鮎川哲也のレビュー一覧

  • リラ荘殺人事件

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    脱帽ですね!

    普通密室にしませんか?
    クローズドサークルにしたくなるところ、帰れてしまうという大胆発想。
    伏線の回収の緻密かつ華麗さ。
    アガサ作品にも引けを取らない日本を代表するミステリーですね。

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    2025年05月28日
  • リラ荘殺人事件

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    ミステリー小説のもう一つの金字塔!
    昔の作品なので、少し読みづらかったが、
    完成度は抜群の一言!
    昔なのに、何故こんなにクオリティが高いのか
    疑問に思うぐらいです。
    このクオリティを超える作品はそうそうにないと思われます。
    見事の一言!

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    2024年09月26日
  • りら荘事件~増補版~

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    ネタバレ

    もう何年も気になっていたけれど、勝手に難しそうなイメージをもって後回しにしていた。
    ところが、読んでみるとおもしろい!
    犯人は最後の最後までわからなくて、「そういうことかー!」という感じがミステリを読んだという実感をもてて良かった。

    ココアのトリックは結構衝撃だった。
    …というよりも、ヒ素で肌を白くするって怖すぎる。
    いくら好きな人のためとは言えねぇ。昔は珍しいことではないんだろうか。
    あと、色覚障害って昔のミステリーにはよくあるイメージ。それをトリックに使うってなんかなーとは思うけど、これも時代なのかな。

    『呪縛再現』の方は、やはりデビュー前の作品だからか少し読みにくい感じはある。だけど

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    2024年08月10日
  • リラ荘殺人事件

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    最後の最後までトリックが解明されず、警察はトンチンカンな捜査をするし、ずっとモヤモヤが止まりませんでした。
    最初に刊行されたのが、昭和33年というから驚きです。
    多少、文体は古臭いですが、読みづらいほどではありません。
    何よりも、見事なトリックが圧巻です!
    これぞ、本格ミステリ!です。

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    2024年01月07日
  • りら荘事件

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    ネタバレ

     本格ものの教科書みたいな一作。合計7人がテンポよく死んでいく爽快感(?)とそれぞれのトリックがなかなかに見事。死体のそばのトランプ、砒素、トリカブト、色盲、これでもかというほど「ああ、聞いたことある!」って要素が詰め込まれている。最後のリリスは自殺な気がしてたけど殺人やったっけ?そこだけは記憶違いで予想外。再読であっても取りこぼす要素もあって、何回読んでも面白いなぁと思う。十角館より前に書かれたものだけれど、当時流行らなかったらしいのは時代やなぁと思う。今なら絶体に盛り上がるのに。

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    2023年09月05日
  • ペトロフ事件

    ネタバレ 購入済み

    鬼貫警部最初の事件

    鬼貫警部最初の事件

    旧満州、大連近郊でロシヤ人富豪イワン・ペトロフが射殺された。容疑者は三人の甥とその恋人たち。だが彼らには堅牢なアリバイがあって…  満鉄の時刻表からアリバイが綻びる

    硬派な時刻表ミステリで、読み応えあった

    #ドキドキハラハラ

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    2023年08月12日
  • 下り“はつかり”

    購入済み

    鬼貫警部も(少し)活躍

    表題作の『下り“はつかり”』含め6篇の短編集。

    表題作にはあの鬼貫警部が登場

    鉄壁のアリバイを持つ容疑者だが、どう考えてもその人物が怪しい。鬼貫警部がアリバイを崩す… という鉄板のストーリーがいい

    古い作品なので当時の警察捜査の杜撰さとか、淡々とした書き味とか、さらには言葉選びなども含め、すごく昔懐かしく、それがかえって味わい深く感じられた

    #エモい #ドキドキハラハラ

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    2023年05月09日
  • 人それを情死と呼ぶ

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    鮎川哲也の長篇ミステリ小説『人それを情死と呼ぶ~鬼貫警部事件簿~』を読みました。
    アンソロジー作品『線路上の殺意 鉄道ミステリ傑作選〈昭和国鉄編〉』に収録されていた『早春に死す』を読んで、鮎川哲也の作品を読みたくなったんですよね。

    -----story-------------
    人は皆、警察までもが、河辺遼吉は浮気の果てに心中したと断定した。
    …しかし、ある点に注目した妻と妹だけは、偽装心中との疑念を抱いたのだった! 貝沼産業の販売部長だった遼吉は、A省の汚職事件に関与していたという。
    彼は口を封じられたのではないか? そして、彼が死んでほくそ笑んだ人物ならば二人いる。
    ―調べるほどに強固さ

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    2023年04月13日
  • 黒いトランク

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    ネタバレ

    名作、と聞いていたけれど、古くて読みづらいのでは……となんとなしに読まずにこれまで来てしまった。
    で、満を持して(?)読んでみたら、面白かった!

    トランクと死体と容疑者の移動トリック。
    どうしてこんなことを思いつけるのか……。
    すごかった。

    ガチガチのアリバイトリックだけど、登場人物の絞り込みがすごかった。無駄な登場人物は一人もいなくて、むやみに目くらましのために配置するようなことが一切ない。
    中盤くらいで犯人はおおよそ見当がつくんだけれど、そのアリバイを破るトリックのためにどんどん読み進めていくのがつらくない。普段アリバイものは苦手なのに……。

    靴磨きの少年のところ(靴の色)は、ちょっ

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    2021年02月09日
  • リラ荘殺人事件

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    ネタバレ

    夏休み合宿でリラ荘に集まった芸大生を襲う連続殺人事件。犯行現場にはスペードのAから順にトランプが残される―と言う正統派推理小説。
    原形版はSRの会の犯人当てに供されただけあって最終的に容疑者は実質的に2択にまで絞られ、本文でも露骨なほどフェアに「はい、このシーンのやりとりがヒントですよー!」と書かれているのにもかかわらず完全解明出来る読者はなかなかいないでしょう。

    次から次へと起こる殺人、残されたトランプと消えた2枚のトランプ、犯行に使われたペンナイフ、青い夕焼け、被害者のメモ…死体も増えれば謎もどんどん増えて混迷を深めていきますが、終盤デウス・エクス・マキナ的に登場した名探偵がスルスル~っ

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    2021年02月06日
  • 黒いトランク

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    ネタバレ

    解説で有栖川氏が「世界で一番好きなミステリ」「私が好きなミステリとはこういうもの」と述べているが、まさに私にとっても、好きな要素をとにかく詰め込んでまとめてくれたような小説であった。
    まず、クロフツ式の、地道な裏付け捜査とそれにより過去の被害者や犯人の動きが徐々に明らかになっていく過程は、人によっては退屈に感じるかもしれないが、私には、その過程に特に読書の喜びを感じる。
    例えば他の人は、最後にどんでん返しがあってその驚きが大きければ大きいほど面白いとか、過去にさかのぼって何があったかを調べていく過程より、小説の中の時間の進行に伴って、どんどん新しい展開(第二、第三の殺人など)が次々に起こってい

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    2019年08月17日
  • 黒いトランク

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    緻密に組み立てられた論理が美しく、また文章も読みやすいため一気に読み進めた。
    アリバイトリックもので、派手さはないけれど非常に引き込まれる作品。こんなに真剣に時刻表とにらめっこしたのは初めてかもしれない。
    本編も素晴らしいですが、解説の座談会に愛を感じました。

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    2016年07月06日
  • 砂の城~鬼貫警部事件簿~

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    未読だった鬼貫警部もの。

    正統派時刻表ミステリの傑作。犯人がかなり周到な人物で、アリバイを二重三重に用意しているので、刑事との攻防が楽しい。崩せそうで崩せないいくつものアリバイがもどかしい。くくー。やっぱり鮎川哲也の時刻表ミステリはうまい。もう「鮮やか」の一言です。

    また寝台列車が頻繁に出てくるのも楽しい。
    最近の寝台列車は「旅情を楽しむ豪華寝台」路線だけれど、この頃は普通に長距離で利用されていたんだよなぁ、としみじみ。寝台列車はコドモの頃に「あけぼの」に数回乗っただけだけど、狭いB寝台でも楽しかったなぁ。今でもあのときのワクワクした気持ちが思い出せる(って、その「あけぼの」ももう定期運行

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    2016年03月21日
  • 太鼓叩きはなぜ笑う

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    三番館シリーズ。

    やっぱり三番館シリーズ大好きです。
    特に「竜王氏の不吉な旅」はラストが最高!!
    全体的に文章も読みやすいしトリックも秀逸。
    昭和感の滲む文章が、今読むとまた素敵なんですよね。

    無性にバイオレットフィーズとギムレットを飲みたくなる作品です。

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    2015年01月18日
  • 黒いトランク

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    新鮮なミステリー

    本の半分くらい(たぶん)を主人公が頭の中で推理していく話なのですが、こういうタイプのミステリーを読むのははじめてだったので新鮮でした。自分も主人公と一緒に推理してるような気分にひたれて楽しかったです。しかし!トリックは理解できませんでした。僕の頭が悪いのでしょうか?

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    2014年01月26日
  • 黒いトランク~鬼貫警部事件簿~

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    時刻表トリックというと、どんなものなのか具体例もわかなかったけれど、一気にこれでイメージが良くなった。
    伏線から論理を組み立てた先に時刻表があって、非常にロジカルに使うものなのだと本作で思った。
    本作でも、些細ながらも重大な齟齬が伏線として描かれ、それの意味するところを考えた結果、反転が起こり、それから論理的に考えた結果、時刻表を読み取る。
    とってもクール。
    しかし、この凄まじい構築力。読み返したら細かい部分でさらに圧倒されそうな予感。

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    2013年02月14日
  • 黒いトランク~鬼貫警部事件簿~

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     本格物の推理小説として、私が読んだ作品が少ないとはいえこれ以上の作品は今まで読んだことがありません。トリックの精巧さは言うに及ばず、解決に至るまでの物語の展開も絶妙。主人公の得た事実から導く推理が一貫して純粋に論理的であることが、何より強烈に感情と思考を移入させます。
     評価は最高の星5としましたが、他の作品の評価を下げるかどうか検討するほど別格の面白さです。

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    2012年09月30日
  • 黒いトランク~鬼貫警部事件簿~

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    5
    美しき詰め将棋。非常に硬質な、磨かれた水晶の如き輝き。


    2002年に復刊された初刊本バージョン。誤字等の最小限の修正に止めたとのことだが、それでも誤字はなくならない。第三者視点で語られる地の文に、1度だけ唐突に“俺は〜”という一人称が出てきて面食らう。前後の流れから“彼は〜”の誤りであることは明確だが、念のため創元版で確認したところその通りであった。まあ重箱の隅の話である。


    *****
    黄→緑→赤→黒→?

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    2012年08月20日
  • 王を探せ

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    容疑者の名前が全員同じという構造が面白かった。

    正直犯人の割り出し方にはあまり目が向かなかった。二流ミステリ読みなものでm(__)m

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    2012年04月15日
  • 黒いトランク

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    字ちっさ(泣)ややこしいけど面白い('◇')ゞ
    まさに推理の醍醐味が味わえるんじゃないかと。じっくり整理しながら読まないとごちゃごちゃしてくるけどね。
    風見鶏の話もいい例えだなと思った☆

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    2011年10月10日