鮎川哲也のレビュー一覧
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ネタバレ本格推理もの。舞台は1949年で終戦後すぐ。まだ日本文化が色濃く残っている。旅行ものとしても面白い。人物描写は抑制が効いていてうるさくなくそれでいて特色があって面白い。トリックはかなり凝っているが蓋を開けてみれば単純だ。
当時の時刻表・九州の地図をなんども見返した。そうして実際自分がそこにいるような楽しみ方をした。時刻表をみたり地図をみたりする楽しさが味わえた。
トリックはちゃんと読んでいけば追いつけるので、巻末のトリック解説表がなくても大丈夫。あったほうがわかりやすいが。なので発表当時ではなく洗練されたものが読みたい人は創元推理でもいいと思います。
ただ、序盤にある北原白秋の話などが他の -
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とにかく人がどんとん殺される。こっちが考える間もないくらいに。
避暑を目的として学生たちが訪れたリラ荘は、もとの所有者がライラックの花を愛し、それを屋敷の周りに沢山植えていたことからついた、今では日本芸術大学が学生のためのレクリエーションの寮だ。
ここを訪れた学生は、男性が4人と女性が3人。個性的でアクが強いメンバーだ。メンバー同士の仲もあまり良くないようで、なぜ同じ時期にわざわざ訪れたのか不思議な気がするけど。
この犯人はそうとは見せないが、非常に頭がよく、機転がきく。この狭い敷地内で、最後まで疑われずに何人もの人間を短期間に殺すのだから。
読みながら何度も笑っちゃったのは、刑事や警部の -
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再読。
かなり昔読んだことがあるはずなのだが、驚く程まったく覚えていなかった。面白かったという記憶だけはあるのだが。
犯人は想定内だし、第1の事件についてはタイトルから予想できる部分はあったが、他は伏線なんてあった?というくらい読み落としが多かった。伏線の散りばめ方がうまいので、すぐに再読して自分なりに伏線を拾い直すのも楽しそうだ。
ただ、第2以降のトリック(という程ではない)はちょっと微妙。当時としては斬新なアイディアだったのだろうけど、私は第3事件で間違いなく被害者になりうる行動をするし、割合そういう人は多いと思う。
途中、キャラのうるささと冗長な箇所で中弛みせずに一気読みできれば、こ -
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「青いエチュード」、「わるい風」、「いたい風」、「殺意の餌」、「MF計画」は犯人視点の倒叙もので、いずれも犯人の見過ごしていた矛盾点を鬼貫警部が最後に指摘する。
「夜の訪問者」は、濡れ衣を着せられ、事故死した夫の無罪を証明してほしいとの依頼を受けた私立探偵が、事件に潜むいくつかの謎を解き明かし、鬼貫警部に真犯人を告発する話。
「まだらの犬」は、この短編集では一番の長編だが、容疑者が二転三転。本格ミステリーというよりも、刑事の捜査における苦労話、警察小説の趣きが濃い。アリバイトリックはちょっと凝り過ぎで、さほど妙味はない。
「楡の木荘の殺人」と「悪魔が笑う」はハルビンで起こったアリバイトリックに -
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ネタバレ『呼びとめる女』
同僚の戸沢敏子に万引きの写真をネタにゆすられる豊玉信弥。水上の土地を売ると嘘をつき彼女を誘いだし殺害し、彼女のアパートで新聞を使いアリバイ工作をするが。郵便受けの招待状の秘密。
『囁く唇』
過去の自分を消すために戸籍を買った竹岡新一。会社の同僚の美津子と恋におちるが、上司から持ち込まれた縁談を受け入れてしまう。美津子を殺害する新一。カバンを使ったトリック。美津子が使っていた高級な口紅の秘密。
『あて逃げ』
大学時代にホストのバイトをしていたことを隠すために当時の客だった柴田と付き合う悪田。上司の娘との結婚が迫るなか柴田を殺害する悪田。ニュースでみたアイドルのあて逃げ事件の