俵万智のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「いい短歌を作るためのヒントがほしい」と思って読んだ。
印象に残ったのは「言葉は目印」という言葉。人の心を表す言葉は言い尽くせない。言葉が小さいのではなく、人の心が大きいのだという。
短歌は、最初からぴったりの言葉を探すのではなく、とりあえず言葉を置いてみて、あれこれ組み合わせるうちに、あとから意味が生まれることもあるのかもしれない。関係なさそうな言葉が思いがけずつながるのも、短歌の面白さだと思った。
「短歌という小さな種は、受け取った人の心の中で培養されて、思いがけない花を咲かせることがあるし、そこまで含めて歌なのだ」という言葉も印象に残った。
また、『枕草子』の話で、「随筆は何を書いて、何を書かないかが肝」というのが興味深い。何でも書けばいいわけではない。残したいものを決め、それを徹底的に描くために、あえて書かないものもある。ありのままをすべて書くことだけが、随筆ではないのだと思う。
言葉を過信しすぎず、ときには立ち止まりながら、それでも何かを伝えるために言葉を紡いでいきたい。 -
Posted by ブクログ
俵万智さんが言葉について、子育てから、ドラマ、SNS、ラップ、そしてもちろん短歌と、様々な方面から探っています。
SNSやWebコンテンツからは日々新しい言葉が生まれ、呟かれた言葉はあっという間に浸透し、だんだん形を変えたりも。普段気にもとめなかった言葉の面白さと「生きてる!」感に気にづきました。
バズる言葉には流行る理由があったんだ、言われてみたらどれも納得です。
言葉を組み立てる作業でも、助詞の違いや単語の位置で印象はガラリ。そこはやっぱり日本語難しい〜、プロってすごい!と唸るばかり。
俵さんの語り口がとにかく楽しく、何よりやっぱり所々に挟まれている短歌に「短歌すげー」ともなります。
あとは息子さんの「オレが今マリオ」発言!子どもの言葉にハッとする事もよくありますが、これは胸アツでした。 -
Posted by ブクログ
俵さんの「言葉」という考え方そのものみたいな根源的なものに触れた気がする。すごく読みやすく、読むのが楽しみだった本だった。
今の現代にある、様々な言葉に関する物が取り上げられていて、ハラスメント、ラップ、。ハラスメント、などなど。とても面白い。そして何より折々に挟まれている短歌が素晴らしいなと思った。
ーつかうほど増えてゆくもの かけるほど子が育つもの 答えは言葉ー
ー優しさにひとつ気がつく ×でなく⚪︎で必ず終わる日本語ー
俵さんも言っていたが、今後いくらAIが流行っても、言葉はなくならないと思う。言葉は大きな力を持っている。千年前の和歌に思いを寄せることができるように、今後何百年立ったとしても言葉による意思疎通は必要となる。グローバル化が進めば進むほど、価値観は違い、それを埋めるために言葉を使う。自分を主張するために言葉を使う。たとえば「ハラスメント」という現象が起こるのは、お互いの認識が違うから。それを埋めようとせずに歩み寄らなければ嫌な思いというのはなくならない。だからこそ、言葉が必要だ。そうつよく思った。とてもよい本だった。また読み返したい。 -
Posted by ブクログ
レビューを拝読して読みたくなった作品。
いつもありがとうございます(❁ᴗ͈ˬᴗ͈)
岡村靖幸さんと俵万智さんによる、「読んで詠む」を楽しみながら短歌のコツを学べる指南書。
まずイラストがめちゃくちゃかわいくて癒された(*ˊᵕˋ* )♡
俵万智さんの「みんなの短歌」を読んで、安易に始めた短歌。
普段私が作っているものは未来の自分のための育児短歌で、短歌についての知識は全く持ち合わせていなかったので、メモが止まりませんでした"φ(・ェ・o)~メモメモ
私は自己啓発本とか指南書とかあまり得意ではないのですが、本作は対談形式で、岡村さんの短歌に添いながら、俵万智さんが少しずつコツを明かしてくれるような形式で、とても分かりやすく学びやすかったです✧*。
例として俵万智さんや歌人さんの短歌も出てきたり、岡村さんのファンクラブ会員の方の短歌も出てきたりと楽しめました!
それにしても、会員の方の短歌がみなさんプロなのかと思うくらいの出来でしたね…!
対談連載を書籍化したものなので、回を重ねていけばいくほど、常連さんをチラホラ見掛けるようになって、その変化も楽しめました!♡
印象的だったのは、私は短歌は日記代わりにしている節があるのですが、俵さんは短歌を手紙に似ていると仰られていて。
「今の気持ち」をパッケージして、同時代の顔の見えないどこかの読者に届く楽しさ。
百年後、千年後にその手紙を誰かが読んでくれるかもしれないっていう面白さ。
そういう楽しみ方もあるのかって気づかせてもらいました。
短歌の王道は恋の歌だそうなのですが、私は恋の歌は作れそうにないので(夫のことを短歌にすると悪口になる)、毎日作っている育児短歌が未来の自分と、同じように育児をしている方に届いたらいいな、など思いながら今後も楽しめたらいいな✧*。
これから短歌を始めてみたい方にオススメです!♡ -
Posted by ブクログ
とても面白かった。そして短歌に関心を持った。
本書の中に出てきた歌集を今度読んでみよう。
言葉って、日本語って、深くて難しくて面白くて不思議で素敵だな。
私も少し言語学を学んできたし、言葉を扱う仕事であるからこそ、言葉の危うさも繊細さも魅力的に感じる。
時代の変化によって意味も解釈も変化してくる言葉もあれば、時代を越えても共感され詠まれ続ける言葉もある。
万智さんは、言葉を伝える・言葉で表現する力はもちろん素晴らしいけど、言葉を受け取って紐解いて解釈する力もずば抜けておられる。
そして息子さんの感性と言葉の力もすごいなー。
言葉の力は鍛えられる
過不足なく伝える -
Posted by ブクログ
おもしろい本だった。
言葉をめぐる本ではあるけど、息子さんとのあれこれはとてもおもしろかった。私にも同じくらいの歳のひとり息子がいるから、自分の子育てや息子に対する思いを重ねて読んだ。
クソリプ、マルハラ、なんとか界隈など、いま流行っていることや新しい現象について、分かりやすく詳しく解析されていて、それがポジティブな理解で大らかに語られているのがいいなあと思った。
それと、私自身も好きで観ていた大河ドラマ「光る君へ」、以前に何冊か読んでおもしろかった小佐野弾さんのこと、プロフェッショナルの流儀の取材話、ホスト歌会のこと、とてもおもしろいエピソードがたくさんあった。
ちょっと前に息子が短歌に興味を持って、短歌を作ったり、この本でも書かれていた俵万智さんとMummy-Dさんの講演会に息子が行ったりしていたこともあって、息子がきっかけで私はこの本を読んでみたようなところがあったけど、とてもいい本に出会えてよかった。
ふだん何気なく使っている言葉だけど、誰に伝えたいのか、どんなふうに伝えたいのか、そもそも言葉は完璧ではないことも自覚して、大切に使ったり味わったりしたいと思った。