俵万智のレビュー一覧

  • サラダ記念日

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    恋に恋するって感じで、いいと思う。

    特に好きだなと思った歌

    モーニングコールの前のエチケット
    ライオンの泡の中に始まる
    →ライオンの歯磨き粉で歯を磨いてから彼をキスで起こすのかな、と書かれていない部分に想像が広がる。

    ワイシャツをぱぱんと伸ばし干しおれば
    心ま白く陽に透けてゆく
    →ぱぱんの語感が良い。家事を歌に変える心の豊かさが素敵。

    缶詰のグリンピースが真夜中に
    あけろあけろと囁いている
    →自分の中の天使と悪魔が…ではなく、缶詰側が誘惑してくるという発想がおもしろい。

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    2025年08月24日
  • たんぽぽの日々 ~俵万智の子育て歌集~

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    雑誌で連載していた子育て短歌をまとめた本で、短歌はもちろん、その背景や想いと一緒に読むことができ、エッセイとしても楽しめる。
    本書から7年後に発行された『ありがとうの缶詰』も大好きな作品だったが、本書もうんうん頷きながら、たまに涙を流しながら、うまく言えない感情を言語化してくれたことに感謝しながら読んだ。

    子育てをする忙しい日々の中のありふれた出来事が、俵万智さんの素敵な感性と表現力によって思い出として残されていく。それを読者の私たちが読んで、大切なことや、忘れかけてしまっていたことを思い出させてもらえて、なんでもない日常が愛おしいことに気付ける。

    特に息子さんが言葉を覚えていく幼稚園時代

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    2025年08月16日
  • サラダ記念日

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    ネタバレ

    サラダ記念日、名前は知っていたけれど短歌なんて縁のないものだと思ってた。
    「夫が寝たあとで」に俵万智さんが出ていて、そこでたんぽぽ白鳥が、「親は子を育ててきたというけれど 勝手に赤い畑のトマト」の一首を紹介していて、「あ、、好きかも。」と思い、すぐ購入。

    しっかり理解できない(私の読解力が足りず)歌もあるが、海の描写だったり、恋心だったり。たった31文字に、こんなにありありと景色を浮かび上がらせることができるのかと感嘆した。これが短歌なのかと。

    面白いなと普段読まないジャンルに触れることで感じることができた。最初に読んだ短歌が俵万智さんのもので良かった。

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    2025年08月15日
  • 短歌のレシピ

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    「限られた字数の文学」という共通点で、漫画のセリフとモノローグの推敲にも役立ちました。
    作品をより良くするための技術・思考法がぎゅっと詰まっています。
    終盤は短歌の技巧に特化していた印象です。

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    2025年08月14日
  • サラダ記念日

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    俵万智による昭和に発表された短歌集。当時の人々の暮らしや表情を的確に切り取り、三十一文字に込められている。現代でも、詠まれた情景がありありと浮かぶ歌も多く、ベストセラー納得の作品集だった。

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    2025年07月16日
  • サラダ記念日

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    7/6にドライブしながらラジオを聞いてたらサラダ記念日ということで俵万智さんがゲストに。短歌と俳句の違い(季語や字数含め凝縮度やコツも異なる→プレバト見てても思う)やサラダ記念日(の短歌)の誕生の経緯を話されていて興味深かった。今ではカーナビの記念日お知らせにも流れるレベルに短歌が一般に親しまれるようになったことを喜んだおられた。

    本書は学生時代に大分話題になったけど当時はピンとこなかった。歳をとると昔は興味なかったもの (歴史/古典やら芸術やら詩/短歌/俳句やら) に目が向くようになり、積読だった本書を手に取る(歌集を読書というのか?)。日常や恋愛の一瞬を切り取った情景や普段何となく思って

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    2025年07月12日
  • たんぽぽの日々 ~俵万智の子育て歌集~

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    子育てに特化した短歌、と
    エッセイ。

    うんうん。と頷きつつ
    うちのはもう大きくなってしまっているので
    懐かしみながら読んだ

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    2025年05月24日
  • ホスト万葉集 巻の二 コロナかもだから会わない好きだから コロナ時代の愛なんてクソ

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    第2段が出てたー!
    コロナの勢いが衰えない中でZOOMで続けられた歌会。
    世の状況を反映しながら、色恋、仕事、社会など、さまざまな言葉、表現で
    彼らにしか書けない歌が生まれる。
    巻末の座談会を読んで、確かにこれは仕事詠でもあるんだなと気付く。
    コロナの中にあったリアル。
    いずれコロナ禍という大きな歴史を記録した本にもなりそうな。
    川柳めいた笑えるものもあり、小説のように世界が垣間見えるものもあり。
    選考している側からは、読み手の上達具合や出世具合まで分かるようで面白い。
    またプロの歌人が忘れていた基本のようなものを、刺激する力もあるようだ。

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    2025年05月13日
  • たんぽぽの日々 ~俵万智の子育て歌集~

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    ネタバレ

    あたたかい。たんぽぽ、夢の木の実、みどりの散歩、手を振る、の短歌が特に好きだった。
    俵万智がいかに子と過ごす一瞬一瞬を大切にしているかが伝わる。そしてその姿勢が、母になってすぐ、というより子育ての中で徐々に培われていったんだろうなとも思う。あとがきの「おかあさんは言葉の人だから、こうして書き留めておくよ…」が印象に残る。

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    2025年05月07日
  • トリアングル (1)

    無料版購入済み

    不倫相手に対して必要以上に申し訳ないと思う必要はないと思うけど。将来を約束してる訳でもないし。年下の彼は可愛い。

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    2025年02月27日
  • チョコレート革命

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    祖母の家の北向きの部屋に積まれいし絵本の中の王子の匂い

    骨の髄味わうためのフォークありぐっと突き刺してみたき満月

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    2025年07月25日
  • サラダ記念日

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    人生で初めて歌集を購入。
    三十一字とはかくも世界を表現できるのか。
    達観しているような歌もあれば、時折若すぎる感性が飛び出してくるようで飽きがこない。それでいて世界の切り取り方、その視点の鋭さ一辺倒ではなく素人の私でも感嘆してしまう言葉の技法。
    次作も必ず買おうと決めている。

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    2025年02月12日
  • サラダ記念日

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    有名な歌しか知らず初めて手に取ってみた。どの歌もリズムが良くからりとしていて読みやすい。佐佐木幸綱の跋文と著者あとがきも好感を持てた。一冊の歌集で280万部超えって凄すぎる…しかも20〜24歳の頃に詠んだ歌たち。殆どの歌が字余り字足らずなく定型に収まっていた。
    中でも良いなと思ったのは下記七首。


    「寒いね」と話しかければ「寒いね」と答える人のいるあたたかさ

    ハンバーガーショップの席を立ち上がるように男を捨ててしまおう

    男というボトルをキープすることの期限が切れて今日は快晴

    今日までに私がついた嘘なんてどうでもいいよというような海

    おそらくは来ることのない明日なら語りつくして眠らんと

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    2024年12月06日
  • 愛する源氏物語

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    源氏物語を読んだことはないけれど、光源氏が主役でモテモテの世界のお話?というイメージ。
    本書を読んで、源氏と関わる女性たちが主役に感じました。
    当たり前だけど、時代が違っても人間らしく憂いたり喜んだり…むしろ現代より気持ちの面では素直というか自由というか…各々の事情はあれど、何かを選択して生きる女性たちの姿に心を揺すられる思いがしました、、
    そして筆者が薫に厳しいのがなんだか面白かったです笑

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    2024年11月22日
  • チョコレート革命

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    三十歳前後につくられた三冊目の歌集。旅行や不倫の歌が多め。

    映画や舞台にも引けを取らないドラマが短歌という表現媒体でも展開されていて非常に楽しめた。

    あとがきに、「短歌は、事実を記す日記ではなくて、真実を届ける手紙で、ありたい。」「人を想って揺れる心は、これからも私にとって、大きなテーマだ。」とあり、この方の歌に惹きつけられた理由がわかった。

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    2024年11月14日
  • トリアングル

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    読み終わって最初の感想は「苦しかった」だった。
    主人公をはじめとして、登場人物たちの行動が、私にとっては「いけない」ことだった。
    ただ、その「いけない」ことをする心理や感情は理解ができて、胸が詰まった。
    人間にとって倫理観や道徳は大切だと思う。ただ、人生には、善悪では判断できないこともあるはずで・・・
    倫理と感情が相反する時、今までの私なら「こうあるべき」を優先していたが、当書を読んだ今は「こうしたい」を優先してみてもいいのかな・・・と思ったり思わなかったり。

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    2024年11月12日
  • ありがとうのかんづめ~子育て短歌ダイアリー~

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    〜子育て短歌ダイアリー〜
    『ありがとうのかんづめ』 俵万智

    月刊誌『エデュー』(edu)に2009年ー2013年に連載された「たんぽぽの日々」を元に編集・構成された続編になります。(前編は2010年『たんぽぽの日々』として出版されています。)
    エデューは上の子が小学校に上がる前から、母の予習的に読み始め、特に低学年の頃よく読んでいました。子の学びについて、母として、参考になることが多かったです。お世話になりました。(蔭山先生の百ます計算もよくやりました。懐かしいです。笑)

    本書では、
     幼稚園卒園までの「さざやかな風」編
     一年生「いちねんせいのひみつぶっく」編
     二年生石垣島へ「さとうき

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    2024年11月03日
  • 考える短歌―作る手ほどき、読む技術―

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    読者の心に響く短歌のコツを伝授。具体的な例を挙げ、分かりやすい。技術を磨く知識は元より、詠む者の心の柔軟性や継続力も、創作には必要不可欠だと知る。手厳しい短歌道である。

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    2024年09月30日
  • ありがとうのかんづめ~子育て短歌ダイアリー~

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    俵万智さんのエッセイと子育て短歌ですね。
    『本書は、月刊誌「エデュー」に連載していた「たんぽぽの日々」という子育てエッセイの後半部分をまとめたものだ(前半部分は2010年に「たんぽぽの日々」として出版された。)』とあとがきに語られています。また、「園児だった息子との時間、小学生だった息子との時間は、もうこの本の中にしかない。」とも綴られています。子どもさんと真っ正面から二人三脚で過ごされた子育て奮闘記、たくみん(息子さん)の成長記ですね。

     短歌を……

     充実の秋と言うべし
      収穫の人のまあるい背中を見れば

     「さざやかなかぜ」と言い張るおさなごと
      甲板にいる、さざやかな風

     花

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    2024年09月14日
  • サラダ記念日

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    あの有名なサラダ記念日の短歌だけ知ってたけど小説の文だと思ってて、小説だと思って読み始めたら短歌集でびっくりした。初めて短歌集を読んだけど57577でこれだけ情景が浮かぶものが作れるんだなあと感じた。

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    2024年08月25日