片岡義男のレビュー一覧

  • 豆大福と珈琲
    片岡義男は健在。『彼のオートバイ、彼女の島』と、時代も場所もなにもかも違うけれど、根底に流れる自由な時間の流れはまったく同じものだった。私もこうやって生きていける、と思わせてくれるような余裕が満ち満ちているところが、片岡作品の大好きなところ。
    珈琲にまつわる5つの物語が収録されているが、「この珈琲は...続きを読む
  • ジャックはここで飲んでいる
    ゆくゆくは幸せに暮らす
    って物語が入ってる。

    是非ともあの人に読んで欲しいものだ。

    はじめて片岡義男の世界が自分と重なったのかな。
    何十年にもわたって読んでたけど
  • 日本語と英語―その違いを楽しむ
    英語を学習する人に参考になる本。日本語ユーザーによる英語解説。覚えておくと役に立つフレーズが沢山ある。
  • 青い色の短篇集

    面白い

    片岡義男ファンにも絶対オススメですが、昔の夏、オートバイ、若い男女……そんな時代の片岡義男を毛嫌いしてきた人にもオススメです。
    おそらく片岡義男氏のイメージが変わるはずです。
  • ミッキーは谷中で六時三十分
    2016.12.23 「ミッキーは谷中で六時三十分」を読む。
    クリスマス企画「恋愛っぽい話をする」

    〜あらすじ〜
    ライターである主人公がひょんなことからバーの共同経営を持ちかけられ、バー店主の娘に挨拶をしに行くことに。ビリヤード台でキューを構えていたその娘と共に舞台は谷中へと移り、あれよあれよ、...続きを読む
  • 万年筆インク紙
    万年筆好きならニヤっとするような内容がいっぱい
    一度読み終えてもまた読み返したくなる

    片岡さんはパイロット万年筆カスタム743 のMがお気に入りだ
    インクはパーカーのウォッシャブルブルー
    でももう製造してないのでブルーブラックとブルーを好んで使っている

    私もカスタム743 のMを使ってみたくなっ...続きを読む
  • この冬の私はあの蜜柑だ
    季刊誌「IN THE CiTY」に発表された短編集。

    片岡さんの作品は、夏のイメージがあります。
    そのせいなのか、冬号に掲載された作品でも季節は夏。
    しかし、書き下ろしの表題作はタイトルのとおり冬の物語。
    片岡さんの冬が読めてとてもうれしかった。
  • 木曜日を左に曲がる
    作家:片岡義男の好きな女性像が想像できる短編集。
    各短編にひとりずつの女性がモチーフとなっている。
    どの女性も自立していて、長身で、美しい清楚な人を想像させる。
    その女性を引き立てるのが、必ずそばにいる男性である。物語は主に、主人公らしい女性と引き立て役の男性で構成されているのだが、ふたりの会話が気...続きを読む
  • ミッキーは谷中で六時三十分
    片岡さんの本の登場人物のような生き方に憧れて久しい。
    もう無理だと悟った。登場人物が全員、自分より年下だったという衝撃的な事実に気づいたからだ。

    でも、カッコいいな。
  • 日本語と英語―その違いを楽しむ
    いやあ久し振りです。片岡さんの日本語と英語に関する本は洞察に満ちている。私もカードしています。電子カードになっちゃってるけど、また、紙に戻しますかね。英語を拾い易いように。

    それは内省の時
    応援も大きかった
    電話ではちょっと
    というのが大きいですね

    などなど楽しむ読物です。
  • 洋食屋から歩いて5分
    片岡さんのエッセイは(小説もだけど)、シャキンと背筋を伸ばして読まなければならない。誰にでもなくそう教わった。多分片岡さんの書き方そのものにそういったものが内包されているんだろう。
  • 木曜日を左に曲がる
    洒落たタイトルである。時間と空間とがねじれた格好でくっついている。いつもながら片岡義男のスタイリストぶりは変わらない。タネを明かせば集中の一篇の題名で、「木曜日」とは、その中に看板だけ登場するバーの名前。表題は初めて訪れた店を再び訪ねるための道順をあらわしている。

    もう何冊目になるのだろうか。片岡...続きを読む
  • くわえ煙草とカレーライス
    カレーがうまい店はコーヒーもうまい。逆もまた然り。
    喫茶店の雰囲気が想像でき,客の会話も聞こえてくるような
    内容の本でした。
  • コミックス作家 川村リリカ
     「梨を切ろうとしたとき」の鬼怒川温泉のエピソードには驚くけれど、老いていく「会社・企業」大国日本、というのは、片岡さんがずいぶん前から繰り返し論じていることだ。
     それをいつも半裸の女性が主人公のコミックを描くリリカの姿を通して小説化。そこが、カタオカワールドだな。
     80歳を超えた作家の作品なの...続きを読む
  • 窓の外を見てください
     アイデアのスケッチなのか、小説なのか。
     最近の片岡の傾向が、よく出ている。
     様式美の世界なので、嫌なら低評価せず、読まないようにした方が。
  • 万年筆インク紙
    一冊まるまる一本のエッセイ。
    万年筆とインクと紙について。
    それだけの一冊。

    万年筆の書きごこちにこだわるために、ペン先を分解して仕組みを調べる。
    そのために同じペンを何本も買う。

    各会社のブルーブラックのインクを書き比べてみる。
    万年筆との相性、紙との相性を検証する。

    万年筆に関しては、もち...続きを読む
  • 階段を駆け上がる
    1940年生まれ、片岡義男 著「階段を駆け上がる」、2010.7発行、独立短編7話が収録されています。30代の男性と20~30代の女性のおしゃれな物語です。まるで、わたせせいぞう(1945年生まれ)の絵を見てるようです(^-^)最初の3話、階段を駆け上がる、夏の終わりとハイボール、いまそこにいる彼女...続きを読む
  • 階段を駆け上がる
    片岡義男 短編小説集 「階段を駆け上がる」

    ■階段を駆け上がっていった

    高村夏彦
    ライカのストラップ
    分厚い板張りの遊歩道

    途中に踊り場をはさんで、その階段は上下ふたつに分かれていた。
    その女性の姿が飛ぶように彼の後方へと移動した。

    写真家として身につききった習性

    踊り場に足をとめて振り向...続きを読む
  • 眠っているあいだの無防備

    片岡ワールド

    良くも悪くも片岡義男の世界です。片岡義男作品のファンの方にオススメ。
    こんな男女の仲間で関係をつくっていけたらいいな、と羨ましく思います。
  • 万年筆インク紙
    ある時期、片岡義男の小説にのめりこんでいたことがある。棚に揃えて悦に入っていた。
    その後、何作か映画化されメジャーになって、角川文庫で赤の背表紙で統一された本を本棚に並べていたが、タイトルも装丁も似たようなものが多くなって、しかも昔と違う装丁(赤背表紙で統一)で出たりしたものだから、同じ本を二冊買っ...続きを読む