ゆうきまさみのレビュー一覧
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ネタバレゆうき先生の時代劇。まだ主人公も元服前で、長い長い大河物語のまだほんのプロローグと言った所。
今はまだ、側室腹で田舎でのびのび育てられた千代丸(後の伊勢新九郎→北条早雲)が、正式に足利将軍家に仕える伊勢一族の一員として迎えられ、早々に権謀術数の渦に翻弄される過程から、読者も応仁の乱前夜の社会情勢を追体験して行く感じで物語が進められている。
所々に現代のカタカナ語が使われていたり、登場人物がいきなりホワイトボードよろしく簾を使って説明を始めたりというお遊び場面は、どこか手塚治虫を彷彿とさせる。
幼いながら利発で洞察力も度胸も兼ね備えた主人公が、京の都から如何にして関東の地に風雲をもたらすのか? -
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ゆうきまさみさんの新作は、なんと歴史物でした。
そもそも、郷土や歴史に興味がなければ別ですが、神奈川県民であれば「伊勢新九郎」と聞けば、何者かはわかるのではなかろうかと思います。
そう、戦国大名「北条早雲」であります。
戦国好きにとっては、戦国大名の先駆けである彼は、その謎めいたところも相俟って、なかなかの人気者ですが、一般的には「教科書にちょこっと出てくる」レベルの知名度ですよね。
ということで、なんでまた、そこに注目したのかはよくわかりませんが、解説なんかも入って読みやすい作りになってますし、個人的には大好きなジャンルなので期待大です。
1巻は、文政の政変から始まって、い -
Posted by ブクログ
ゆうきまさみ先生がナニをトチ狂ったか「室町時代」に材を取り、当時のぐちゃぐちゃを描く。
いはゆる普通の歴史物に、安彦良和~坂口尚系の「少年が、目の前の汚い大人の横暴に振り回される」と言ふのがあるが、今のところその辺へ喧嘩売ってる感じ。まづ
「伊勢新九郎 三十八歳!!」
がでて、その主君が代る度に右往左往させられるをっさんの若かった頃が展開。当時は、伊勢家と言へばそこそこなサーヴァイブがまぁできたといふので、皆さんいろいろ苦労し、千代丸十一歳はその中で辛酸を舐めまくる。
「一休さんにでてくる新右衛門さんの」といふレトリックが妥当なのかが、うーん。