鯨統一郎のレビュー一覧
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「本当は恐ろしいグリム童話」の類似企画かと思ったら、
ちょっと違うけど、まあ、そんなものだった。
カバー裏で、著者が語っているとおり、
昔のテレビ番組の話
おとぎ話の考察
推理小説
なパートが、お互い無関係に出てきます。
「浦島太郎」の原初からの変遷。
自分も、桃太郎の年老いた母親のことは、気になっていた。
息子が海で行方不明になって、福祉も充実していなかった時代に、
どれほど心細い想いで息子の帰りを待っていたのだろうか?
と。
「桃太郎」と「オズの魔法使い」の類似性。
カチカチ山のウサギは、通常のウサギのイメージとはかけ離れているという指摘。
などなど、おとぎ話に関する薀蓄と -
Posted by ブクログ
やっぱり様式美が忘れられなくて読んでしまった。いつもながらに面白いなぁ。
40ページのうちの大部分を昭和時代のアニメや映画やテレビの思い出話で埋め、さらに(今回は)日本酒と肴のうんちく。さらに20ページを使って昔話の秘密に迫って、事件そのものはラスト5ページで決める。
いやぁ、いいなぁ。切れ味が良い。思い出部分は懐かしいし(今回は自身の神田川小説をバカミスと称する味もあった)、うんちくは勉強になるし、昔話の秘密は本当にな~るほどと思わせる説得力と明快さを併せ持つ。
事件の解決そのものは、限られた条件のもとで精いっぱいの展開を見せる。いやぁ、何度も書くけれど面白い。
さらに今回は -
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ネタバレこの人の本、前にも読んだ気がするんだけど、思い出せません。
ストーリーが面白いです。
森鴎外がタイムスリップして現代の渋谷に来ちゃうところから始まって。
助けてもらったのが、現役女子高生。
ギャルなんですよ。
モリリンって名前にされちゃう。
でも、大正11年に生きてた人が、現代に来ちゃうとこうなっちゃいます?っていうのが、読んでてほんと、面白かった。
歴史が違ってきてしまうのをどう描くのか?と思ってたら、ありがちな展開だったので、そこはなーんだって気はしましたけど、それが気にならなくなるくらい、面白かったです。
歴史というか、森鴎外の勉強にもなったし。
ジオシティーズとか出てきちゃうのが、 -
Posted by ブクログ
久々に「鯨節」で笑かしていただきました(^ ^
今回は口裂け女だの耳から出る糸だのという
「都市伝説」にまつわる事件が続く。
探偵事務所に勤める主人公の独白で進み、
いつもながらにアヤシさ百万点の
マグレ警部と矢田貝秘書(?)が
話をメチャクチャにしつつ強引に「解決」、
というお決まりのパターン。
さらに今回は昭和の歌謡曲メドレーが絡み、
小泉今日子やら中森明菜、近藤マッチなど
懐かしのヒット曲がずらずら出て来る。
さらに今回は主人公の「兄」が登場。
この兄なる人物が、昭和の歌謡曲の研究家という
あまりにもご都合主義な人物設定(^ ^;
この兄が、マグレ警部の「ヒントとも思えない歌声