高野和明のレビュー一覧
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上巻に引き続き、期待通り非常に良かった。
少年兵たちの出自回想シーン、そしてイエーガーたちとの戦闘シーンが壮絶すぎて強烈で、ずっと後味の悪さが残る。
ヌースは複雑系を瞬時に理解するという特性を持つ。
が、一応現実としては、変数が多いカオスは、時間の経過とともに指数的に可能性の空間が広がるため、この世では情報を保持しきれなくなる制約がある。
そのため、直前までは予測できても、遠い未来になるとどんなに高性能な計算機であろうとお手上げだ。ここの部分は創作作品ならではの疑似科学だろう。
本作だと海流の計算が当てはまる。タンパク質合成の部分も変数が多すぎる。
その点、政治的駆け引きはまだ変数が少ないため -
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大学生の頃の自分に読んで欲しい。
ちょうど、卒業論文を前に教授から言われた言葉
「過去の研究を踏襲し、そこに1つ自分のオリジナリティを付け足しなさい」
当時はその必要性・プロセスをよく理解できなかったし、自身の思いつきや閃きなど何の役にも立たないなどといじけていた思いがあった。
そんな時にこの終盤、先人への思いを馳せる研人と出逢っていたならば。そう思わずにはいられなかった。
この物語では、多くの人の(勿論人生を捧げたような先人達の努力が身を結んでいるところが多いが)積み重ねが「GIFT」という魔法を意味あるものにしました。
あの時の自分も、たとえ卒業までの間だとしても1人の研究者となってい -
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圧倒的なスケールの中で展開されるストーリーに、終始夢中になる。と同時に、下巻では色んな場面で人類や世界に対する多くのメッセージ性も感じる。
イラク戦争の凄惨さ、米大統領の権力濫用、同じサピエンス同士での殺し合い、科学が生み出した核兵器という殺戮器、そして見返りを求めない善行…。知性を手にしたはずの「人類」がやってきたことの多面性を感じることができた。
なぜこのタイミングで新装版が刊行されたのか。戦争を辞められない人類に突きつける現実、1人の権力者の判断で何万人もの命が奪われる可能性、意思を持ったAIが登場するかもしれない未来(人類の知能を超えた存在)。どんな価値観で、どんな生き方をしていくのが -
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以前読んだ『踏切の幽霊』が良かったので、読んでみました。
短編集。帯に書かれてる言葉が「ミステリーをベースに、ホラー、サスペンス、SF、ファンタジーなど、エンタテインメント小説のあらゆる要素を盛り込んだ、傑作短編の豪華詰め合わせ!」です。本当にお得な作品だと思いました。どれもどんでん返しの結末ががあり、心温まる結末もあったりとなかなか楽しめました。
やっぱり『踏切の幽霊』が良かったということで、幽霊がきっかけで事件の真相、犯人が分かるというのが、私は好きですね。でも今回私は、『ハードボイルドな小学生』という話が1番好きです。とにかく小学4年生が可愛い。主人公の男の子は、探偵です。タイトルど -
購入済み
面白かった!
重いテーマにもかかわらず、そしてじっくりと書かれているのに、スイスイと読み進めることができて(止められない!)、半日ほどで読み切った。
登場人物の多くに好感が持て(主人公のうちの一人は傷害致死で服役した前科者だが)応援したくなる気持ちになる。作者の力量か。デビュー作ですよ!?
なお、ミステリーでおなじみ?の某ネタがあります。こんなところで出すか?!(笑った)
ラストに向かって、二転三転する展開。とくに後半すごい。
五章の最後、ある人物の名を読んだとき戦慄しました…。
最後に、小説とはいえ登場する全ての人、特にあの人に心の平安が訪れることを願ってやみません。
読んだ人ならわか -
Posted by ブクログ
モキュメンタリーホラーとも言えるし、不思議な社会はミステリーとも言える。
巻末の解説にもあったけど、宮部みゆきの火車を彷彿とさせた。大変に文章が巧く、またドキドキさせられる展開で一気読みできた。
この本の直前に読んだスティーヴン・キングのチャーリーの数奇な人生と類似するところもある。
個人的には「死」というもの対する恐怖は絶大である。自らの意識がなくなるということはどういうことなのか想像がつかない。
死に対する恐怖への特効薬となるわけではないが、チャーリーの数奇な人生の「人々にはそれぞれ頭の中に壮大な世界があり、そこにこれまで関係した人たちが存在し、生活している」という世界観はある種救いとな