鯨統一郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ作中の「混一疆理歴代国都之図」とやらに興味が湧く、魏志倭人伝の行程を混一疆理歴代国都之図(1402年に李氏朝鮮で作成された世界地図、西はアフリカ・ヨーロッパから東は日本までを描き、日本列島が90度ほど回転した形で表現されていて「南へ」という『魏志倭人伝』の記述を畿内方向に解釈する材料として畿内説の論拠に使われる・・・こともある、作品ではこの地図の方位認識を重視して東北の宮城こそ邪馬台国として設定する
もう一つの推理の大きな起点が、アラハバキ神(荒吐神・荒脛巾神など)で、主に東北・関東を中心に祀られる土着神で、『古事記』『日本書紀』に一切登場しない客人神として神社にひっそり残る、一説に「まつろわぬ神」「消された古い信仰」の位置づけで大和朝廷の神話体系(天照大神を頂点とする記紀神話)に取り込まれず、むしろ排除・無視された地方神、作品では、邪馬台国(および卑弥呼)も正史から実質的に無視・排除されている点を共通項として強調するされるが・・・「東北に実在した強力な勢力(邪馬台国)が、後のヤマト王権に征服・同化される過程で、記録から抹消された」アラハバキが「消された神」であるように、邪馬台国も「消された王国」であり、その故地が東北である、という論理
単なる地理比定を超えて、「なぜ正史に詳しく残らないのか」「なぜ九州・畿内に決定的証拠が出ないのか」を説明しようとする。東北の古代遺跡(例:三内丸山など)の存在や、蝦夷関連の伝承とも結びつけて補強する
事件の方はつぐみ推理が危機対応できるぐらい早めなので良かった・・・菅原の動きはどーかと思うけど -
Posted by ブクログ
ネタバレ読書好きの方から勧められて本書を読みました。
宮田さんが、通説と言われている史実を資料を読み解きながら、静香さんを鮮やかに論破していく様子がエキサイティングでした。
特に、邪馬台国の章は、この説、ありえるのでは、と思い、少し調べてみましたが、残念ながら学説上は省みられていないようです(本書の中では、東北は開発がまだ進んでいなくて、大規模な遺跡が見つかっていないとの論法でしたが、さすがにこれまで大規模な遺跡群が発見されていないということはないはずだ、ということでした)。
その他の章も、さすがにそれはと思うのもありつつ、楽しく読めました。
ただ、続編をすごく読みたいかというと、静香さんの発言や人物描写が、毎回ワンパターンでちょっと鼻についたので、そこまで食指は動かず…。気が向いたら手に取るかもしれません。