あらすじ
母一人子一人で暮らしてきた45歳の娘は75歳の母親をなぜ殺害したのか? 不明だった事件の動機を、美人大学院生・桜川東子(さくらがわはるこ)が昔話・浦島太郎の大胆な新解釈で解き明かす!(表題作) 日本酒バーで益体(やくたい)もない話を繰り広げる常連2人とマスターのヤクドシトリオ。彼らが解けない事件の謎を昔話になぞらえて次々と解決する東子の名推理。鯨ミステリーの妙技が冴える!
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Posted by ブクログ
桜川東子シリーズ、第2弾。
前回シリーズに引き続き、設定は同じ。
題材は日本の民話に変更。
これまた興味深い。
民話の裏の意味を元に事件を解決。
読みやすい。
ヤクドシトリオの裏設定がちょっとよく伝わってこないのが残念。
前回からそう時間は経っていないはずだけど、出所したの?
Posted by ブクログ
4
『九つの殺人メルヘン』から数年後の設定の続編。時系列としては間にスピンオフの『すべての美人は名探偵である』が挿まれる。多少小ネタが絡むので出来れば順番に読んだ方が良い。
安心のワンパターンの美学。『みなとみらいで捕まえて』辺りでは、そのワンパターンが著しくつまらなく読む気をことごとく削ぐのだが、同じ作者の似たような構成の作品でも、作品が違うとこうも印象が変わるものか。蘊蓄ネタは少ししかわからないのにこの予定調和が実に心地良い。強引なこじつけも微笑ましい。最後もきっちりすっきり収まって、なるほど良くできたお話である。
Posted by ブクログ
「本当は恐ろしいグリム童話」の類似企画かと思ったら、
ちょっと違うけど、まあ、そんなものだった。
カバー裏で、著者が語っているとおり、
昔のテレビ番組の話
おとぎ話の考察
推理小説
なパートが、お互い無関係に出てきます。
「浦島太郎」の原初からの変遷。
自分も、桃太郎の年老いた母親のことは、気になっていた。
息子が海で行方不明になって、福祉も充実していなかった時代に、
どれほど心細い想いで息子の帰りを待っていたのだろうか?
と。
「桃太郎」と「オズの魔法使い」の類似性。
カチカチ山のウサギは、通常のウサギのイメージとはかけ離れているという指摘。
などなど、おとぎ話に関する薀蓄と考察が面白い。
引用されているももたろうの擬音は、「ドンブラコ、ドンブラコ」。
Posted by ブクログ
やっぱり様式美が忘れられなくて読んでしまった。いつもながらに面白いなぁ。
40ページのうちの大部分を昭和時代のアニメや映画やテレビの思い出話で埋め、さらに(今回は)日本酒と肴のうんちく。さらに20ページを使って昔話の秘密に迫って、事件そのものはラスト5ページで決める。
いやぁ、いいなぁ。切れ味が良い。思い出部分は懐かしいし(今回は自身の神田川小説をバカミスと称する味もあった)、うんちくは勉強になるし、昔話の秘密は本当にな~るほどと思わせる説得力と明快さを併せ持つ。
事件の解決そのものは、限られた条件のもとで精いっぱいの展開を見せる。いやぁ、何度も書くけれど面白い。
さらに今回は連絡のラストが素晴らしい。ヒロイン桜川東子に語らせるのは「想い出話とは何か」である。それは生きている証。自分の立ち位置を確認する作業であり仲間意識の確認であるという。その行為は「限られた楽しみのリサイクル」であるという。いいなぁ。ここ。生きた時代を後世に残したいから昔話(お伽噺、神話を含む)が存在するというのはどうかなぁとは思うけれど、昔話には当時の心が映されているとする考えはまさにその通りだと思う。
いい作品だ
Posted by ブクログ
『九つの殺人メルヘン』の日本の民話版。
今シリーズの方が、最初の駄弁→民話→事件→謎解きの流れが見事で、さらに最初のテレビの話題までもが事件とリンクしていたという驚きがある。
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バーにいる男性男性とマスターと、女子大生の短編。
すべてにおいて、中年の昔ばなしからのミステリー。
女性でもここまで話がかくっと曲がることはない、と
思えるくらいの急展開。
何せそれまで、ものすごくくだらない話をして
一体いつミステリーは始まるのか、と
首をかしげる枚数です。
きちんと話が出て、推理があり、終了する、という驚き。
昔懐かし話もミステリーも楽しめます。
Posted by ブクログ
鯨統一郎
堀北真希フアンである(天地真理フアンでもある)
昔の大好きを大事に胸に秘め・・・ず語りつくす
本書の3分の1(10ページ前後)は懐かしい思い出
だけが延々と続く、ムダに詳しい、妙に面白い
そんな推理8つの短編小説は、三人の同い年の男
(おそらく昭和30年代生まれ)の思い出話の中
にキーワードが出て、無理やり事件の話になる
大学院でメルヘンの研究をしている美人の桜川東
子が、最近研究の幅を広げた日本のおとぎ話に擬
えて一言で事件と「おとぎ話」の真相を話す
感動する、浦島太郎の真相とは、海難で息子を亡
くした母親の「あの子は生きている」「海の底に
あるステキな場所で」「少し楽しんでいるだけ」
自分に言い聞かせるように夢物語で幸せな息子の
生活を物語とする・・・泣ける(ノД`)・゜・。
Posted by ブクログ
桜川東子シリーズ。「九つの殺人メルヘン」が好きだったので、続編となる本作を読んだが、前作のような切れ味はない。ヤクドシトリオも厄年ではなくなったし、桜川さんも院生になった。
昭和の小ネタが満載だが、私より少々年上の人が対象のようで、少ししか分からない。でもそこは、あまり気にならずに読むことが出来る。
推理が明快でもなく、昔話の解釈も釈然としない。
マスターが「スリーバレー」で働いていた、とあったが、確か「スリーバレー」は「邪馬台国はどこですか」のバーではなかっただろうか。
桜川さんと早乙女静香さん(邪馬台国はどこですか、に出てくる人)がともに出てくる話もあったはずだ。
桜川東子シリーズ、制覇するつもりなので次作に期待しよう。
Posted by ブクログ
再読、シリーズモノ
このシリーズの魅力は謎解きではない
ヤクドシトリオの懐かしい蘊蓄話だ
懐かしいといっても、私より世代が上なので分からない話ばかりなのだけど、それでも興味深く面白い
なので、それにこじつけられた謎解きには実はあまり興味がない
昔話になぞらえた謎解きだから、昔話が詳しく説明されてて、あっその話そんなだったっけ…って思い出すのが良かった
Posted by ブクログ
各章の半分以上を占める昭和の小ネタ。対象世代が極めて限定的なので、膝を打って楽しめる人は少ないだろう。その小ネタもまた「昔話」である、というオチ。気軽に読めるが、昔話の新解釈も含めて、どうしてもデビュー作を超えてはこない。6.0
Posted by ブクログ
著者のぶっ飛んだストーリー構成が冴えすぎて何だかわからないくらい独特な推理連作。
「邪馬台国はどこですか?」と雰囲気は似ているが、本書のモチーフはタイトルの通り「昔話」や「お伽話」。
主人公は探偵稼業を営む中年男性なのだか、本書の真の「探偵」役は、彼らが集うバーの常連である、うら若き女性である。いわゆる「安楽椅子探偵もの」の範疇だが…トリッキーな作風(芸風?)を特徴とする作者のこと、そんな表現では事足りないのだ。
彼女が、主人公の抱える事件を、昔話になぞらえて解き明かしていく(それが本当に真相かどうかはわからない)わけだが…なぜか前半は毎回、アニメやらスポーツやらラジオ番組やらの昭和ウンチクが長々と…(笑)。
かなり無理やりな展開ではあるが、これもお約束と思えばそれなりに…肝心の推理部分はほんの少しだし、なのにうっかり読んでしまう。
いずれにしろ、著者にしか書けない作品であることは間違いないだろうなあ。
Posted by ブクログ
短編集なので、通勤中等で読み終えました。
お伽話を切り口にして、事件に結びつけるというパターンなので、推理ものだと思って読むとちょっと物足りない感じがするかも・・・
私はそうでした(⌒-⌒; )
Posted by ブクログ
変なマスターがいるバーで繰り広げられるおじさんたちの
昔話・・・ちょっと今回は昔過ぎて付いていけなかった(汗)
心のアリバイをテーマにした謎解き。
心だけに、ほんとにそれが正解なのかわかんないところが
前回よりマイナスポイントだったな、私には。
日本の昔話にもこんな裏があったんだと、ちょっと賢くなりました。
Posted by ブクログ
こじつけと言ってしまえばそれまでだが、問題提起にたどりつくまでの会話と奇想天外な推理方法が魅力的。こういう他で読むことができないミステリーは貴重だと思う。好みは分かれるところであるが。ただ最後の方ではワンパターンに飽きてきてしまったのでこの評価にとどめた。かちかち山の新しい解釈が一番印象に残った。