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Posted by ブクログ
3-
極力無駄を省いたシンプルで軽快な描写がこの作者の持ち味だが、本作は少し端折り過ぎな感があり、説明不足なまま都合良く物語が展開されるので、どうにも説得力は弱い。もっとも事件の謎そのものには、いちいち説明を付けているのでそれなりに形にはなっている。しかし、何ぶん序盤の謎の提示し方が断片的すぎるせいか焦点がぼやけてしまい、故にいまいち大した興味を持てず、最後に、真相はこうだ!と言われても、はあそうですか、ぐらいの感想しか抱けない。悪い意味で2時間ドラマ的とも言える(そういやこのシリーズはドラマ化されている)。
そういう意味ではシリーズ前作より少し落ちるかなあという印象だが、前作を事前に読んでいれば、民俗学蘊蓄や日本語誤用のやりとり、ライターズハイ現象などが、2作目にして既にお馴染みの描写になっていることにニヤリとさせられるだろう。そういったパターンで書いていくのもこの作者お得意のやり方だとわかれば、ニヤリも二重となって更に楽しい。まあシリーズものなりの楽しみ方ができるのは歓迎すべきことなのだが、ただ、それだけでは寂しいし飽きるし物足りない。
Posted by ブクログ
六波羅一輝が主人公の作品はこの他に「白骨の語り部」、「都・陰陽師殺人」とあるようなので、今度読んでみたいと思います。
物語の主人公はデビューしたものの、次回作が書けず悩んでいるミステリ作家・六波羅一輝で、「ニライカナイの語り部」ではタイトル通り沖縄に行き(元々は取材旅行)、そこで発生するニライカナイランドに関連する連続殺人事件を解決するまでが描かれています。
沖縄に関する言葉のこと、伝承のこと、ニライカナイのこと、キジムナーのことなどといった蘊蓄については、かなりの深みがあって、読み応えはあるんですが、肝心の推理の部分がちょっとあっさりし過ぎていた印象がありましたね・・・
とくに真犯人を突き詰める当たりは、ロジックの積み重ねではなく六波羅一輝の第六感に頼り切っているので、(きっちり調べた)蘊蓄の部分とのギャップが大きく感じてしまい、物足りなかったですね。
もっとも、鯨統一郎さんの作風としては、どこか突き抜けた主人公が出てくるのが「常」ですから、物足りなく感じつつも「これぞ鯨統一郎!」と思うところも多くあるので、全体としては高評価の作品です。
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小説・文芸
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