俵万智のレビュー一覧
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雑誌で連載していた子育て短歌をまとめた本で、短歌はもちろん、その背景や想いと一緒に読むことができ、エッセイとしても楽しめる。
本書から7年後に発行された『ありがとうの缶詰』も大好きな作品だったが、本書もうんうん頷きながら、たまに涙を流しながら、うまく言えない感情を言語化してくれたことに感謝しながら読んだ。
子育てをする忙しい日々の中のありふれた出来事が、俵万智さんの素敵な感性と表現力によって思い出として残されていく。それを読者の私たちが読んで、大切なことや、忘れかけてしまっていたことを思い出させてもらえて、なんでもない日常が愛おしいことに気付ける。
特に息子さんが言葉を覚えていく幼稚園時代 -
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ネタバレサラダ記念日、名前は知っていたけれど短歌なんて縁のないものだと思ってた。
「夫が寝たあとで」に俵万智さんが出ていて、そこでたんぽぽ白鳥が、「親は子を育ててきたというけれど 勝手に赤い畑のトマト」の一首を紹介していて、「あ、、好きかも。」と思い、すぐ購入。
しっかり理解できない(私の読解力が足りず)歌もあるが、海の描写だったり、恋心だったり。たった31文字に、こんなにありありと景色を浮かび上がらせることができるのかと感嘆した。これが短歌なのかと。
面白いなと普段読まないジャンルに触れることで感じることができた。最初に読んだ短歌が俵万智さんのもので良かった。 -
Posted by ブクログ
7/6にドライブしながらラジオを聞いてたらサラダ記念日ということで俵万智さんがゲストに。短歌と俳句の違い(季語や字数含め凝縮度やコツも異なる→プレバト見てても思う)やサラダ記念日(の短歌)の誕生の経緯を話されていて興味深かった。今ではカーナビの記念日お知らせにも流れるレベルに短歌が一般に親しまれるようになったことを喜んだおられた。
本書は学生時代に大分話題になったけど当時はピンとこなかった。歳をとると昔は興味なかったもの (歴史/古典やら芸術やら詩/短歌/俳句やら) に目が向くようになり、積読だった本書を手に取る(歌集を読書というのか?)。日常や恋愛の一瞬を切り取った情景や普段何となく思って -
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第2段が出てたー!
コロナの勢いが衰えない中でZOOMで続けられた歌会。
世の状況を反映しながら、色恋、仕事、社会など、さまざまな言葉、表現で
彼らにしか書けない歌が生まれる。
巻末の座談会を読んで、確かにこれは仕事詠でもあるんだなと気付く。
コロナの中にあったリアル。
いずれコロナ禍という大きな歴史を記録した本にもなりそうな。
川柳めいた笑えるものもあり、小説のように世界が垣間見えるものもあり。
選考している側からは、読み手の上達具合や出世具合まで分かるようで面白い。
またプロの歌人が忘れていた基本のようなものを、刺激する力もあるようだ。 -
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有名な歌しか知らず初めて手に取ってみた。どの歌もリズムが良くからりとしていて読みやすい。佐佐木幸綱の跋文と著者あとがきも好感を持てた。一冊の歌集で280万部超えって凄すぎる…しかも20〜24歳の頃に詠んだ歌たち。殆どの歌が字余り字足らずなく定型に収まっていた。
中でも良いなと思ったのは下記七首。
「寒いね」と話しかければ「寒いね」と答える人のいるあたたかさ
ハンバーガーショップの席を立ち上がるように男を捨ててしまおう
男というボトルをキープすることの期限が切れて今日は快晴
今日までに私がついた嘘なんてどうでもいいよというような海
おそらくは来ることのない明日なら語りつくして眠らんと -
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〜子育て短歌ダイアリー〜
『ありがとうのかんづめ』 俵万智
月刊誌『エデュー』(edu)に2009年ー2013年に連載された「たんぽぽの日々」を元に編集・構成された続編になります。(前編は2010年『たんぽぽの日々』として出版されています。)
エデューは上の子が小学校に上がる前から、母の予習的に読み始め、特に低学年の頃よく読んでいました。子の学びについて、母として、参考になることが多かったです。お世話になりました。(蔭山先生の百ます計算もよくやりました。懐かしいです。笑)
本書では、
幼稚園卒園までの「さざやかな風」編
一年生「いちねんせいのひみつぶっく」編
二年生石垣島へ「さとうき -
Posted by ブクログ
俵万智さんのエッセイと子育て短歌ですね。
『本書は、月刊誌「エデュー」に連載していた「たんぽぽの日々」という子育てエッセイの後半部分をまとめたものだ(前半部分は2010年に「たんぽぽの日々」として出版された。)』とあとがきに語られています。また、「園児だった息子との時間、小学生だった息子との時間は、もうこの本の中にしかない。」とも綴られています。子どもさんと真っ正面から二人三脚で過ごされた子育て奮闘記、たくみん(息子さん)の成長記ですね。
短歌を……
充実の秋と言うべし
収穫の人のまあるい背中を見れば
「さざやかなかぜ」と言い張るおさなごと
甲板にいる、さざやかな風
花