鯨統一郎のレビュー一覧
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今作はなんとうらら自身が幕末の江戸へとタイムスリップしてしまいます。同じシリーズでも前作とは少し違った感じで楽しめました。
日本史が苦手なので読むか否か、最初は相当迷いましたが、いざ読み出すとこれが止まらず一気読み。色々と面白い場面があるのだけれど、中でも坂本竜馬を「坂本ちゃん」と呼び、竜馬本人に現代から持って来た司馬遼太郎の『竜馬がゆく』を読ませるうららが最高でした。
うららがタイムスリップしたのは歪められた歴史の方ですが、史実もきっちりと、しかも分かりやすく書かれていたので良かったです。幕末にちょっと興味が芽生えました。単品でも楽しめる作品だとは思いますが、より一層楽しみたい方には「タ -
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相変わらず大きなスケールのトンデモ新解釈です。北京原人の化石消失と山下将軍の秘宝と下山事件。この三つの怪事件が複雑に絡み合って…と、とてもじゃないけど、こんな発想は出来ません。でも突拍子もない発想なんだけれど、もしかして有り得るかも…と思わせるところは、いつもながらさすがですね、鯨氏。
様々な歴史的事件が絡んできますが、歴史に詳しくなくても大丈夫。主人公の達也が歴史にさほど詳しくなく、その辺りはさゆりがレクチャーしてくれるので、達也と一緒に勉強しながら読み進めることが出来ます。私も歴史は苦手ですが楽しめましたし。もちろん、歴史に詳しい方が読んでも十分に楽しめる作品だと思います。 -
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軽やかに事件を解決するマグレ警部だけれど、その推理は“こじつけ”と言っても過言では無いでしょう。そして、マグレ警部が披露する超能力・超常現象に対する数々の薀蓄。まさに鯨ワールド炸裂といった感じです。正統派ミステリがお好きな方にはオススメ出来ない…かも。私は好きですけど。
しかし、主人公の小林くんよりマグレ警部の方が断然、目立ってますね(笑)どの短編も70年代にヒットした歌謡曲に「見立て」て行われた殺人事件。出て来る曲は、にしきのあきらの「空に太陽がある限り」や沢田研二の「勝手にしやがれ」、ピンクレディーの「UFO」などなど。誰でも一度は聞いたことがあるであろう曲ばかりなので楽しめると思います -
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刑事の工藤さんと犯罪心理学者の山内さん、そして雑学王のマスター。この三人の会話が面白いです。特にマスターの言葉と工藤さんの心中ツッコミが笑わせてくれます。この三人と同年代の方ならすごく楽しめるのかも。
グリム童話に対する解釈と事件の真相、どちらも楽しめました。一粒で二度美味しい、といった感じです。バーで出て来る料理も美味しそう!日本酒についても色々と詳しく書かれていて、日本酒が飲めない私にも知識がつきましたし、勉強になりました。
でもこれ、是非シリーズ化して欲しいと思ったのですが、思わぬ展開の九話目に驚きました。読み終わってからしばらくポカーン。