尾木直樹のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
前半は共感できる部分、目からウロコな部分が多くグイグイ引き込まれる。
特に第3章の「教師の条件」。自分の理想の教師像とかぶる部分が多く、教師として勇気が持てた
ただ、後半の「提言」の部分が弱い。
批判は非常に的を得ているとは思うが、それに対する解決策が具体的でない。橋下徹が言う学者の典型例だ。
教育再生会議が対症療法的すぎると断罪して上で、「日本がどういう国にならなければならないかという国民的な歴史的視点に立って、しっかりとしたビジョンをもつことが重要でしょう」(原文ママ)と述べているが、具体的に何をどうすればよいかまでは触れていない。
その部分は他人に丸投げして、出てきたものが悪かったら批判する。こう思われても仕方がない。
基本的に、現場の先生応援主義の尾木先生には頑張って欲しい人間なので、この辺が残念だ。 -
Posted by ブクログ
少し前の本だけど、書いてあることは少しも古びていない。かつて学校に勤務していて、今も多くの先生方のそばにいる自分にとって、大いにうなずける点がたくさんある本であった。
いろんなことがあるたびに先生は非難を浴びてしまっていて、本当に一握りの不心得者の行っていることが、なんだかその職全体を貶めているような印象が強い。たまにバカなことをやった人がアニメを見ていたからって、アニメファンを全員変態扱いするような論調とまったく同じである。
この本の中には、思うにならない勤務条件の中で、子供たちのために身を粉にして働く先生の姿がたくさん書かれている。特に、具体的なアンケートの中で明らかになる各先生方の声は、本当に心を打つものがある。自分のことは二の次にして、目の前の子供たちの笑顔だけを励みにしている先生方のことをもっとたくさんの人に知ってほしいと思う。
本のタイトルはわりあい強い印象を与えるけど、出来の悪い先生の見つけだして攻撃するような内容ではない。もちろん、先生がしっかりしなければいけないのは当たり前だし、問題のある先生にはやめてもらうなりなんなり、そういうことだって必要なのはよくわかる。この本にもそういうこともきちんと書かれている。
でもそれ以上に、もし教員格差が生まれるとしたらそれはなぜなのか、実際に格差があるとしたらそれをどうすればいいのか、そういうことにきちんと答えを見つけようとしている筆者の態度に好感が持てる。
法律の意図などについて、「そんなふうにとらえなくてもいいんじゃないかなあ」と思うところもいくつかあったし、筆者が指摘する問題点についても、「でも、それは…」と思うところもある。でも、そういった違いを越えて、根本のところにある考え方、一言でいえば社会が先生を信用し、教育をもっと大事に考えていこうという主張に深く共感した。
この本が書かれてから何年も経っている。同じ大変さの中に先生たちがいることが悔しい。 -
Posted by ブクログ
「格差」、よく聞く言葉です。
その格差について、尾木氏は、
"自然現象"でも"歴史的必然"でもないからです。きわめて人為的、政策的、つまり政治が主導して生んだ格差
だと指摘しています。
そう指摘されて初めて気がつきました。
そういうことに気がつく人材を育てていくことが大切だと思うし、
「政治が主導して生んだ。それはおかしいではないか、そんな社会はおかしいではないか。」と「権力者の行動を看破できる教養や知性」を持つ人材を育てていくことが大切。
そこに、今の教育界に蔓延している競争原理主義は必要ないと私は思う。
政府は一握りのエリートがいればそれで十分、あとは物申さぬ国民を作ろうとしているけれど、そんな政策に騙されることなく、考えることのできる子どもを育てていきたい。