片岡義男のレビュー一覧

  • と、彼女は言った
    全ての作品に小説家が登場する短編集だったが、マラソンの軍用時計、ケンブリッジサッチェルのショルダーなどを登場させる片岡さんらしい作品もあったけど概して僕にとってはおもしろい作品が無かった。
  • ジャックはここで飲んでいる
    非現実的な乾いた男女の恋物語りは、片岡さんらしいけど、これらの短篇はあまりにもありえないよ。けどこの装丁の50年ほど前のNY写真がとてもすてき。
  • ジャックはここで飲んでいる
    短編集,8編.
    恋愛小説というより,恋愛も含めて人間の微妙な距離感を,スタイリッシュな雰囲気の中でさらりと描いている.思わせぶりで意味のあるようで意味のない会話が,絶妙な味わいで面白い.
  • ミッキーは谷中で六時三十分
    タイトル作を含む、全7編。

    全てに「コーヒー」が登場する。

    相変わらずの片岡ワールドである。
  • たぶん、おそらく、きっとね
    1960年代後半のバンドマンを描いた作品

    ・喫茶店
    ・キャバレー

    いわゆる短編集が多い片岡さんだが、
    この作品はタイトル作での、1作品のみ収録。
    いわゆる中編クラスかな。

    片岡さんの少ーーし後の年代の私ですが
    読んでてとっても懐かしい感じがする物語。
    しかして、彼の作品は、ある主人公の生活の
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  • この冬の私はあの蜜柑だ
    私には「いちぢくの香りがして…」というあのシーンを読みたいがために、何度も読み返している本があるのだけど、片岡さんの小説もそれと同じ気配がする。
    ちゃんとはじめから読まないとその状態にならない。クライマックスではないのだけど、辿りつきたい場面を持つ小説。


    「細い体だから、と彼女はかつて言ったが、...続きを読む
  • 洋食屋から歩いて5分
    うん、そっかそっか、やっぱりちょっとオシャレなんですね
    ふ~んという感じ
    色々な媒体に載ったエッセイをまとめたものでしたが
    そういう媒体の中で、ちょこっと見つけて読むのがいいなぁと思いました
  • ミッキーは谷中で六時三十分
    タイトルに惹かれて手に取りましたが、この本の中でズシんと心に残った話は「吉祥寺ではコーヒーを飲まない」。姉と弟の設定、その後に登場する2人の女性を足したバランス配置が実に良く凛としており、清々しい。最後のシーンで駅から進む方向の書き方もさすがです。
  • ミッキーは谷中で六時三十分
    40年近く遠ざかっていた片岡義男を読んだ。以前の好きだった本の内容をはっきり覚えている訳ではないが、ものすごく懐かしかった。当時学生だった私はこの世界に憧れこの街に住んでこの生活を送ろうと思った。結局そんな生活は全く送らなかったし、東京にも住まなかった。40年で私が変わったのだろうし、こんな世界はな...続きを読む
  • ミッキーは谷中で六時三十分
    前にも書いた気がするけど、昔すごく片岡義男の短編が好きで、本棚の片隅が赤くなるくらい(角川文庫の背表紙が赤かった)読んでいたのと、あとやっぱりこのタイトルに惹かれて読んだんだけど。(なんかかっこよくないですか?)
    うーん、なんかおもしろくないといえばおもしろくないような。不思議な小説だった。ほんとに...続きを読む
  • 洋食屋から歩いて5分
    街を歩き、街で食べる。美味しい「食」のエッセイ。

    食べ物が中心、というよりは食の周りにある記憶をたどっていくような内容だった。記憶をたどる、だけに著者が若かりし頃街をそぞろ歩いていた時代、つまり昭和の雰囲気が満ちたエッセイだった。食べ物エッセイとして期待して読み始めたが、バリエーション豊かな食べ...続きを読む
  • 洋食屋から歩いて5分
    出だしで、片岡義男のイメージか変わったなぁと思い読み始めましたが…かわってなかった(笑)バブリーでした。
  • 日本語と英語―その違いを楽しむ
    日本語の得意技が、話者のひとりひとりが持つ状況の具体性に密着したものの言いかたであり、英語の得意技が動詞表現と名詞表現を巧みに使え分けながら言っていることの抽象度をたかめることである。なんとなく納得。
  • 木曜日を左に曲がる
    退屈だ。
    相変わらず退屈な物語だ。
    だから読む。上質な退屈をしてみたいから片岡義男の描く退屈な日常を読む。
    日常といっても非日常なんだけれど。話し言葉ひとつとってもそう。あんなしゃべり方する人はいない。
    あっ、でも戦場カメラマンの渡部○○さんがいるか。
  • 洋食屋から歩いて5分
    片岡義男は私生活の匂いがまったくしない。それ以前に年齢さえ見当がつかない。80年代、書き飛ばして作品が青春そのものだったから、僕を含め多くのファンはあの時代から「瞬間冷凍」されたまま。まぁ、あの当時だって、何歳なのか気にはしていなかったが。現在72歳。びっくりである。すっかりおじいちゃんである。とい...続きを読む
  • 洋食屋から歩いて5分
    年をまたいで読んだ本の一冊。食にまつわるエッセイ集なのだが、最後に収められている「真夜中にセロリの茎が」(書き下ろし)が、創作上の苦労を知ることができて一番面白かった。
  • 日本語と英語―その違いを楽しむ
    なんともストレートな題名だが、ごくありふれた様々な表現を通して両者の違いを興味深く提示している。かつてドライな文体とクールなタイトルを持った魅力的な作品で楽しませてくれた著者ならではの身近な日米比較文化論でもある。
  • 洋食屋から歩いて5分
    中学高校時代の私の恋愛の教科書的存在でもあった作者。
    おじさんには当然なっているんだけど、同じ時代の中を通ってきた人にはわかるよ、まだまだ若い気持ちが有るし。
    今度は小説の新作を探してみます。
  • 洋食屋から歩いて5分
    もう結構なお爺さんのはずなんだけど、文章だけは若く思えるから不思議。戦時中の疎開なんて経験してる年代なのに。
  • 洋食屋から歩いて5分
    いきつけの喫茶店に入って、いつもの席につきコーヒーを飲む。日常の何気ない、けれどそれがきまりになっているらしい律儀さで、ほぼ毎日のルーティン・ワークになっている。そんな店で飲むいつものコーヒーのような味わいの一冊である。

    エッセイ集と呼ぶのだろう。短いものなら四ページほどの散文が33篇集められてい...続きを読む