鯨統一郎のレビュー一覧
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このシリーズの持ち前とも言えそうな軽さが絶妙に気持ちよかった。実に個性的な3人の美女は、そのキャラクターがあっさりと描かれ、アクが強そうだけど、あとを引かないのが、これもまた心地よい。
トラベル歴史ミステリーとうたわれている、そのトラベルの部分もしつこくなく、それでも名所にはそつなく触れて、当地に行ったら寄ってみようかな、という気にさせる。
歴史部分は今回もまた、隙間をつくような、諸説あります、の諸説の部分をついてきて、思わずニヤリ。
ミステリーはあまり悩むことなく、そうなんだー、と納得できる。
ともかく、軽さが魅力のシリーズなので、その軽さを存分に味わいました。 -
Posted by ブクログ
「自分のポケットの小銭は、他人のポケットの大金にまさる。」-セルバンテス-
よくある何気ないお話。ではあるが、ふと思いを馳せるという行為は悪くない。
一つのコインを通して数々の人間のドラマが垣間見える。
ある親子が仲違いし、父が他界。手元に残った遺産が一枚の500円玉。それある時、自動販売機を通じて、ある小学生へ。友達の金を盗んだ嫌疑をかけられ、そのコインは、またある自殺を図る男の元へ、そして、また...やがて、あの時のコインが...
ふと、手元の小銭を見てみる。もしかしたら、その小銭は貴方が子供の頃に拾った500円玉かもしれない。
移ろいゆく時の中で、あの時と貴方は何が変わって何が変わら -
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この物語は被害者を鬼に見立てた連続殺人事件を追うミステリーである。
同時に、「鬼」にまつわるさまざまな解釈、謂れ、考察が語られている民俗本のような一面もある。
知っているようで、誰も知らない「鬼」という存在。
ときに忌み嫌われ、畏怖され、まるで悪の象徴のように思われている存在。
物語は「鬼」の謎に迫りながら、ひとつの結論を提示している。
「鬼」とはいったい何だったのか?
ハルアキが導きだした答えは、あまりにも怖ろしいものだった。
怖いものはたくさんある。
けれど、この世で一番怖ろしいのは「人」だと思う。
誰でも、何かきっかけさえあれば奥底に眠っている狂気が目覚めるのでは?と。
ミステリーを楽し -
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緑茶専門店、第二弾!
昔、江古田に住んでいたことがあったので非常に気になる作品である。
懐かしいなあ~江古田。
相変わらずゆるいミステリであり、乗りツッコミな文章が特長だが、読んでいてとても肩の力が抜ける。
次回も期待したい。
第一話 『監獄ロック』
妻の浮気を疑っていた税理士は…
良い話。
「ロックな人」の定義は何?
第二話 『ロックンロール・ウィドウ』
コンビニ違いかーーーーー!
どうしてこのタイトルなんでしょう?
私も山口百恵は好きですが。
第三話 『野良猫ロック』
それは、ちょっと八百屋お七な行動なのではないか…
でもあるよね、「また、あの場所に行けば会えるかも」
第四話 『ふ