鯨統一郎のレビュー一覧

  • 月に吠えろ! 萩原朔太郎の事件簿
    かの高名な詩人・萩原朔太郎が、美女に惚れたりシベリヤを食べたりマンドリンを弾いたりしながら謎を解明する連作短編集。

    史実の人物もころころでてきて面白いです。バリツを極めた元名探偵の現養蜂家英国人まで出てきます笑。
    ただし、謎は小ぶりです。
    ミステリというよりは読み物として楽しむべきかと。
  • タイムスリップ森鴎外
    荒唐無稽、笑えるタイムスリップものといったら、これでしょう。文豪モリリンが現代に来て、はじけてます。
  • あすなろの詩
    章立ては三つ。
    平和の章,殺戮の章,解決の章。

    個人的には、惨劇が行われることなく、「平和の章」が全編を貫いてほしい気もするが、事が起らないのであれば、凪ぎの海。
    嵐を予兆させながら、何も起らないのであれば、心に波風が立つことはない。

    喪失感を抱きつつ、本を閉じる。
    あすは……になろう。
    あした...続きを読む
  • MORNING GIRL
    (続きを読むとネタバレになります)近未来、地球と月とのラグランジュポイントに置かれた宇宙植民ステーションでは睡眠時間が短くなるという事態が発生していた。それは地球にも見られ始め…というストーリー。
    鯨統一郎氏の異端な説も当然ながらあり、今回は「睡眠」。
    人はなぜ眠るのかということに一石を投じます。
    ...続きを読む
  • MORNING GIRL
    「邪馬台国はどこですか」以来、著者の作品は良く読んでいる。取りあえず、読むべき本がないとき。でもあまり重い本は気が進まない時に。面白い率は高いし、あっさり読めるし。
    今回はSF。最後はナカナカ壮大な話に持ってきます。本格SFファンなら文句があるかな。
    とりあえず、今日一日読む本があったので助かったり...続きを読む
  • ミステリアス学園
    「ミステリとは何ぞや」っていうのをストーリー形式で教えてくれる本。ストーリー自体はどれも軽いです。ただ、軽いおかげで、説明がとても分かりやすいです。
    お勧め本の紹介、どういったものを目安にするのかといったことがさりげなく教えてもらえるので、いいです。
    ただ、最初からそういう本だと思って買わないと、お...続きを読む
  • タイムスリップ水戸黄門
    鯨 統一郎氏の「タイムスリップ」シリーズ。

    ...くだらん(^ ^;
    いや、このくだらなさがいいんですが(^ ^;

    ストーリーを簡単に述べると、
    水戸光圀が現代にタイムスリップしてきて、
    このシリーズの主人公麓 麗と強引に出会い、
    ドタバタを繰り広げる、というもの。

    サイドストーリーは、政官財...続きを読む
  • タイムスリップ森鴎外
    森鴎外は、文学史上最大難問に突き当たります。
    しかも、タイムスリップしてしまった80年後の渋谷でです。
    女子高生のうららと元の世界に戻る方法を探しているうちに、
    意外な人物に出会います。
  • 白骨の語り部 作家六波羅一輝の推理
    この作品は、遠野物語をモチーフに、
    昨日まで普通に暮らしていた女性の
    「白骨化した死体」が発見される、
    という謎をメインテーマに展開する。

    探偵役は「万年スランプ」状態の
    ミステリ作家六波羅 一輝。
    そこに、六波羅ファンの新人編集者で、
    やたらと明るく元気な女の子が絡む。

    鯨作品らしい軽快な語り...続きを読む
  • ふたりのシンデレラ
    犯人であり、犠牲者であり、共犯者であり、探偵であり、記述者であり、ワトソン役であり、証人であり、容疑者でもある。
    というひとり8役に挑戦したミステリ。
    ひとり4役の古典名作「シンデレラの罠」のオマージュ。
    同様の演劇シナリオが作中に入っていて、これもまた奇妙な演劇になっていた。
    ワトソン役と記録者が...続きを読む
  • 鬼のすべて
    読み終わって印象は、「京極堂ショート版」。(と思ったら「長編推理小説」にカテゴライズされてた!)
    ミステリアス学園を読んだ身としては、言葉を選んでしまう訳ですが。
    本格ミステリとしても蘊蓄ミステリ(そんな分類はなかったが)としても、程よいボリュームで大変読みやすかったです。
    でも登場人物の個性が弱い...続きを読む
  • タイムスリップ明治維新
    タイムスリップで歴史を変えようとする者を阻止して、史実通りに明治維新が起きるようにと奔走する女子高生の話。
    これはラノベかな?分類がよくわからないのですがマンガみたいな軽快な話。

    タイムスリップして歴史を体感したいなーとよく妄想してるので、楽しく読めました。
  • ミステリアス学園
    日本国内、海外それぞれのミステリ作家さんや作品がたくさん登場します。そして本格ミステリの歴史や定義、言葉の意味など色々と知ることが出来て、とても勉強になります。読んでみたい本が増えたのも収穫です。

    物語の方は鯨氏ならではのトンデモミステリ。
  • タイムスリップ森鴎外
    面白かった。この人は裏切らないなぁ~~・・・作者のデビュー作「邪馬台国はどこですか?」ではさまざまな歴史の謎にこんな解釈あり~~?っていうくらいの面白い解釈をしていて、信じさせてしまう位の説得力のある文章に脱帽したんだけど。
    この作品も森鴎外(モリリン)が現代にタイムスリップして、とまどいつつも慣れ...続きを読む
  • ニライカナイの語り部 作家六波羅一輝の推理
    六波羅一輝が主人公の作品はこの他に「白骨の語り部」、「都・陰陽師殺人」とあるようなので、今度読んでみたいと思います。

    物語の主人公はデビューしたものの、次回作が書けず悩んでいるミステリ作家・六波羅一輝で、「ニライカナイの語り部」ではタイトル通り沖縄に行き(元々は取材旅行)、そこで発生するニライカナ...続きを読む
  • なみだ研究所へようこそ!―サイコセラピスト探偵 波田煌子
    なみださん。ただ者じゃないです。結局のところ治療を目的としているとわかっているけど、支離滅裂で理解に苦しいところも多々。。。でも、なんだか愛せるキャラでした。でも、会計士さんの服の趣味が理解できません(笑)
  • タイムスリップ水戸黄門
    2009/11/14 メトロ書店御影クラッセ店にて購入 。
    2013/5/15〜5/17

    タイムスリップシリーズ第四弾。今回は水戸黄門が現代に連れて来られて起こる騒動。ドラマ(そう言えばドラマシリーズも終わったんだ)を上手くパロっていて面白い。安心して読めるコメディミステリ。
  • 鬼のすべて
    あたかも鬼に見立てられた死体遺棄の連続殺人を、被害者の友人である女性刑事と「日本から鬼を消す」という言葉を残し警視庁を去った男が追う。

    ラストの鬼伝説の謎解きは、さすがの「鯨ワールド」でしたが、犯人探しや登場人物のとんちんかんぶりには少々退屈してしまいました。

    (2009/10/15)
  • なみだ研究所へようこそ!―サイコセラピスト探偵 波田煌子
    とぼけたキャラとくだらないギャグみたいな落ちでぼかしつつ。
    心理学の不安定さをさり気なく突いてたりもする。
  • ミステリアス学園
    ・様々な“ミステリ”を定義付けているので,ちょっとした教科書みたい。
    ・付録の【本格ミステリ度MAP】を参照すると,自分は“ミステリ度”の高い作品が好きなのか
    それとも“論理度”の高い作品が好きなのかが一瞥できる。
    ワタシは低論理度(〜50)の作品が好きみたい。
    ・最後が戴けなかった…。