あらすじ
リラ荘を七人の芸大生が訪れた翌日から、殺人鬼の活動は始まった。老人が殺され、死体の横には学生のコートと、スペードのAが。それを機に別荘で次々と起こる殺人、凶悪無残な殺人鬼の正体とは?
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脱帽ですね!
普通密室にしませんか?
クローズドサークルにしたくなるところ、帰れてしまうという大胆発想。
伏線の回収の緻密かつ華麗さ。
アガサ作品にも引けを取らない日本を代表するミステリーですね。
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ミステリー小説のもう一つの金字塔!
昔の作品なので、少し読みづらかったが、
完成度は抜群の一言!
昔なのに、何故こんなにクオリティが高いのか
疑問に思うぐらいです。
このクオリティを超える作品はそうそうにないと思われます。
見事の一言!
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最後の最後までトリックが解明されず、警察はトンチンカンな捜査をするし、ずっとモヤモヤが止まりませんでした。
最初に刊行されたのが、昭和33年というから驚きです。
多少、文体は古臭いですが、読みづらいほどではありません。
何よりも、見事なトリックが圧巻です!
これぞ、本格ミステリ!です。
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夏休み合宿でリラ荘に集まった芸大生を襲う連続殺人事件。犯行現場にはスペードのAから順にトランプが残される―と言う正統派推理小説。
原形版はSRの会の犯人当てに供されただけあって最終的に容疑者は実質的に2択にまで絞られ、本文でも露骨なほどフェアに「はい、このシーンのやりとりがヒントですよー!」と書かれているのにもかかわらず完全解明出来る読者はなかなかいないでしょう。
次から次へと起こる殺人、残されたトランプと消えた2枚のトランプ、犯行に使われたペンナイフ、青い夕焼け、被害者のメモ…死体も増えれば謎もどんどん増えて混迷を深めていきますが、終盤デウス・エクス・マキナ的に登場した名探偵がスルスル~っと全て解決していくのがたまらなく快感でした。
流石に『日頃から美肌の為に◯◯を飲用してたから耐性があった』は「わかるかー!!!」となりましたがw時代を感じますわ…。
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ミステリの金字塔
初鮎川作
トリックがお見事
昔の作品でも楽しく読ませていただきました。
トリックがお見事で最後の種明かしはとても気持ちよかったです。
ただ警察ポンコツ過ぎたのが残念
小説だからまだ許せたのかもしれないが、このまま映像化したらイライラして途中で見るのやめてしまうのではと感じてしまう。
最近の実写化が酷いのもそういうところからきているのか とも教えてくれた本でした。
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読みながらワクワクした。
決して全てがフェアではないと思いながらも(当時と今では常識が変わっているのは当たり前だとは思う)、私の推理はしっかり外されたし、意外な結末だった。
随分昔に書かれた本だと知りつつも、一度読んでみて良かったと改めて感じた。
一癖も二癖もある大学生の殺人事件ものは結構自分好みかも、と思った。
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結構昔の作品なので言い回しが難しいなと感じる部分があったが、読み進めていくうちに慣れていった。
人がめちゃくちゃ死んでいくなと思った。
最後まで犯人が分からなく、続きが気になるのでどんどん読み進められた。面白かった。
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久しぶりの本格。しかも1950年代に書かれているので、古風な言い回しや現代の感覚ではあり得ないような言動がさらに雰囲気を盛り上げる。クローズドサークルでもないのに人が死にすぎとか、安易に殺し過ぎとか、警察が無能過ぎとかツッコミどころ満載だが、中身はしっかり本格。斬新な手法でもないのに真相がまったくわからず、楽しんで読めた。殺人現場に残されるスペードの札もちゃんと機能している。紗絽女や尼リリスなどネーミングセンスが凄いが、終盤には気にならなくなっている。
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荒川の上流秩父にあるライラックの花に囲まれた日本芸術大学のレクリエーションの寮、ライラックの別名「剌羅(りら)」を冠した「リラ荘」に7人の学生が避暑に訪れる。翌日近くの崖下に屍体、そして連続殺人に発展する。
1956~57年に雑誌連載された作品だけに表現や文体の古さが否めないが慣れてくると読み難さは無くなる。次々と事件が起きテンポ良く進む物語、伏線そしてフラグ、複雑なプロットに謎が深まる。
早々に現れる刑事の呑気な捜査に呆れるも、探偵星影龍三の登場にお手並み拝見。本格ミステリの金字塔。
★★★★✩ 4.0
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鮎川哲也の星影龍三シリーズの第一作
鮎川先生の作品は始めてで、イメージとしては時刻表などアリバイがメインの作品が多いと聞いていて、なんとなく敬遠していたが、本作は山荘で学生が次々所されるという
とても丁寧な本格推理で、最後まで集中して読みました。
ただ探偵役やその他のキャラが薄く、ただの舞台装置になっていて、キャラクターを重視する人には不評かもしれない、あくまで推理を楽しみたい人向けだと感じた。
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シンプルでしっかりした正統派ミステリーという印象。ヒントが散りばめられていて推理しながら読んだのが楽しかった。
犯人が誰かと、牧のナイフを利用したトリックまではわかったものの細かい部分には辿り着けなかった。犯人が砒素から逃れた方法は思いつきはしたものの、そんなわけ無いよねと切り捨ててしまっていた(笑)砒素にそんな効用があるとは知りませんでした…
文体や設定の古めかしさもレトロな雰囲気を醸し出していて楽しめた。
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古いけど古典ってまではって印象だからかな?ダサいなーって場面が沢山あって笑えた
大学生がランニングシャツに釣り竿背負って釣りに出かける とか
あと、毒殺のトリックが今の常識で考えると、有り得ないヤツで凄くびっくりした
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ずっと読みたかった作品、ようやく読み終えた。44年前の作品ということで、今ではありえないと思える所も多いけど、細かい点まで全て回収されていて、さすがによく出来ているなぁ...という印象。
最後まで犯人は全然分からなかった。
でも刑事が何人も一緒にいるのにもかかわらず、ポンコツ過ぎやしないかい?w
Posted by ブクログ
推理小説作家(本格推理というのでしょうか)やミステリ小説マニアの間で良く耳にする作品だったので、読みました。
初版が50年前とかなり古い作品ですが、こちらを読む直前に石坂浩二版の金田一シリーズの映画「悪魔の手毬唄」を見ていて、発表当時は計り知れないほどの衝撃だったのだろうと感じました。
連続殺人事件における「どうしてそのようなことをしたのか」の理屈、ロジックが美しいです。8割ぐらい連続殺人事件の場面が入っていて、途中警察が介入するも尽く見過ごし(警察マヌケ過ぎない…?)、満を持して登場した素人探偵星影龍三が鮮やかに事件を暴きます。人間関係など動機から事件の真相を探る金田一耕助の姿が世間に浸透していた当時、彼の姿は新鮮に映ったのではないでしょうか。
言い回しが少々難しいですが、最後の爽快感がたまりません。スッキリしたい方におすすめ。
王道ミステリー
ミステリー小説が好きで、少し古い作品ですが読んでみました。
犯人とトリックは殆ど解けてしまいましたが(笑)
伏線盛りだくさんで中々楽しめました。
刑事が使えなさすぎるのはネタ(笑)
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登場人物のアクが強すぎて最初は消化不良気味だったのが、怒涛の展開に驚愕の結末でとても満足。やり取りや諍い、小さな謎全てに意味があり、伏線だったことに終わりの終わりに気付かされる。矛盾点に気付かずにサーっと読み流していたからちょっとくやしい笑
他の二作も読んでみようと思う。
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何度か改稿されている作品らしいのと、私が読み飛ばしただけかもしれないのだが(廣済堂版の1976/6/20第3刷読んだ)、牧と尼リリスが婚約してるって記述ありましたっけ…
一方的にリリスが言い寄ってるだけなんかとばかり思ってたので、橘の不貞発言が互いの誤認で進んでいたというどんでんがピンとこなかった次第。
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“本格派”との評判でしたので楽しみに読みました。誰が犯人なのだろうと最後までわくわくしました。探偵役?と思った彼が殺された時は驚きましたが、最後の種明かしは一つ一つ納得させられました。しっかりしたミステリー。面白かったです。
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昔の作品なので、少し読みづらいが問題はなく、読み進めることができる。
限られた場所で登場人物が、次々と死ぬので、犯人の予想は付きそうだが、私のちっぽけな頭では犯人予想はハズレました。
誰が犯人かな?というよりも、次は誰が殺されるのかな?ってくらい次々と死にます。
砒素入りココアに関してのトリックは反則w
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60年以上前の作品ということもあって、表現に違和感を覚える部分もあったが、逆に言えば気になるのはそのくらいで内容はサクサク読めた。
思った以上に人が死にまくるのと、リラ荘主人の今後を思うと少し哀しくなる。
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かなり前の作品のため表現方法、言葉回し等に古臭さは感じるものの、やはり名作なだけあって全体的な完成度は高い
何よりあまり複雑すぎず事件全体の内容が頭に入りやすい
ここが伏線だったかーという点もしっかりあり
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key word クローズドサークル 見立て?モチーフ? 有名
鮎川作品、初めて読んだ。有名過ぎて今まで読まなかったけど、きっと当時新しかったんだろうと思ってしまうのは今がミステリー飽和時代だからかな。
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ずいぶん古い本なんだな。最初は登場人物の話し言葉が少し読みづらいがだんだんに慣れてくる。その頃には次の展開が気になって先へ先へと読み進めてしまう。読み応えがあった。
Posted by ブクログ
「そして誰も」のような緊張感がずっと付き纏っていた。犯行の動機はともかくトリックは面白かった。色の件といい、トランプの件といい。
しかし、警察がひたすら無能。何人も死んでいるのに警戒心は薄く、容疑者の足取りすら調査しようとしない。さらには誤認逮捕。極め付けに探偵役のおっさんが終盤に現れてさっと謎を解いてしまう始末。あまりに役に立たなすぎる…
尼リリスの本名は南カメだが、ナイフのイニシャルはA、死体を引き取りに来た母親もリリちゃん呼び。後者はやや違和感を覚えたが、高慢なリリスなら親がそう呼ばないとヘソを曲げる姿かもしれないな、と思い直した次第。
Posted by ブクログ
とにかく人がどんとん殺される。こっちが考える間もないくらいに。
避暑を目的として学生たちが訪れたリラ荘は、もとの所有者がライラックの花を愛し、それを屋敷の周りに沢山植えていたことからついた、今では日本芸術大学が学生のためのレクリエーションの寮だ。
ここを訪れた学生は、男性が4人と女性が3人。個性的でアクが強いメンバーだ。メンバー同士の仲もあまり良くないようで、なぜ同じ時期にわざわざ訪れたのか不思議な気がするけど。
この犯人はそうとは見せないが、非常に頭がよく、機転がきく。この狭い敷地内で、最後まで疑われずに何人もの人間を短期間に殺すのだから。
読みながら何度も笑っちゃったのは、刑事や警部のまったくの役立たずぶりだ。屋敷に泊まり込むものの、そばから次々と殺人が起こり、挙げ句の果てには、最後まで生き残った誰かが犯人だということしか思いつかない。
そこで探偵の登場だ。
探偵はすごい。話を聞いただけで犯人が分かり、おおよその動機を探り当てる。
これらの殺人が成功した影には、色んな仕掛けや秘密があるのだが、読み終えた今となってはただただよく出来ているなとしか思えない。無理矢理な連続殺人事件のわりには、その犯行自体に無理はない。
同級生や周りの人が次々と亡くなっていく割には、みんなあっけらかんとしていて、これだけ人が殺されているのに警察もそれほど焦る様子もない。緊迫感に欠けるほのぼのしたミステリーだなと感じた。
読んでいる最中は、犯人とその動機が気になって、どんどん読み進めたかったのだが、どうも古臭い文章や表現、時々でてくる変な言い回しが引っかかって読みづらかった。
古い話だから仕方ないけど、よくできたミステリーなので、もう少し新しい時代設定で全部書き直したらいいのになぁと思った。
Posted by ブクログ
おすすめミステリー小説系のサイトで紹介されてたので買った一冊。
初版発行が昭和51年
44年前に発行した小説
そんな古い小説とは知らず買い読んでみたが、やはり所々に表現が古いなと感じる部分があり、ちょっと読みにくい話だなと感じてしまった。
事件のトリックは凄かった。
読んでて疑問に思った所がだいたい回収されて謎が解明されたし、スッキリして終わった感じでした。
古さを感じる所があるが、今読んでも楽しめる小説でした。
Posted by ブクログ
四十年目の昭和五十一年復刊本だけれど文章も展開も全く古びていない。確立している。一部登場人物達の覚束ない丁寧語だけ気になったけれど時代柄?元別荘の寮を訪れた芸大生達とトランプの残された連続殺人。終盤で登場する探偵星影が有能すぎて際立つ警察との対比が清々しい。沢山の伏線からなる謎解きにわくわくした。