鯨統一郎のレビュー一覧
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この物語は被害者を鬼に見立てた連続殺人事件を追うミステリーである。
同時に、「鬼」にまつわるさまざまな解釈、謂れ、考察が語られている民俗本のような一面もある。
知っているようで、誰も知らない「鬼」という存在。
ときに忌み嫌われ、畏怖され、まるで悪の象徴のように思われている存在。
物語は「鬼」の謎に迫りながら、ひとつの結論を提示している。
「鬼」とはいったい何だったのか?
ハルアキが導きだした答えは、あまりにも怖ろしいものだった。
怖いものはたくさんある。
けれど、この世で一番怖ろしいのは「人」だと思う。
誰でも、何かきっかけさえあれば奥底に眠っている狂気が目覚めるのでは?と。
ミステリーを楽し -
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緑茶専門店、第二弾!
昔、江古田に住んでいたことがあったので非常に気になる作品である。
懐かしいなあ~江古田。
相変わらずゆるいミステリであり、乗りツッコミな文章が特長だが、読んでいてとても肩の力が抜ける。
次回も期待したい。
第一話 『監獄ロック』
妻の浮気を疑っていた税理士は…
良い話。
「ロックな人」の定義は何?
第二話 『ロックンロール・ウィドウ』
コンビニ違いかーーーーー!
どうしてこのタイトルなんでしょう?
私も山口百恵は好きですが。
第三話 『野良猫ロック』
それは、ちょっと八百屋お七な行動なのではないか…
でもあるよね、「また、あの場所に行けば会えるかも」
第四話 『ふ -
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この著者に、タイムスリップ何々という作品群があることは知っていたけれど、それぞれ独立性が高いのかなあ、と思って、この本を読んでみた。
一条朝のころは、割と好きだからだ。
何とか大筋の話にはついていけるけど、やはりシリーズ前作を読まないと分からない部分もある。
一番不可解なのは、七海の存在。
主人公香葉子や、うらら同様に現代からタイムスリップしてきた、しかも友達なのに、平安時代では彼女だけ別行動。
薔薇という陰陽師は出てくるけど、ほかの時代でうらら達が遭っている薔薇之介って誰?とか。
シリーズの前作には出てくるんだろうけど、シリーズの第一作がどれかわからなくて...。
光源氏はほとんどの女性 -
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鯨統一郎さんが、歴史ミステリをたくさん書かれているという事は知っていましたが、まだ読んだことはありませんでした。
“まだ”ということは、そのうち読みたいリストに入っているという事で…
なのに、その歴史ミステリを差し置いて、どうしてこの本を読んだのかというと…
江古田に住んだことがあるからです!
懐かしかったからです!
大学が3つあるのは、本の中にも書いてありますが、その学生たちはおおいに「見かけによる」感じで、見ただけでどこの学生か分かってしまうんですよ(例外もありますが)
そして、駅前の商店街も相変わらず賑わっているんですねえ~
さて、内容は、お茶らけミステリ(あ、ダジャレ?)
そして、 -
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ネタバレバカミスの大家、鯨統一郎による連作短篇集。第1章では本格ミステリの定義が語られ、それ以降も「トリック」「嵐の山荘」「密室講義」「アリバイ講義」「ダイイング・メッセージ講義」「意外な犯人」など、短篇ごとにミステリの要素をテーマにした物語が展開されていく。各章は独立した短篇ながら、登場人物にはつながりがあり、前の章で殺された人物がフィクションとして扱われるなど、独特なストーリー展開が特徴だ。ミステリアス学園のミステリ研究会のメンバーが、一人ずつ減っていくという「そして誰もいなくなった」を彷彿とさせるプロットが進む中、途中でその仕掛けすら意表をついて変化する。
個々の短篇の完成度は高いとは言えな -
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暴漢に襲われ、記憶を失った女性に
次々と「恋人」や「夫」と名乗る男が現れる。
さらに、主人公を婚外子として認知した大金持ちの、
遺産相続も絡んできな臭い話が展開していく...
という粗筋だが、何というか...赤川次郎ばりに
次から次へと「これでもか」と事件が起きる
「怒濤の展開」(^ ^;
これを鯨氏独特の文体で書かれると、
何とも不思議な魅力のある作品に仕上がる。
鯨氏の書く本は、誤解を恐れずに言うと
「粗筋を読んでる」っぽい印象を受ける。
登場人物のセリフがとてもあっさりしていて、
心象の補足や、時にツッコミを地の文で入れる、
という文体がそういう印象を与えるのだろうか。
セリフ