ゆうきまさみのレビュー一覧
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ネタバレかつて武蔵野にあって今は長野に移転した長命者の療養施設・光明苑。雪村も一時期入所していたことがあるそこの隔離棟に収容されている柘植章太。彼は、雪村からの血分けで長命者になった後、60年間眠り続けているという。そして、彼が、「羊殺し」の目撃者らしい。次巻は彼を中心に「羊殺し」の核心に迫っていきそうなエンディングとなっていました。
あかりの顔をかつての思い人の棗と見間違えるあたり、雪村があかりを彼女の孫と認識するのもそう遠くないのかもしれません?そのとき、雪村がどのような反応を示すか、今から楽しみです。(笑)
それにしても、二百年生きるとウツ期になる長命者という存在。今回登場した年齢が逆転した -
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不老不死のオキナガ(息長)という種族が、市民権を得ている仮想日本でのミステリー。
ま、まずオキナガがなんで認知されているかが不思議で仕方ないのですが。こういう場合、日の目を見ないように息を潜めているんだと思うんだけどね。オキナガだけに。
認知されているといっても、存在が証明されているというだけで、オキナガという種そのものに対しての敵対心みたいなものは根強くある社会です。
オキナガというのは、要するに吸血鬼なわけで。存在が証明されたUMAってとこですかね。見た目は人間だけど、本質は別物。
似ているだけに、本能的な部分で反感もあるだろうし、根ざしているところが深いだけに、すり合わせることも難しい -
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ネタバレ今時パソコンも満足に使えないのか!と思いましたが、ついつい雪村の実年齢が88歳だということを失念してしまいます。(笑)
スマートフォンを持っていても、月に一本電話があるかどうかという独居老人状態だというのには笑ってしまいましたが、笑えない現実かもしれません。
一旦、雪村の担当の任を解かれ、オキナガに定期健診を促す通常業務についた伏木あかりですが、そこで知り合ったオキナガの巻上から、竹之内唯一と雪村魁とが出逢ってから今日に至るいきさつを聞くこととなります。
また、同じく雪村と棗の出会いから別れまでの悲しいいきさつを。
戦時中瀕死の重傷を負い、本人の意思とは関係なく竹之内の血を分け与えられ -
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ネタバレゆうきまさみの作品というと、『機動警察パトレイバー』よりも『究極超人あ〜る』の方のイメージが強い。つまり、ギャグ漫画のほうが。
でも、本作品はシリアスなミステリーのようなので、ちょっと意外な印象を受けました。あくまでも個人的感想ですが(笑)もっとも、ところどころにギャグ的要素が鏤められているのはやはりゆうきまさみ的!
考えてみれば、死なない存在である「オキナガ」をターゲットにした連続殺人なんて随分シニカルな事件です。
「ひつじ年の殺人者」通称「羊殺し」とは何者なのか?
いや、そもそも、オキナガ自体何者なのか?
太陽光に弱い。不老不死。心臓をつぶされない限りは死なないと来れば、彼の存在