鯨統一郎のレビュー一覧

  • ミステリアス学園

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    ネタバレ

     バカミスの大家、鯨統一郎による連作短篇集。第1章では本格ミステリの定義が語られ、それ以降も「トリック」「嵐の山荘」「密室講義」「アリバイ講義」「ダイイング・メッセージ講義」「意外な犯人」など、短篇ごとにミステリの要素をテーマにした物語が展開されていく。各章は独立した短篇ながら、登場人物にはつながりがあり、前の章で殺された人物がフィクションとして扱われるなど、独特なストーリー展開が特徴だ。ミステリアス学園のミステリ研究会のメンバーが、一人ずつ減っていくという「そして誰もいなくなった」を彷彿とさせるプロットが進む中、途中でその仕掛けすら意表をついて変化する。
     個々の短篇の完成度は高いとは言えないが、全体のプロットには感心させられる。特に、登場人物が徐々に減っていく構造が秀逸で、この作品の大きな魅力となっている。ただ、キャラクターの魅力はやや薄く、またバカミスとして狙った要素が散見される割に、短篇の結末や物語全体のオチがやや弱いと感じた部分が惜しい。
     文章自体は稚拙ではなく、読者を引き込む力はあるため、テンポよく読み進められる。また、作中でさまざまなミステリが紹介されている点も楽しめた。しかし、最後のオチが期待外れで、もう少しパラドックスを活かした斬新な解決を期待していた。プロットの良さだけが際立つ作品だと感じる。
     総じて、個々の短篇の出来や結末に改善の余地はあるものの、全体の構成とアイデアは魅力的。評価は★3とする。

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    2015年10月11日
  • 笑う忠臣蔵~女子大生桜川東子の推理~

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    主人公による歌舞伎の演目の新解釈が、面白かったです。
    知らなかったトリビアもあったりして、まだまだ知らない事が沢山ある歌舞伎って、やっぱり凄いな、と。

    マスターのいらない話に思うことは、他の登場人物のリアクション同様だったのには、読みながら笑っちゃいました。

    歌舞伎入門の書として、オススメしたい一冊です。

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    2015年10月03日
  • とんち探偵・一休さん 謎解き道中

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    建物消失などの大がかりな物理トリックと、事件の捉え方を変えて真相を浮かび上がらせる心理トリックの側面もあり、全体はユーモア・ミステリで読みやすい。解説で柄刀一も言っていたが、文章への高い意識がうかがえて、ウィンクの描写がすごい。

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    2015年08月20日
  • 幸せのコイン

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    文章のテンポがあまり良くなくて、特に会話の部分、なんだか流れるような感じがしない。
    オムニバスで最後に一つに繋がるのはいいんだけど、一つ一つの短編がイマイチ。
    よくもなく悪くもなく…。鯨さんということで期待しすぎました。

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    2015年07月09日
  • 狂おしい夜

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    暴漢に襲われ、記憶を失った女性に
    次々と「恋人」や「夫」と名乗る男が現れる。
    さらに、主人公を婚外子として認知した大金持ちの、
    遺産相続も絡んできな臭い話が展開していく...

    という粗筋だが、何というか...赤川次郎ばりに
    次から次へと「これでもか」と事件が起きる
    「怒濤の展開」(^ ^;

    これを鯨氏独特の文体で書かれると、
    何とも不思議な魅力のある作品に仕上がる。

    鯨氏の書く本は、誤解を恐れずに言うと
    「粗筋を読んでる」っぽい印象を受ける。

    登場人物のセリフがとてもあっさりしていて、
    心象の補足や、時にツッコミを地の文で入れる、
    という文体がそういう印象を与えるのだろうか。

    セリフがあっさりしているので、
    登場人物によって微妙な口調や口癖の使い分けもなく、
    ある意味「リアリティがない」とも言えるか。
    情景描写も「デジタルな」印象で、
    繊細な目線や細かい季節感などはあまり感じない。

    これだけ書くと「悪口」みたいに見えるかもだが、
    この粗筋っぽさは「とても映像化しやすい」
    とも言える気がする。
    実際に鯨作品はよくテレビドラマ化されてるようだし(^ ^

    本として読んでいるときも、あっさりしている分
    「読者が勝手に登場人物や舞台を想像できる」余地がある。
    「文学として完結いて感動できる」というより、
    「読者のイマジネーションを刺激する」読書体験。

    これはこれで中々の快感だと思います(^ ^

    で、この作品も、「怒濤の展開」で盛り上がると
    「ここでコマーシャルだな」みたいに、
    いつのまにか脳内で勝手に「二時間ドラマ化」して
    読んでいる自分に気づいたりする(^ ^

    最後の最後がちょっと強引で、無理繰りまとめた、
    という感じがしなくもないので、★三つ(^ ^;

    例によってミステリなので、あまり細かく内容を書けず。
    あしからず(^ ^;

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    2015年06月18日
  • 努力しないで作家になる方法

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    タイトルで判断すると失敗します。著者の私小説と言えば言い過ぎかもしれませんが、一番適当な表現だと思います。デビューまでの紆余曲折が描かれています。テンポよく、共感しやすい内容です。奥様がステキです。たくさんの本が出てきますので、読書を刺激します。

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    2015年05月06日
  • 月に吠えろ! 萩原朔太郎の事件簿

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    萩原朔太郎が探偵役、室生犀星が助手役で出てくる軽く読める短編ミステリ。
    有名な詩人や小説家が出てくる。
    七話の彼はやっぱりかの有名な名探偵の彼かな…??

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    2015年05月05日
  • タイムスリップ明治維新

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    おかげさまで明治維新がよく分かるようになりました。嘘です。やっぱり『竜馬がゆく』を読まなきゃいかんぜよ。

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    2015年04月26日
  • 浦島太郎の真相~恐ろしい八つの昔話~

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    ネタバレ

    各章の半分以上を占める昭和の小ネタ。対象世代が極めて限定的なので、膝を打って楽しめる人は少ないだろう。その小ネタもまた「昔話」である、というオチ。気軽に読めるが、昔話の新解釈も含めて、どうしてもデビュー作を超えてはこない。6.0

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    2015年04月23日
  • なみだ研究所へようこそ!―サイコセラピスト探偵 波田煌子

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    どこまで本当の精神分析の適用された推理なのだろうか…
    とそんなことよりもこの前に読んだフロイトの後が偶然この本を読んだ事に驚き‼︎

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    2015年04月04日
  • タンタンの事件ファイル 横浜「佐藤さん」殺人事件

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    探偵が連続殺人の背後にあるものを探る長編。鯨作品の世界と高田崇史作品の世界には通ずるものがあるので、なにかの機会にクロスオーバーしてもらいたいなぁ。

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    2015年02月17日
  • 小樽・カムイの鎮魂歌 作家六波羅一輝の推理

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    2時間ドラマ化されてる作家・六波羅一輝シリーズ。愛と金が事件を生み、様相を複雑にする。しかしある一点から糸がほどけるように真相が見えてくる。この作品がドラマ化されたあかつきには、聖美役は高野志穂にお願いしたい。

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    2015年02月14日
  • タンタンの事件ファイル2 横須賀「鈴木さん」殺人事件

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    被害者が全員「鈴木」姓なだけでなく、第一発見者も容疑者と目される人物も探偵役までも「鈴木」! これは神の悪戯なのか、それとも…? 人の思い込みを巧みにつく。

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    2015年02月13日
  • 秩父夜祭・狼の殺意 作家六波羅一輝の推理

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    旅情ミステリの形をとりながらしっかりと本格ミステリなシリーズ。もしや、エラリー・クイーンの国名シリーズを意識しているのでは…?と思えてきた。

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    2015年01月19日
  • 幸せのコイン

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    この連作短編集の主人公たちは、ただ同じ煤けた500円玉を持っていただけではなく、なにかを買うために使った、つまり行動したから幸せをつかむことができたのである。ひいては消費活動を通じて経済を回さなければ景気は回復しない…、とは一言も書いてない良い話。

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    2015年01月19日
  • 幸せのコイン

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    表紙とタイトルが気に入って買った作品です。内容としては短編で構成されており、1つの500円玉が短編ごとに違う人に渡っていって手にした人は幸せになるというもの。読みやすかったが、1つ1つの話にボリュームが足りなかったかな。最後の短編で今までの短編の登場人物が色んな形で登場したのは良かった。

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    2015年01月01日
  • 今宵、バーで謎解きを

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    ワインの蘊蓄と、昔なつかしの思い出話に引きずられて思い出される殺人事件を、バーに集った3人の男が話し、容姿端麗な東子さんが解いていくお話。
    むりむりな感じでギリシャ神話が絡み、いろいろな作家の作品が会話に散りばめられ、軽く読める一品。

    ワインとチーズが恋しくなる、そんな日本酒バーのお話でした。

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    2014年12月14日
  • タイムスリップ森鴎外

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    森鴎外がラップを歌いブレイクダンスを踊ります。笑!!!

    そして、森鴎外が宮部みゆきの本を読んでミステリーに目覚めます!!!笑!!!

    あり得ないけど、もしあったらすごいめちゃくちゃ気になる一冊。森鴎外、思いっきりタイムスリップして渋谷に来ちゃいますよー!!!

    舞姫のあの森鴎外!!!!

    なかなかヘンテコ、アホーな小説で赤川次郎ばりに会話文が多くあっさり読みきれる一冊だけど、いろんな本読んだひとだと出てくる小説の話がわかるからますます面白いかも!!!!もうゆうめ著名人がわんさかでてきます!!!

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    2014年10月18日
  • 歴史バトラーつばさ 私立ヒミコ女学園「和風文化研究会」

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    ネタバレ

    鯨氏の歴史物らしいと期待して読んだが、
    「邪馬台国」ほどのインパクトはなし(^ ^;

    ネタは面白いけど、いつもの「トンデモ説」は小粒で、
    地の文がほとんどなく短い会話主体の文章は、
    テンポがいいと言えばテンポはいいが、
    はっきり言って「水増し感」さえ感じてしまい...(^ ^;

    「登場人物全員がアホ」で(^ ^;
    すっとんきょうな会話はとても面白く、
    電車の中で吹き出しそうになったこと数回(^ ^;

    期待値が大きかった分、ちょっと肩すかし。
    でも「ただのバカミス」と思って読めば
    それなりに楽しめるかな(^ ^

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    2014年10月15日
  • 今宵、バーで謎解きを

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    バーの常連たちが迷宮入りしかけの事件の謎を解く脱力系ミステリ。
    ギリシャ神話の解釈が解決のヒントに。

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    2014年10月11日