藤田和日郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
19世紀ヴィクトリア朝のロンドンに実在した
通りすがりの若い女性に危害を加えた怪人=通称「バネ足ジャック」を描いた、
躍動感溢れる怪奇アクション漫画。
ロンドン警視庁(スコットランド・ヤード)内にある、
捜査関係者のために犯罪資料を保存する
黒博物館(ブラックミュージアム)を訪れた警部が、
学芸員にバネ足ジャック事件の一部始終を語る――という体裁のお話。
史実と虚構の見事な融合。
クールでミステリアスな雰囲気の女性学芸員が、
「警部」の話に引き込まれて怖がったり興奮したりして、
どんどん表情豊かになるのもかわいくて面白い。
でも、やっぱり常人と違って年を取らない特殊な人物みたいだけど……
セリ -
Posted by ブクログ
突然の入れ子方式。いや、言われてみりゃそうなんだけど。そこって、暗黙の了解で触れないトコだったんじゃないの?っていうのを、あっさり触れてきましたね。
最終章突入という、帯のアオリですが。
「うしとら」「からくり」では、主人公を取り巻く環境の落差がひどくて、えげつなくて。ここから先は、あと戻りさせないよ、ていうのがひしひしと感じたわけですが。
潮に関する記憶を失う。
勝以外、ゾナハ病発症。
今回は、月光よりもエンゲキブの方に、それが来たのかな、と。
急に激流に乗せられた「うしとら」「からくり」。
「月光」は、少しずつ流れが速くなっていく感じかな。なんか早くなってると思ったときには、もう降り -
Posted by ブクログ
ネタバレナルミの空白の時間の回想と勝の黒賀村での試練が描かれる巻。読者的にも急変してしまったナルミの空白の時間が明らかになるとあって非常に興味深い話である。ナルミが過去の事実を知ることによって、読者的に重要なところを復習できる上に、ナルミとしろがねの関係性を誤解や事実誤認はほとんど使わずに記憶喪失という要素にすることでかえって悲劇的にしている構成力が凄まじい。
勝側の話は試練にからめてれんげとの交流を持ってくるのが良い。勝のこれまでの苦労を背景に他人に影響を与えていく展開は非常に心暖まる。作品全体の中でどう位置づけられるのかは先を読まないと分からないが、平馬との話と共通した路線のようで魅力的である。