あらすじ
ここはメンタル・クリニック〈なみだ研究所〉。新米臨床心理士として働くぼくは、波田煌子(きらこ)に悩まされていた。貧相な知識にトボけた会話。でもなぜか患者の心の悩みをズバリと言い当て、病を治してしまう。本当に彼女は伝説のセラピストなのか?そして今日もあの不思議な診療が始まった…!
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Posted by ブクログ
心理学に興味があって、でも堅苦しいのはちょっと・・・と思っている人にお勧めの1冊。ユーモアと頓知の効いた、一気に読める短編集。キャラ設定もしっかりしていて、実際にあったら足を運んでみたい「なみだ研究所」へ、あなたも足を踏み入れてみませんか?
Posted by ブクログ
彼女が事件を紐解くときに、ひとすじの涙が頬をつたう。。。
サイコセラピストである彼女の名前は”波田煌子”、煌く涙なんて洒落が効いている。
ただこの彼女、なみだ研究所なんてメンタル・クリニックの院長でありながら何の資格も持ってはいないのだ。
大学院修士課程を卒業し、臨床経験まである”僕・松本清”からするとウサン臭いこと他ならない。
このクリニックはスタッフだって、不二子みたいなスタイルの会計士が一人居るだけだ。
波田本人はからくり細工みたいな小柄さと幼さない顔立ちで、彼女が伝説的な実績を持つセラピストであるなんて。
恩師からの紹介じゃなきゃとても信じられないだろう。
それでもなぜか……、
「先生、わかったんですね?」
今日も、彼女の頬に涙がつたう。。。
Posted by ブクログ
波田煌子シリーズの第一弾。
サイコセラピストと探偵というトンデモな設定が良いです。
残念ながら実際のメンタルクリニックはこんな感じではありませんが、憎めないキャラクターがこの無鉄砲な設定を容認させているんだと思います。
波田先生のトンデモな推理も可愛くて面白くてちょっとほんわかする推理小説(?)です。
Posted by ブクログ
鯨先生の色々な言葉が最後にすべてつながる世界です
素人の先生を批判する若きマツモトキヨシ
であるが、問題の本質を解きほぐし、解決するのは
やはりナミダキラリ先生なんですよね~
絶対面白い!
Posted by ブクログ
鯨統一郎さんの作品らしいと思いました。
発想が飛ぶところもあり、推理できませんでした。
心理学とか興味ある人が読んでみてもおもしろいと思います。
Posted by ブクログ
今まで読んだ本の中で「バカミス」という言葉が一番しっくりきました。「その解釈には無理があるんじゃないの」と思うところは多々あれど、ネタだと思えばそこまで気になりません。
Posted by ブクログ
以前にMZさんから借りた鯨さんの本で邪馬台国、、、世界の七不思議的な本はいまいちだったけど、これはだいじょうぶだよといわれてて、、、
最初は、あのオチがどうも理解できなかったけど、最後の2・3話はおもしろくおもえたー。
続編もあるみいたいだけどよんでみてもいいかなとおもった。
いぜんからくらべると拒否度はうすくなったな。
Posted by ブクログ
なみださん。ただ者じゃないです。結局のところ治療を目的としているとわかっているけど、支離滅裂で理解に苦しいところも多々。。。でも、なんだか愛せるキャラでした。でも、会計士さんの服の趣味が理解できません(笑)
Posted by ブクログ
メンタルクリニック「なみだ研究所」の所長であるサイコセラピスト波田煌子が、患者の悩みを解決するミステリ。正統派の心理分析手法を横目に、独自の手法で真相を言い当てる。文中にあるキーワードからどのような真相を提示するかという三題噺的な面白さがある。キャラクターが少々薄く、もう少し書き込まれいると良かった。「黒後家蜘蛛の会」をさらに軽くした感じ。その分気軽に気分転換として読める。
Posted by ブクログ
心理学的な要素を取り込んだミステリ。
面白いのだが、ミステリとしてはどうなんだろう?どちらかというと、ギャグとか癒し系の話が多いのが気になる。
鯨統一郎の作品としては、キャラクターがいまいち確立しきっていない気がする。
Posted by ブクログ
波田先生のトボけた発言や行動にイラッとするところがあったり(笑)、都合の良過ぎる解釈に若干の無理矢理感、こじつけ感を感じたりはしましたが、なかなか面白かったです。
セラピストと医師との違いや、治療方法などが分かりやすく説明されているので読みやすかったですし、ちょっとした勉強にもなりました。
Posted by ブクログ
資格を持たないメンタルクリニックの所長・波田煌子(なみだきらこ)が、直感だけ(?)で患者の悩みを解決していく。知識があるとは思えない人が抜群の直感力と推理力で、常識に縛られていては思いつかないような結論に達する−という形としては、「邪馬台国〜」「九つの〜」と同じパターン。で、鯨さんの作品ではこの形が面白い。文体や煌子にイラつきながらも惹かれていく助手の松本君の心理描写がつたないのが弱点かも。