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公立学校の教師が病んでいる。そして、教師力の深刻な低下。教育崩壊を後押しする「教師格差」は、避けることの出来ない現実である――。「尾木ママ」として知られる教育評論家が喝破する、日本の教育の現実と処方箋!
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Posted by ブクログ
尾木ママが現在の教職者を取り巻く現場の状況を的確に分析。 会社や企業と同じ成果主義と評価主義に追われる教師。 そこにある病理をデータを取りながら丁寧に解説。 教育再生会議や行政の在り方にもしっかり提言しており、 競争ではなく共創と、現場の声に耳を傾けること。 法で縛ることよりも多くの予算を投入するこ...続きを読むとで現場で子ども一人一人に向き合う機会や時間を増やすことが提言されています。
前半は共感できる部分、目からウロコな部分が多くグイグイ引き込まれる。 特に第3章の「教師の条件」。自分の理想の教師像とかぶる部分が多く、教師として勇気が持てた ただ、後半の「提言」の部分が弱い。 批判は非常に的を得ているとは思うが、それに対する解決策が具体的でない。橋下徹が言う学者の典型例だ。 ...続きを読む教育再生会議が対症療法的すぎると断罪して上で、「日本がどういう国にならなければならないかという国民的な歴史的視点に立って、しっかりとしたビジョンをもつことが重要でしょう」(原文ママ)と述べているが、具体的に何をどうすればよいかまでは触れていない。 その部分は他人に丸投げして、出てきたものが悪かったら批判する。こう思われても仕方がない。 基本的に、現場の先生応援主義の尾木先生には頑張って欲しい人間なので、この辺が残念だ。
教育界の抱える困難がどこからきているのか?どこにねじれがあるのか? それが分かる一冊。 なるほどと思って読んでいたら、5年以上も前に出ていたのね。いま読んでもためになるし、いまこそ知らなければいけないものなのだと思う。
教師を目指す人、教育学を学んでいる人、今の教師という職業にものいいたい人みんなに読んでほしい一冊。教師に対する見方が変わると思う。
熱い語りだった。尾木ママの教育に欠ける思いや、子どもの人格的成長に尽力しようとする思いが伝わるようだった。問題点はたくさんあがっていたが、どうすれぱよいのこの部分は抽象的になって、とりあえずお金もかけて人材集めもがんばって、世論と政策や保護者と教師、校長の認識の違いを埋めて、という感じになってしまっ...続きを読むたのがもう一歩。 ただ熱い語りに、尾木ママの本を他にも読んでみようと思えた。ぜひ、教員志望には読んでほしいし、たくさんふせんがつく本になると思う。
少し前の本だけど、書いてあることは少しも古びていない。かつて学校に勤務していて、今も多くの先生方のそばにいる自分にとって、大いにうなずける点がたくさんある本であった。 いろんなことがあるたびに先生は非難を浴びてしまっていて、本当に一握りの不心得者の行っていることが、なんだかその職全体を貶めてい...続きを読むるような印象が強い。たまにバカなことをやった人がアニメを見ていたからって、アニメファンを全員変態扱いするような論調とまったく同じである。 この本の中には、思うにならない勤務条件の中で、子供たちのために身を粉にして働く先生の姿がたくさん書かれている。特に、具体的なアンケートの中で明らかになる各先生方の声は、本当に心を打つものがある。自分のことは二の次にして、目の前の子供たちの笑顔だけを励みにしている先生方のことをもっとたくさんの人に知ってほしいと思う。 本のタイトルはわりあい強い印象を与えるけど、出来の悪い先生の見つけだして攻撃するような内容ではない。もちろん、先生がしっかりしなければいけないのは当たり前だし、問題のある先生にはやめてもらうなりなんなり、そういうことだって必要なのはよくわかる。この本にもそういうこともきちんと書かれている。 でもそれ以上に、もし教員格差が生まれるとしたらそれはなぜなのか、実際に格差があるとしたらそれをどうすればいいのか、そういうことにきちんと答えを見つけようとしている筆者の態度に好感が持てる。 法律の意図などについて、「そんなふうにとらえなくてもいいんじゃないかなあ」と思うところもいくつかあったし、筆者が指摘する問題点についても、「でも、それは…」と思うところもある。でも、そういった違いを越えて、根本のところにある考え方、一言でいえば社会が先生を信用し、教育をもっと大事に考えていこうという主張に深く共感した。 この本が書かれてから何年も経っている。同じ大変さの中に先生たちがいることが悔しい。
題名でイメージするような内容ではないです。 安部教育改革が、20年後、50年後、100年後に、「日本を滅ぼした」少なくとも、「日本を悪くした」と言われることは、確実でしょう。 それが、なんで普通にわからないのだろう? そういう普通のことが、書いてある本です。
日本の教育現場の実態を尾木ママが解説している 日本の教育が十分だとは思わないけど 日本は教師に求めるものが多すぎると思う 教師の質や制度を改善してもきっと限界があって 教育のシステムを根本的に変えることが必要な気がするなあ 学力が指標の全てではないけど、それだけを取っても他国より劣っているのは...続きを読む明白で もう少し周りを見渡しながら柔軟に変えていけるといいんじゃないかな〜 と、いち大学生として思った笑 (現場に出てない人が何も言えない) ✏教師の教育実践は、その専門性と良心に依拠して、"子どもの発達保障と人格の形成"という2つの目的にのみ服する
教育評論家としてメディアでも有名な尾木直樹氏の著作。 教育崩壊を教師崩壊と捉え直し、教師が直面する問題を考える。 現行の教育制度における「教師」の役割は様々。日本は諸外国に比べるとその辺が特殊な形。 教師というものの世間的なイメージが崩れている。不徳な教師の起こす事件がメディアで報道されるたび...続きを読むに、世間一般の教師像というものがどんどんと落ち込む。もちろん教師自身もそのようなモデルをある程度認識し、自らその枠の中に入ってしまう可能性もある。 この本の中で指摘されている人間力と呼ばれているものは単に「新社会人」がもつ経験不足、が原因なものもある。少なくとも新人の教員は他の社会人一年生と比べて著しく劣っているとは思えない。 しかし外圧が低ければそのまま中年、ベテラン教師になってしまう可能性はある。学校同士の競争化を促す意見の正当性はこの辺にあるだろう。 著者は「生徒に合わせた授業が必要」と説く。しかし現実的に時間が絶対的に足りないだろう。一つのクラスにメインで授業をする人間と、事務的サポートをする副担任が絶対的に必要になってくるとおもう。 あと、教師力を維持するために優秀な人を集める事が必要とも説く。しかし「優秀」な人間よりも「やる気」のある人間の方が必要ではないか。頭が良くてもそれがそのまま人を教えるのが上手い、適切であるとは言えない。恵まれた職場だから教師になるというのはやはり「サラリーマン教師」を増やす原因になると思う。 もちろん、現状の制度が良いというわけではない。
教育評論家・尾木直樹による教育論。 第一次安倍内閣時の、教育再生会議による波紋を 描き出している。 最近の著者は、テレビやブログ等で、 教員の代弁者なのか、世論の側にたって 教員を攻撃する立場にあるのか はっきりしない部分も見受けられたが、 本編は、真摯な教育論と言っても良いだろう。 教員という...続きを読む立場、その資質からは難しいのかもしれないが、 著者のようにメディアに進出する人物が どんどん出るようになると 世論との間の壁も薄くなり、 結果として開かれた学校になっていくように思えてならない。
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