンセリングして、不眠症を撃破。しかし、自身のハートも撃破。
最後は、ハラハラしてミステリーするけど、途中は、2人の恋愛にイライラ…ええ大人が何してんねん!と思うけど、羨ましくもある。
夢からとはいえ、人の心の中を読めるというのは、いいのか悪いのか悩みますな…
分からんからこそ楽しいってのもあるしね。
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「ジェノサイド」に衝撃を受け「13階段」を読み、ますます高野和明さんファンになって手に取った3冊目。
共著だからなのか、それとも恋愛要素が含まれているからなのか前出2冊とは違う雰囲気を持っていて新鮮だった。
人の夢の中に入ることができるカウンセラーの主人公:夢衣(ゆい)が4人の患者の夢に入り込み、苦しむ心を救おうと奮闘する一方で、患者として出会ったもう1人の主人公:麻生刑事と互いに惹かれあう。
湧き上がる恋愛感情に戸惑いながらも共に事件解決に立ち向かう2人。恋愛軸強めのサスペンス物語。
4章のうち、個人的には特に【第2章:婚約者の夢】が切なくて、でも美しい物語で好き。
4章通して夢衣と健介の恋愛が描かれており、普通の恋愛としてみたらモヤモヤする場面が多々あるが、元々がカウンセラーとクライアントの関係だったからこそ恋愛移転や過去の体験からくる影響などで判別が難しくもあるのは何となく理解できた。
映画とかドラマになりそうな話で、お互いが過去の経験と向き合いながらも2人で前進していこうと決める想いと行動がステキ。
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どのエピソードも面白かったですが、2つ目のお話しで少し潤っとさせられました。
ファンタジーなミステリーで全体的に読みやすく、面白かったです。
恋についてはカウンセラーとして自己分析しながら葛藤してるのがもどかしく...楽しめました(笑)
高野さんの作品は久しぶりに読みましたが、どの作品も面白く、楽しめます。
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面白すぎて寝不足になること間違いなし。
ミステリー要素だけでなく、恋愛要素も兼ね備えたハラハラドキドキものです。ただ、考え過ぎると自身のトラウマと再度向き合うハメになるので要注意…。
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明晰夢を見ることができるカウンセラーが主人公の話。
明晰夢というものを知らなかったのだが、非常に面白く読むことができた。
他人の夢に入り、自分でも気づいていない深層心理の問題を解決する。それだけでもおもしろそうなのだが、そこに恋愛の要素と、犯罪捜査に関わっていくサスペンスの要素が加わり、飽きることなく最後まで一気に読み通せる。
シリーズ化して欲しいくらい主要な登場人物が魅力的である。
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心の奥底にあるものを見つめ寄り添うカウンセラーの夢衣。クライエントとの関わり、夢衣自身の恋、穏やかな気持ちで読めた。高野和明らしい人のやさしさや善良さを感じる話。とてもよかった。
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恋愛模様がちと古臭いが、しっかりとしたサスペンスでスリルある内容が楽しめた。相手の夢を見るには自分も眠らなければならないという無防備な状態、という設定も面白い。
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特殊な能力を持つカウンセラーの話。恋愛、心理、ミステリと娯楽小説としては十分。ちょっと心理部分は過剰かなという印象を受けたけれど、読みやすかったのであまり抵抗はなかった。
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高野和明氏の作品はストーリーは違えど、カラダとココロの奥底が震える。文章表現なのか、ストーリー展開なのか。何だろう。この本もココロの底から震えてしまった。波長が合うんだろうな。この人の作品は。
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他人の夢に入り込める特殊な能力を持つ心理カウンセラー。
さまざまなクライエントの心の奥底に眠る闇の根源を探る。
象徴的にしか見えない夢の中。
無意識下に閉じ込めた記憶は、その中には現れない。
フロイトとユングの精神分析、間主観的夢、恋愛転移。
この本では特に恋愛転移に重点を置いている。
心理学に興味がある人には最適な一冊ではないでしょうか。
でも、もっと丁寧に描いてほしかった部分もあり、少し残念でした。
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サクサクっと読むにはいいのではないかなぁと。
短編連作だから。
この題材で長編にしてみるのも面白かったかも知れないなぁと思わせる一冊。
これは、他人の夢に潜ることができる女性が主人公のお話です。まぁ面白いのですが、人の精神に潜るって部分で、夢枕獏さんのサイコダイバーを思い起こさせました。久々に魔獣狩り読むか!
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夢の世界に入り込める夢衣ゆい
催眠世界で二人の夢をつなぐポイントを行き来できる能力を使ったカウンセリングで治癒確率をあげる
恋心は恋愛転移なのか、、、
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★3.5 お下がり本
面白かった!
事件&麻生刑事と特殊な能力を持つ夢衣の恋愛
なんでかわからないんだけど、麻生刑事のイメージがSnowManのさっくんで読んでしまいました
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人の夢に入れる能力は本当に要らないですね。あと入られたらすごく嫌。夢の中での変な事って本当に変だから、見られて勝手におかしい人判定されるのも辛い。
そんな人の夢に入れる能力を使ってカウンセリングする話です。
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特殊な能力を持つ女性と、凶悪犯罪に立ち向かう男性刑事がいくつもの難事件に立ち向かいながら恋愛していくファンタジー?恋愛?ミステリー?な物語でした。なかなかこの組み合わせはないんじゃないでしょうか?
ハラハラドキドキさせられるシーンはいくつもあり怖い!(ホラーではなく、主人公が危なくて読んでられない)と思って本を閉じたのも何度かありました。さすが高野和明さんです。
ただ、最後の話で女性主人公が犯罪の重要な手がかりを探しに行くシーンでどう考えても危険な行動なのに男性刑事を待たずに進んじゃうところが展開上仕方がないんでしょうけど、とても合理的な考えとは思えずモヤモヤしました。
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他人の夢に入り込める能力を持つカウンセラーが、刑事との出会いと恋を経て、自分の過去や内面を見つめ直していく。ミステリよりも恋愛の度合いが強く、事件の内容にはそれほど意外性はない。
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謎を夢で解決するのは、ミステリーのルール違反だと思っていた。
が、それもありかなと思えるラストだった。
やっぱり小説の善し悪しって、ラストが大きく影響するのかも。
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面白かった
表題のとおり「夢」をテーマにしたファンタジック恋愛ミステリー
人の夢の中に入り込める特殊能力を持った心理カウンセラー夢衣。その能力を生かして、患者の心を救おうとします。
最初のクライアントは刑事の麻生。発砲事件で一般市民が撃たれたことを悩んでいます。
その刑事の夢の中で見たものとは?
その後、植物状態になった婚約者、さらには夢の中で殺人を犯す男、父親を亡くし口のきけなくなった少女をカウンセリングしていくことに。
これらの出来ごとを通して、次第にひかれ合う二人ですが、本当の恋愛感情なのかどうかって、これまた、面倒くさい(笑)
心理学者の恋愛って変なところで悩むのね。
そして、少女の案件では凶悪犯罪に巻き込まれ、
夢衣と少女はどうなる?
そして、夢衣と麻生の関係は?
といった展開
心理学の難しい話や心理療法、精神分析、夢分析、過去のトラウマなどなど、リアリティを感じます。
さらには、夢をベースとした伏線も回収されてとてもスッキリ!
面白い設定で、ベタなストーリ展開でとても楽しめました。
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主人公の夢衣は他人の夢の中に入る事が出来るカウンセラー!
全編にわたり心理学の話が散りばめられている。なんとなく松岡圭祐の千里眼を思い出した。
本作の中に出てくる心理学用語で恋愛転移なるものがあるらしく、患者と医者が治療時に心を寄せ会う事で勘違いから相手に好意を抱いてしまう現象らしいです。
主人公は終始、自分の恋愛についてこの転移を疑い、相手の気持ちにも何らかのトラウマが潜んでいる事を疑っています。
しかし、私は人の好き好みは経験の積み重ねにより形成されるものでその経験に良いものもあれば悪いものもあるのが一般的ではないかと考えます。だから心理学的に言えば人を好きになるメカニズムに人工的なものが混ざっていても排除しなければいけないような事ではないと思います。
『何も無い中で人を好きになるほうが不自然では無いか?』と主人公に問いたくなりました。
続編がありそうな物語です。
Posted by ブクログ
ジェノサイドのインパクトがあり過ぎて、
この作品を読んで、こういうのも書けるのかとビックリです。
夢を題材にしたとても純粋な恋愛小説ですが、
後味もスッキリとして読みやすいと思います。
ただ上手くまとめ過ぎかな。主人公の夢衣にあまり感情移入できなかったおさーんでした。
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4つのエピソードが盛り込まれた長編、と言って良いのでしょうか。
それぞれ、分かりやすく捻られた結末があり、カウンセラーと刑事の、出来すぎなほど綺麗な恋愛が描かれています。
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高野和明氏の小説を読むのは二度目。
来生さんの恋愛が完全にだらけるというかうわあああ恥ずかしい!となるような初々しさがあって途中で投げようかと思ったけど「自分が好きになるタイプはみんな同じ」=「自分を認めて欲しい部分を求めているだけにすぎない?」という悩みというか考える部分が出てきてからぐっと面白くなりました。
最終的な落ちとしてはちょっとインパクト弱い上に最後の話がおいおいwとなる展開ではあったけど、集中して一日で読めました。