山本兼一のレビュー一覧

  • 命もいらず名もいらず 下 明治篇

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    一刀流の奥義を印可をもらうシーンで一刀流の奥義を伝えられるのだが、結構普通。伊藤一刀斎といえば、バガボンドのやんちゃなイメージがあったのだが、「敵の実相をみて、その無相を明察すべし」とは。

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    2011年01月09日
  • 命もいらず名もいらず 下 明治篇

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    ネタバレ

    旧幕臣、剣術を学び無刀流を創始。江戸で浪士隊を結成した山岡鉄舟の生涯を描いた歴史小説。
    江戸無血開城へと導いたとされる勝海舟と西郷隆盛の会談は、聞きかじっていたが、
    戊辰戦争の際、勝海舟の意を受け西郷隆盛を説得し、講和条件のすべてを決め
    根回しというか、仲立ちをした立役者が、山岡鉄舟であるというのを恥ずかしながら知った。
    西郷は云う「命もいらず名もいらず、官位も金もいらぬ人は始末に困りもす」と、
    後年、新政府に出仕し静岡、茨城、伊万里の県知事を経て侍従となり明治天皇の側近となり
    禅と書と剣術をひたすら極め、どこまでも真っ直ぐな心意気に共感する。
    歴史小説にハマりそうだ!

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    2010年12月19日
  • 千両花嫁 とびきり屋見立て帖

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    ゆずは、幼い頃から父の元で道具の良し悪しを見る目を養っています。一方、夫の真之介は、赤ん坊の時にゆずの父親に拾われて、そのまま奉公人として育ちます。

    その二人が、夫婦となるのですが、当然両親は大反対!駆け落ちして、町人向けの道具屋を開きます。

    時代は幕末。龍馬、勝海舟、近藤勇といった有名人(?)が「とびきり屋」を訪れ、夫婦はどんどん渦中に巻き込まれてしまいます。

    真之介とゆずの仲の良さがほっこりなごませてくれます。はんなりした京言葉を話ながらも、きっぱりとしたゆずの強さに胸がすっとします

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    2010年12月11日
  • おれは清麿

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    信濃国小諸の山浦正行、のちの刀鍛冶師源清麿の一代記。ほぼ幕末の世で、はじめは信州で兄に刀の鍛え方を教わるが、江戸に出て刀鍛冶になる。

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    2025年10月08日
  • 信長死すべし

    匿名

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    台頭してくる織田信長に対し、恐れを抱いた正親町天皇が信長の討伐を思い立ち、公家に命じたことで、公家連中が思い悩んだ末に明智光秀を選択。
    信長は信長で、大阪石山寺の跡地に建てる城に内裏を作り、天皇を召喚しようと画策するが、それより天皇にとってかわることを考え付く。
    信長に無理難題言われて足蹴にされたり、のらりくらりとした公家にいいようにあしらわれて、信長を打ち取った後に首級を上げられなかったことで最期見捨てられる光秀がつくづく哀れ;;

    #じれったい #泣ける

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    2025年08月31日
  • 花鳥の夢

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    狩野永徳の生涯。天下一の絵師と言われながらも、長谷川等伯への嫉妬心や苦悩と闘い続けていたのですね。以前、唐獅子図屏風や檜の絵を博物館で見たことがあり、背景を知らないながらもその迫力に圧倒されましたが、この本を読んで、あの気迫の籠った絵の訳が少しわかりました。これから狩野一門や長谷川等伯の絵を見るのがまた楽しみになりました。

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    2025年05月08日
  • 火天(かてん)の城

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    安土城を成した棟梁父子が主役ではあるものの、信長をはじめ、そこに関わる全ての者、木石の物語。
    父を乗り越えてゆく息子以俊に対し、信雄が暗に父に及ばぬ息子として対比されて描かれているように思ってしまう。
    それにしても、面白かったです。

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    2025年04月05日
  • 利休にたずねよ

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    読んでよかった。お恥ずかしながら茶道には全くたしなみがなく、こういう世界があると知ることができてよかった。ただ、美とか風情とか抽象的すぎて戸惑った。「茶杓の節の位置で侘びを醸し出す」とか意味わからん( ̄▽ ̄)

    そしてオイ秀吉!その茶壺が欲しいからよこせとか、それを手放さないことに腹を立てるとか、人が持っている香合をネチネチ執念深く欲しがるとか、秀吉何やってんの?て感じ苦笑。自分勝手すぎやろ。

    三成も性格悪かったーー「八本目の槍」ではいいヤツだったのに。

    あと、ヴァリニャーノの章が興味深かった。坊主にボンズとルビが振ってあったので声を出して笑ってしまった(^^)

    あと一つ。わたしは日々、

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    2025年03月11日
  • ええもんひとつ とびきり屋見立て帖

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    がーん。
    人の感想を読んで知る。
    これ2巻目だったのか(笑)。
    まぁ別に、ついていけないような書き方はなかったしいいですけども(笑)。

    この巻だけでは仕舞がついていない気もするので、まだ続くのかな?続きも読むのありだなー、と思いました。

    優しい空気が流れています。
    時代物、道具屋物も、そんなにない設定だし、よかったと思いますー。エース成功物語ってのも、読みやすさ定番な感じで。

    最後の解説が実はかなり面白かったですが(笑)。大体、解説は個人的には興味ない感じのものも多いんだけど(笑)。こちらの解説は、それ自体に新しい情報提供があったりして。この本自体の話を超えたエッセイみたいな感じで、興味

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    2025年03月08日
  • 狂い咲き正宗 刀剣商ちょうじ屋光三郎

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    作者は根っからの刀好きと思う。いっしん虎徹もおもしろかったが、こちらもなかなかおもしろい。続編もあるので楽しみ。

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    2025年02月11日
  • 利休にたずねよ

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    戦国という様々な欲望が顕現した世の中、ただひとつ、美のために命を燃やした男の物語です。章の流れが読者をどんどん引き込む良いアクセントです、良い本でした

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    2025年02月10日
  • 狂い咲き正宗 刀剣商ちょうじ屋光三郎

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    この本も面白い!!「いっしん虎徹」も面白かったけど、山本兼一さんは、余程、刀剣が好きなんだろう。大変失礼な言い方だけど「刀剣バカ」でなくては、こんな本は書けない、と思う。この小説には続編もあるとのことなので、是非読んでみたい。

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    2024年07月29日
  • いっしん虎徹

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    今まで幾度となく思ったことだけど、自分がいかに歴史上の人物を知らないか⁉️この虎徹という人のことも、近藤勇の刀の名前くらいに思っていた。実在の刀鍛冶だということすら、この作品を読んで、初めて知った。本を読むことは、こういうことがあるから、止められない‼️

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    2024年06月08日
  • 心中しぐれ吉原

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    せっかく 女房の無実が晴れたのに
    お蝶が腹を刺され 自分の腕の痛みも治らない。
    ふたりして死んじゃうわけだけど
    作者の山本兼一さんが 死の床で書いたのなら
    仕方ない。
    山本さんも お元気だったら ハッピーエンドにでも書けたろうに!
    作者と心中してしまった話しになりましたねえ!

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    2024年05月11日
  • 利休にたずねよ

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    ネタバレ

    利休にとってあらゆるものたちが評価すべきもので、高麗の女性だけが対峙したい人で、もてなしたい人だったのかもなぁ、と思いました。

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    2024年04月27日
  • 利休にたずねよ

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    気付けば3度目の再読。
    利休の内に秘めているものの強さ、愛おしさ、儚さ。
    宗恩の、嫉妬なのか悲しみなのか、怒りなのか。
    何度読んでも、物語が美しいなと感じる。
    利休に何をたずねて、そのこたえは何なのか。毎回謎解きな気分。

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    2024年03月03日
  • 利休にたずねよ

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    己の美学だけで天下一の茶頭へと昇りつめた千利休。しかし、その鋭さ故秀吉に疎まれ、切腹を命じられる。
    肌身離さず持っていた緑釉の香合の秘密とは。研ぎ澄まされた感性と気迫に満ちた人生を生み出した恋とは、いったいどのようなものだったのか。


    茶道を大成し、茶聖と呼ばれた茶人・千利休と、彼を取り巻く人々について、千利休切腹の当日から19歳の若かりし頃まで、時代を逆行する形で描く時代小説です。
    市川海老蔵さん主演で映画化もされた一作。

    時代をさかのぼって書いていくことにより、後の(読者的には事前に読んだ)行動・言動に背景や伏線が生まれたり、逆により謎を際立たせたりしているのが上手いです。
    ひりつくよ

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    2024年02月29日
  • 火天(かてん)の城

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    歴史小説家の今村翔吾さんのお薦めだけあって、読み応えを感じた。
    物語りは大工の親子が織田信長のムチャな城造りの要求に、創意工夫を重ねて何とか応えていくといったあらすじ。

    そのメチャクチャ壮大な仕事にかける父親の職人魂、そして何とか父親に認めてもらいたい息子の意地とが何度もぶつかり合う場面がこの物語りの面白さのひとつかな。

    城造りの専門用語は分からんけども、それを抜きにしても想像しながら読むことができたし、戦国時代の史実も改めてインプットされた感ありです。

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    2024年01月14日
  • 利休にたずねよ

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    この時間的構造でなくても十分に面白かったと思うけど、先を読みたいという気持ちを保ち続ける面白さでした。

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    2023年12月28日
  • 火天(かてん)の城

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    ネタバレ

    戦国の安土城築城の物語。建築についての専門用語や当時の寸法には中々馴染みなく、取っつきにくく読む速度が進まなかったが、各分野の専門家、大工、杣、石職人、瓦職人などの命懸けの仕事が熱い。
    現代にも通じる仕事に対しての姿勢も共感出来る。

    壮大な築城であり、完成したときの又右衛門の感無量さと達成感がガッツリ伝わる。しかし歴史の通り最期は炎上、落城してしまうその落差に心が砕かれる。あまりの儚さに気持ちも沈んでしまった。
    跡地にも訪れてみたくなった。

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    2023年12月08日