俵万智のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
俵万智の歌物語。歌集ではひとつひとつからつながりを感じたり、物語を想像していたけど、今回はバックグラウンドがもともとあるという感じ。
文体もとてもフラットで、喫茶店で人の恋愛話を聞くような気軽さだ。
主人公の薫里にはMという不倫の恋人がいるが、それとは別に年下の圭ちゃんと付き合い始めるところから物語が始まる。
恋愛って、男と女って、結婚って…最近、ひととおりの価値観で固まっていたものが、融解して、少し動きだすような思いで読んだ。
年上の男性に無限の安心を求めて、年下の男性に刺激と新鮮さを覚えて、母親に理解を求めないながらも助言を欲し、女友達には思わず意地悪になってしまう。
わかる、わかる。
最後、主人公が、自分の子どもがほしいと思うところで物語が終わる。
あの、自分から生まれ出る強烈な玉のようなパワーに出会いたい、という気持ち、素直に共感した。 -
Posted by ブクログ
中学生のときに買っていた本で、片付けをしていて久しぶりに見つけたので再読しました。
とても読みやすいことばで書かれていますし、すこし短歌に興味があるような方にはぜひともおすすめしたい一冊です。この本は、一般の人が詠んだ短歌を俵万智さんが添削する部分と、それに関連して俵さんがピックアップしたプロの歌人の短歌を何首か鑑賞する部分からなっています。章もけっこう細かく分けてあって、扱われているテーマも絞り込んであるので、予備知識がなくてもさくさく読み進められます。どなたでも「ひとこと使い方をかえるだけで、こんなにことばがかがやくんだ!」というさわやかなよろこびが楽しめるはずです。 -
Posted by ブクログ
よかたです。
拙者は万智ちゃんファンなのだが。
きっと「恋愛」を通して、人間の、
理性の手綱じゃ馴らせないじゃじゃ馬な欲望とか、かと思へば、
狂おしい欲望に強引にストップ命令をかけてしまう
お利口サンな理性とか…を己で嫌という程、
味わっているひとなんだろうといふのが
言葉ひとつひとつから伝わってくるからなんだろう。
万智ちゃんの着眼点や描写がとても好きなのだが、
とくに「女性」の心理描写は、いい。
なまなましくて、りあるで、好きだ。
「源氏物語」は今までにも現代語訳や漫画で見てきたが、
この和歌で読む源氏物語は実に奥ゆかしい。
「心の結晶である和歌を、小石のように飛び越えてしまうのではなく、
氷砂糖をなめるように味わったならば、
源氏物語の世界はさらに豊かな表情を見せてくれるだろう。」
という言葉、そのもの。
三十一文字が、せつない、苦しい、いとおしい、あいたい…
人間のこころの中でうごめく大胆で繊細な思いを響かせる。
ときにそれが、
人間関係(とくに恋愛関係)のかけひきとなり、かけはしとなり、
陳腐な愛の羅列や野蛮な体の交わりをも上回る、
愛情表現となりかわって恋愛を大いに盛り上げるのだ。
作品の中に登場する様々な身分・身なり・性格の女性たちの
心中が露になった和歌は、どれもそのひとの分身のようでおもしろい。
叫び、尽くし、心を殺し、憎み、嫉妬し、愛する女の顔が浮かぶよう。
背景にある心理や表現技巧なども楽しめる作品だと思ふ。
制服JCをつまさきから頭のてっぺんまでを
じっくり嘗めるかのやうに 読みすすめていきやした。
いやはや、いつの時代も恋愛は自分磨きの一番のツールですな。
どぅーでもいーんだが、
何度、どの作品で読んでも末摘花を広瀬○美ちゃんと重ねてしまう。
いんや、決して○美ちゃんがぶさいくといっているわけじゃあないんだがね。 -
Posted by ブクログ
歌だからこそ、大胆な本音や心の奥の想いを雅な言葉や曖昧な表現に包んで詠むことができる、という見解に感銘を受けた。日本語の表現が持つ不確かさゆえの美しさを改めて知った。
また、当時の歌のやり取りと現代のメールのやり取りを重ね合わせている部分で、日本人の心性の不変性を読み取っているようで面白いと思った。
ただ、俵万智の解釈は痛快で面白い反面、その俗っぽさや本人の独自の価値観が濃く出すぎていると思うようなところもあった。そこが面白いところでもあるのだが、「ボキャ貧」という表現や「BC」の話など、やや品性にかけるように私には思えた。もう少しだけ、源氏物語のオブラートに包まれたような優美さや色っぽさを失わないでいて欲しい。