俵万智のレビュー一覧
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ネタバレ## 感想
源氏物語は人によって見方が変わる不思議な物語だ。
色々な本を読んできたけど、それぞれで見る角度が違って面白い。
和歌は31文字の文字制限がある分、伝えたい気持ちが凝縮されるので、この和歌の中にこそ、キャラクターたちの本音が込められている。
思えば、源氏物語にはたくさんの恋愛の形が描かれる。
源氏物語が長く長く読まれているのは、誰もがキャラクターの誰かに感情移入できるからかもしれない。
私は学生の頃学校で習ったときには正直「長いな〜」「すごい浮気するな〜」くらいに思っていた。
しかし本を読むにつれ、色々な角度から見ることで、だんだんキャラクターたちの理解が深まっていった。
これだけの本が今でもあって、考察されて、そんな物語は今後現れるのか?とさえ思う。
こんな物語を書き上げる紫式部は一体どんな頭の中をしていたのだろう? -
Posted by ブクログ
雑誌で連載していた子育て短歌をまとめた本で、短歌はもちろん、その背景や想いと一緒に読むことができ、エッセイとしても楽しめる。
本書から7年後に発行された『ありがとうの缶詰』も大好きな作品だったが、本書もうんうん頷きながら、たまに涙を流しながら、うまく言えない感情を言語化してくれたことに感謝しながら読んだ。
子育てをする忙しい日々の中のありふれた出来事が、俵万智さんの素敵な感性と表現力によって思い出として残されていく。それを読者の私たちが読んで、大切なことや、忘れかけてしまっていたことを思い出させてもらえて、なんでもない日常が愛おしいことに気付ける。
特に息子さんが言葉を覚えていく幼稚園時代の作品なので、子どもの言語習得に関する歌も多く、個人的に興味のある分野でより楽しめた。
もう一度人生をじっくり味わえるというのが子育ての醍醐味だと最近気付いたので、俵さんのように日常のなんてことない出来事もひとつひとつ大事にしていきたい。
▼特に好きな歌
たんぽぽの綿毛を吹いて見せてやるいつかおまえも飛んでゆくから
親は子を育ててきたと言うけれど勝手に赤い畑のトマト
連休に来る遊園地子を持てば典型を生きることの増えゆく
振り向かぬ子を見送れる振り向いた時に振る手を用意しながら -
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第2段が出てたー!
コロナの勢いが衰えない中でZOOMで続けられた歌会。
世の状況を反映しながら、色恋、仕事、社会など、さまざまな言葉、表現で
彼らにしか書けない歌が生まれる。
巻末の座談会を読んで、確かにこれは仕事詠でもあるんだなと気付く。
コロナの中にあったリアル。
いずれコロナ禍という大きな歴史を記録した本にもなりそうな。
川柳めいた笑えるものもあり、小説のように世界が垣間見えるものもあり。
選考している側からは、読み手の上達具合や出世具合まで分かるようで面白い。
またプロの歌人が忘れていた基本のようなものを、刺激する力もあるようだ。 -
Posted by ブクログ
〜子育て短歌ダイアリー〜
『ありがとうのかんづめ』 俵万智
月刊誌『エデュー』(edu)に2009年ー2013年に連載された「たんぽぽの日々」を元に編集・構成された続編になります。(前編は2010年『たんぽぽの日々』として出版されています。)
エデューは上の子が小学校に上がる前から、母の予習的に読み始め、特に低学年の頃よく読んでいました。子の学びについて、母として、参考になることが多かったです。お世話になりました。(蔭山先生の百ます計算もよくやりました。懐かしいです。笑)
本書では、
幼稚園卒園までの「さざやかな風」編
一年生「いちねんせいのひみつぶっく」編
二年生石垣島へ「さとうきび畑の鬼ごっこ」編
三年生「オレが見ているほえが前」編
四年生「ドラムの響き」編
五年生「子のおらぬ週末」編
と、一年毎にまとめられ、エピローグで締められています。
少しだけ、ご紹介(*´︶`*)
最初の一首は、
この声で神の言葉を聞く夕べ
「すべてのことに感謝しなさい」
子どもたちの歌声で、こんな言葉を聞かされたら、素直に心に響く尊さですね。
硫黄島、サイパン、グァム
子に語る言葉持たねばひたすらの青
一般論で「戦争はいけないこと」と考えるのではなく、皮膚感覚で「あってはならないこと」と感じる。人の命を奪うということに、正当性などあるはずがない。まして正義なんて、と思う。と書かれています。世界情勢が悪化する今、強くそう感じます。
花びらのような足あと
追いかけてゆけば春へと続くこの道
手をあげてこたえたがっている声が
欅の新芽のように重なる
ついていってやれるのはその入り口まで
あとは一人でおやすみ坊や
ぶたの木にぶたの実がなる『ぶたのたね』
子の心にもぶたの実がなる
(こちらで紹介されている絵本、楽しいですよ)
前を向けと言われる息子
「今オレが見ているほうが前」とつぶやく
(息子さんの名言(迷言?)と紹介されています。笑)
たくみんの句
長袖を着ると落ちつく秋の朝
万智さんの歌
たっぷりと君に抱かれているような
グリンのセーター着て冬になる
(どちらも寒くなる今の時期に、ほっこり温まりますね。どちらも好きです。(*´ω`*))
「大変」が「楽しかった」に変わるとき
旅の終わりを知る南風
週末の子ども集めて
花びらを配れるごとしトランプおばさん
そして、締めの一首は、
菜種梅雨 やさしき言葉持つ国を
歩む一人のスローモーション
雨の名前だけでもたくさんある日本語の素晴らしさ。英語を学ぶ息子さんへ「言葉は文化とつながっている。英語を学ぶ過程で、息子はどんな異文化と出合っていくだろうか。それが楽しみだ。」
ご紹介しきれませんので、子育て中のお母さま、懐かしい気持ちになったり、共感があったり?笑、お手に取られて味わわれてください。(毎日、お疲れ様です。(*´︶`*))
↓メモからコピー漏れしていました( ; ; )
ひだまりトマトさんの本棚から手に取らせていただいた本です。いつもありがとうございます。
(ひだまりトマトさん、またまたありがとうございました。子ども達の小さい頃が懐かしく思えました。(*´ω`*))
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Posted by ブクログ
俵万智さんのエッセイと子育て短歌ですね。
『本書は、月刊誌「エデュー」に連載していた「たんぽぽの日々」という子育てエッセイの後半部分をまとめたものだ(前半部分は2010年に「たんぽぽの日々」として出版された。)』とあとがきに語られています。また、「園児だった息子との時間、小学生だった息子との時間は、もうこの本の中にしかない。」とも綴られています。子どもさんと真っ正面から二人三脚で過ごされた子育て奮闘記、たくみん(息子さん)の成長記ですね。
短歌を……
充実の秋と言うべし
収穫の人のまあるい背中を見れば
「さざやかなかぜ」と言い張るおさなごと
甲板にいる、さざやかな風
花びらのような足あと
追いかけてゆけば春へと続くこの道
昼寝する吾子の横顔
いっぽんの植物の蔓(つる)のごとくたどれり
さとうきび畑を走る鬼ごっこ
さわさわと可愛らしいちくちくと足
行きずりの人に貰いしゆでたまご
子よ忘れるなそのゆでたまご
指を折り五音七音数えいる
子らを撫でゆく海からの風
たっぷりと君に抱かれているような
グリンのセーター着て冬になる
馬に乗り海をゆく子が振り向きぬ
触れえぬ波光のごとき笑顔に
赤瓦の屋根に上りて子は雲と話しているか
おーい、おおーい
それぞれの家の洗剤の匂いして
汗ばんでゆく子らのTシャツ
菜種梅雨 やさしき言葉持つ国を
歩む一人のスローモーション
俵万智さんのユーモアを込めながら、たくみんとの子育てを、戸惑いながらも、周囲の人々の交流や助けを借りながら、ポジティブに、生き生きと語られています。この時期の親子のふれあいは一生の宝物ですね。へぇ~!なるほど~と思うこともしばしば、子育て中の親御さんには嬉しいヒントも楽しめますよ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ子どもの感受性が素晴らしい。その新鮮さを隣りで受け止め、共感する万智さんがステキだ。
月山での田植え体験と「缶詰づくり」たくみん(息子さん)から
「ゆうれいのおかあさんえ、(中略)あかちゃんのときおせわになりました。ありがとう。これからもげんきでね。」とお母さんが死んだ時、一緒にお墓に入れるという可愛いお手紙。
*太平洋はいま太平の洋となりカタカナで書くバンザイクリフ
「天皇陛下万歳」と多くの日本兵が身を投げたサイパンの岬。
*硫黄島、サイパン、グアム 子に語る言葉持たねばひたすらの青
雨の日のたくみんの感じ方にもビックリ。
「雨の日は、車の音がかっこいい」と車による音の違いを楽しんでいる。
先日読んだ『雪の写真家ベントレー』の読み聞かせの話もよかった。
人間と同じで、一つ一つがみんな違うこと驚いた子ども達が声をあげ
子どもは絵を読む。
耳からストーリーを聞きながら、目で絵を読むとき、それらが渾然一体となって脳内で動きはじめる。それこそが絵本の醍醐味であり、想像力を養う。(松居直さん)
震災後避難したとき空港でたくみんが
*行きずりの人に貰いしゆでたまご 子よ忘れるなそのゆでたまご
お金では買えない人の親切に胸を打たれる。