【感想・ネタバレ】白暮のクロニクル 2のレビュー

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Posted by ブクログ

 不死者の物語は幾多あるが、不死の理由は、もう死んでいるから死なない、死なないほど頑丈、回復力が異様に強い、だいたいこんなパターンだろう。神的な存在はそもそも生物のように生きてはいないから、ゾンビと同じ範疇。
 このマンガのオキナガは、回復力が異様に強いという不死性で、心臓が破壊されない限りは治癒してしまう。心臓が弱点とか日光が苦手とかいう辺りで、ちょっと匂わされていたが、どうやらオキナガは吸血鬼の系譜のようであることが、2巻でさらに示唆されている。

 探偵ものとしては、未年に女性の内臓をえぐる「羊殺し」の謎が提示されるが、2巻では事件にはほとんど進展はなく、88歳だが見た目は少年の雪村塊の因縁の記述に費やされている。
 オキナガは何らかの素質のあるものが、ある契機で「なりあがる」のだが、雪村は第二次大戦中に少年兵として死にかかっているところで「なりあがり」、それがために恋人の棗の前から姿を消さなければならなくなる。そこに関わったのが厚労省の竹之内参事。10年後、雪村と棗は再会するが、その直後に棗が「羊殺し」に殺されてしまう。以来、雪村は犯罪研究に打ち込みつつ、未年に現れる犯人を捕らえようとして失敗を続けている。12年ごとに犯行を繰り返す、息の長い犯人はオキナガに違いないのだ。
 他方、厚労省職員で雪村との連絡係を命じられた、伏木あかりは実は棗の孫であるが、雪村はそのことをまだ知らない。

 一見おどろおどろしいアンデッドの物語が、厚労省によるオキナガの登録管理というお役所仕事で日常にくるまれて、白々とした感覚を醸すのがゆうきまさみ流。

 あとがきによると『白暮のクロニクル』、略して「白クロ」だという。ま、どうでもいいが。

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2016年02月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

2巻では魁の過去も語られ、辛くなるところも。
あかりの真っ直ぐで一生懸命なところは事件の暗い部分とは対照的で物語の光になっている。
とはいえ、まだまだ事件の全容、物語の行方が読めないので、3巻以降も展開に期待。

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2017年04月19日

Posted by ブクログ

息長≒御気長。
自虐と韜晦まざったユーモア。ゆうきまさみテイストです。ブラックになりそうだけど、ならない。ファウルラインギリギリというわけでもない。2本ぐらいは、離れているでしょうか。

雪村の縁起と「羊殺し」との因縁。
そして、棗とあかりのつながり。

となると、「羊殺し」の犯人とのつながりがあるはずだよね。

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2014年11月11日

Posted by ブクログ

あかりちゃん、どういう夢?
久保園さんが頼りがいのある。
竹之内さんは色っぽすぎると思うのですが。
吸血鬼ぽいけども、かなり日本的且つ日常感で、部隊の面々や、現代の方々のほのぼのさが気に入ってます。
いや~今後のあかりちゃんと雪村の関係が気になる。

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2014年09月05日

Posted by ブクログ

第2巻は、主要人物のひとりの過去、事件との繋がりが明かされるとともに、近現代における"オキナガ"の境遇が説明される。
タイトルが"クロニクル"とあるように、こんご各時代ごとのオキナガの有り様が語られるんだろう。迫害される漂白の民オキナガが時代時代でどんな役割を演じてきたか。オキナガから見た日本史が語られるなかで、物語の核心ともいえる"羊殺し"の謎とがどう繋がるのか。
で、ここからは憶測であり希望だけど、オキナガというからにはやがては息長氏にたどり着くんだと思う。この出自不明の謎の豪族をどう位置付けるか。そこをうまくやったら凄いんだけどな。

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2014年07月27日

Posted by ブクログ

ゆうきまさみさんの作品はパトレイバーしか読んだことがないのですが、ほどよく軽いとこが好き。
話自体はシリアスだし、結構重い部分があるけど、さらっとした雰囲気で読ませてくれるので全体的な話を追いかけられて読みやすいですね。
長寿でなかなか死なない(絶対しなないわけじゃない)っていう人間が出てくる話ってよくみるような気がするけど、それが世間的に認められてて、尚且つ警察や役所と協力関係にあったりする設定が面白いです。
パトレイバーの泉もそうだけど、この方の書く女性はカラッとしてて好き。

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2014年06月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

今時パソコンも満足に使えないのか!と思いましたが、ついつい雪村の実年齢が88歳だということを失念してしまいます。(笑)

スマートフォンを持っていても、月に一本電話があるかどうかという独居老人状態だというのには笑ってしまいましたが、笑えない現実かもしれません。

一旦、雪村の担当の任を解かれ、オキナガに定期健診を促す通常業務についた伏木あかりですが、そこで知り合ったオキナガの巻上から、竹之内唯一と雪村魁とが出逢ってから今日に至るいきさつを聞くこととなります。

また、同じく雪村と棗の出会いから別れまでの悲しいいきさつを。

戦時中瀕死の重傷を負い、本人の意思とは関係なく竹之内の血を分け与えられてオキナガになりあがった雪村は、終戦後、棗との再会を果たしますが、不意に彼女の首筋に噛みついてその血を吸いたいという衝動に駆られる自分に愕然とします。

「バケモノ」になったと自覚した雪村は、棗のところにはもう帰ることはできないと諦めます。

それでも、津野田姓となった棗から手紙をもらい、終戦後10年ぶりの再会を果たし升が、その直後に彼女は行方不明となり、やがて変わり果てた姿となって発見されます。

その日から、雪村魁の犯人捜しの日々が始まりました。

心臓さえ破壊されなければ死ぬことはない。老いることもないというオキナガにとって時間は無限にあるように思えますが、過去を引きずり辛い時間が永遠に続くのであれば、それは拷問以外の何ものでもないでしょう。

果たして雪村に安息の日々は訪れるのでしょうか?

物語の今後の展開にますます興味が募りました。次巻が待ち遠しい。

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2014年05月18日

Posted by ブクログ

オキナガとは何ぞやという感じだったのですが、
どうやらヴァンパイアも絡んでるようですね~。
「死なない」ということで、
戦争など歴史的な背景も出てきそうですし、
今後どんどん複雑なお話になりそう。

…ついて行けるのか俺!?(^^;

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2014年05月16日

Posted by ブクログ

いいっすね。相変わらずサブキャラが魅力的。謎は謎のまま、一部解明されたものの、更にその闇を深くするといった展開。まだまだ人間的な話は掘り下げて頂けそうで。そういう展開を待ってるんすよ。オレとしては。もちろん、際立った各キャラが居てこそのこーゆー展開。実に面白いと思います。しかし、エロの部分はサラッとしてるのは、ゆうきまさみセンセのタッチのせいでしょうなw

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2014年05月08日

Posted by ブクログ

「パトレイバー」や「じゃじゃグル」の頃に比べると勢いとかキラキラしたものがないように感じて残念。まんがとしては上手だし、楽しく読めるけど…。息子は意外に気に入って読んでいます。

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2014年06月11日

Posted by ブクログ

1巻から読んでオキナガの謎について、色々と楽しみではあったんですが、なんだか普通の吸血鬼っぽい設定になってきました。ちょっと残念。
2巻では魁達の過去がメインでオキナガになった経緯や伏木さんの血筋と関係性にも触れてます。
おそらくオキナガに殺された棗の事件の犯人と羊殺しと呼ばれている事件との関連など、今後はそんな謎に迫っていくんでしょうか。

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2014年05月04日

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