鯨統一郎のレビュー一覧

  • 金閣寺は燃えているか? 文豪たちの怪しい宴

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    『文豪たちの怪しい宴』の続編。前作と同じスタイルで、宮田の切り口は面白いが、やはり曽根原の心の声が鬱陶しい。

    今回のテーマは四つ。
    川端康成『雪国』は怪談。
    田山花袋『蒲団』はラノベのはしり。
    梶井基次郎『檸檬』は文壇デビューへの確信。
    三島由紀夫『金閣寺』はクーデターの予告書で、自決は『金閣寺』を完成させるためのパフォーマンスだった。

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    2022年08月19日
  • 文豪たちの怪しい宴

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    ネタバレ

    『邪馬台国はどこですか?』シリーズと同じバー「スリーバレー」を舞台に、有名な文学作品に新たな解釈が加えられる。

    『こころ』は百合小説、『走れメロス』はセリヌンティウスが見た夢、『銀河鉄道の夜』は健司と父親の物語、『藪の中』は犯人が特定できる。

    バーテンダーは松永に代わり、『歴史はバーで作られる』のミサキに交代。

    急角度から切り込んでくる宮田の新説は面白い。しかし、相手の文学者で語り手でもある曽根原は居丈高で、端々にミサキを意識した心情をつぶやくのは余計。
    (地の文が中立のものと曽根原のものとが入れ替わりながら物語が進む)

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    2022年08月18日
  • 金閣寺は燃えているか? 文豪たちの怪しい宴

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    今回も楽しく読めました。「なるほど、そういう解釈か」と思わせるものばかりで、文芸評論を楽しく分かりやすく読んでいるような気に今回もなりました。ただし曽根原先生はやはり好きになりません。

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    2022年05月26日
  • 文豪たちの怪しい宴

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    首を傾げる部分はあったが(特にメロスと銀河鉄道の夜)面白かった
    歴史ものと違って文学は読んだことがあるとどうしても一家言持ってしまうところがあるので「そうかな〜…」と思いやすいかも
    漱石のこころは百合小説である説が1番好き

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    2022年05月10日
  • 文豪たちの怪しい宴

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    久しぶりに鯨先生の本を読みました。読みやすく面白いので最後まで一気読みでした。一話目の落ちはこれが正解なのではと思わせるもので満足でした。

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    2022年05月08日
  • オペラ座の美女~女子大生桜川東子の推理~

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    バー・ミステリシリーズも終わりが近いとのこと。
    読み残している本書に気付き、本屋に注文。

    バーの店主と常連2人のヤクドシトリオのしょうもない会話が中心だし、本書はオペラにこじつけてに5つの未解決事件の解明だから、間違っても本格ミステリーのはずがない。
    マスターの出鱈目ぶりはあまり気にならなかった。慣れたのか??
    撲殺、毒殺、刺殺、悩殺、絞殺と殺し方(?)が違うんのも、鯨さんの自分シバリかな。
    昭和歌謡の話題が多かったけど、もっとオジサンギャグやショウも無さが欲しいかな。
    ピンカートンの犯行説は面白かった。説得力あると思う。

    オペラなんだからワーグナーモノも欲しかったかな。

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    2022年03月20日
  • 金閣寺は燃えているか? 文豪たちの怪しい宴

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    文豪たちの怪しい宴
    邪馬台国のスリーリバー、歴史はバーでつくられるのミサキが話題にゆかりの酒とツマミを用意して、文学談義をエンジョイするというストーリー。鯨本の突拍子なさが楽しいところだが、そんなに突拍子なくもないのが、ちょっと寂しいところだが、短くてちょっと昼飯時にながら読みするのに良い感じだった。
    自分の考えと、同じ路線か違う路線かとかはともかく、一つの文学の楽しみ方だと思う。
    時代は変わるよどこまでも〜〜。
    川端康成〜雪国にかける橋
    田山花袋〜欲望という名の蒲団
    梶井基次郎〜時計仕掛けのレモン
    三島由紀夫〜金閣寺は燃えているか?
     田山花袋の『蒲団』をラノベの先駆としているのが面白かった

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    2022年03月18日
  • 文豪たちの怪しい宴

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    ネタバレ

    「こころ」はクライムノベル。
    では犯人は?その動機は?なぜ一人だけ名前があるのか?
    収録作の中ではこれが一番面白かった。
    「銀河鉄道の夜」は前々から現実で衝撃の事実を知った主人公があっけなく気持ちを切り替えて家路を急ぐのが不思議に思っていたのでそこを突っ込んでほしかった。

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    2022年02月19日
  • ただいま家事見習い中 ハウスワーク代行・亜美の日記

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    軽いタッチの作品でした。
    いろんな事件が起きるけど
    はらはらドキドキって感じではなく
    安心して読み進めることができる作品でした。

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    2022年02月14日
  • タイムスリップ森鴎外

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    タイムスリップした先で出会った女子高生たち。携帯はガラケーだったり、千円札が夏目漱石だったりと、今では古く感じる所もあるが、それはそれで面白かった。

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    2021年12月22日
  • 文豪たちの怪しい宴

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    バー〈スリーバレー〉での女性バーテンダーとの会話から、夏目漱石の『こころ』に関する疑問点を論議する羽目になった文学部教授の私。
    そして途中からやってきた宮田という常連客が、『こころ』を百合小説と断言します。
    議論は白熱し、次々と出る新解釈。
    太宰治『走れメロス』、宮澤賢治『銀河鉄道の夜』、芥川龍之介『藪の中』の新しい解釈も。
    相変らずの鋭い推理。
    いや~、面白かった。

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    2021年12月07日
  • 今宵、バーで謎解きを

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    主役はヤクドシトリオ(´・ω・`)
    探偵は桜川東子

    浦島太郎の時よりオープニングは抑えめ
    ギリシャ神話に疎い事がわかる一冊

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    2021年12月04日
  • 浦島太郎の真相~恐ろしい八つの昔話~

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    ネタバレ

    鯨統一郎
    堀北真希フアンである(天地真理フアンでもある)
    昔の大好きを大事に胸に秘め・・・ず語りつくす
    本書の3分の1(10ページ前後)は懐かしい思い出
    だけが延々と続く、ムダに詳しい、妙に面白い

    そんな推理8つの短編小説は、三人の同い年の男
    (おそらく昭和30年代生まれ)の思い出話の中
    にキーワードが出て、無理やり事件の話になる
    大学院でメルヘンの研究をしている美人の桜川東
    子が、最近研究の幅を広げた日本のおとぎ話に擬
    えて一言で事件と「おとぎ話」の真相を話す

    感動する、浦島太郎の真相とは、海難で息子を亡
    くした母親の「あの子は生きている」「海の底に
    あるステキな場所で」「少し楽しんでい

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    2021年11月23日
  • 浦島太郎の真相~恐ろしい八つの昔話~

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    桜川東子シリーズ。「九つの殺人メルヘン」が好きだったので、続編となる本作を読んだが、前作のような切れ味はない。ヤクドシトリオも厄年ではなくなったし、桜川さんも院生になった。
    昭和の小ネタが満載だが、私より少々年上の人が対象のようで、少ししか分からない。でもそこは、あまり気にならずに読むことが出来る。
    推理が明快でもなく、昔話の解釈も釈然としない。
    マスターが「スリーバレー」で働いていた、とあったが、確か「スリーバレー」は「邪馬台国はどこですか」のバーではなかっただろうか。
    桜川さんと早乙女静香さん(邪馬台国はどこですか、に出てくる人)がともに出てくる話もあったはずだ。
    桜川東子シリーズ、制覇す

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    2021年11月03日
  • 銀幕のメッセージ~女子大生 桜川東子の推理~

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    以前ほどマスターの躁状態というか、的外れの一人バカ騒ぎが気にならなかった。
    だが、その分、マスターと主人公と山内のヤクドシトリオの懐古雑談も鳴りを潜めていて、物足りない。
    今回は映画がテーマだけど、以前の作品ではエラク古い映画や女優の名がポンポン挙がって、ヤクドシトリオって歳幾つなんだと思ったが、本作は最近のゴジラやジブリ映画だったりして、その点もなんか物足りなさがある。

    そんな感想抱きつつ読み進めると、ナント、予想外の展開。
    この後、どうするんだろう。う~ん。

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    2021年08月30日
  • 浦島太郎の真相~恐ろしい八つの昔話~

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    再読、シリーズモノ
    このシリーズの魅力は謎解きではない
    ヤクドシトリオの懐かしい蘊蓄話だ
    懐かしいといっても、私より世代が上なので分からない話ばかりなのだけど、それでも興味深く面白い
    なので、それにこじつけられた謎解きには実はあまり興味がない
    昔話になぞらえた謎解きだから、昔話が詳しく説明されてて、あっその話そんなだったっけ…って思い出すのが良かった

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    2021年08月19日
  • なみだ研究所へようこそ!―サイコセラピスト探偵 波田煌子

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    鯨統一郎さんの作品らしいと思いました。
    発想が飛ぶところもあり、推理できませんでした。
    心理学とか興味ある人が読んでみてもおもしろいと思います。

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    2021年06月28日
  • とんち探偵・一休さん 金閣寺に密室

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    好き好き好き好きっ好き♪愛してる♪でおなじみのアニメの一休さんが好きでした☆彡いやーこれもおもしろい!とはいえ、謎の答えはちょっと強引f^_^;それは置いといたとしても、あの有名な「このはし渡るべからず」や「虎を屏風から追い出してください」というシーンも盛り込み、なおかつちゃんと史実にも沿った物語でした。おなじみの蜷川新右衛門さんも登場していて、おー☆彡と思いました。それにしても足利義満!憎たらしかったです。そして歴史をちゃんと勉強したくなりました。ドラマ化してもおもしろいかも。おススメです☆彡

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    2021年03月04日
  • 文豪たちの怪しい宴

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    『邪馬台国はどこですか?』のスピンオフという感じ。
    240ページほどなので、気軽にさくっと読めるお手頃な本。

    独特な解釈は健在で、読書を翻弄させてくれる。
    一度作者の手を離れた作品は、作者の思いもよらぬ解釈を読者にされるのもよしと本文中でも語っている通り。

    それぞれの解釈を、否定しないで許容する読み方って大事だな。

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    2021年02月13日
  • ファンタジスタはどこにいる?

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    初めて読む作家さんであった。読みやすくて、サクッと読めた。
    知っているサッカー選手が出てきて、面白かったし、展開も面白かったが読んでいるうちになんとなく先が読めてしまった。まあ、違う作品も読んでみたいと思う。

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    2021年02月13日