ゆうきまさみのレビュー一覧

  • 鉄腕バーディー 20

    Posted by ブクログ

     前に伏線があったが、連邦軍の偵察機が地球の空軍と接触し撃墜された。その偵察機の回収に宇宙の各お役所が動くが、いろいろとうまくいかず、業を煮やしたバーディーの幼なじみのイヌ型宇宙人クレド・ガッハウが地球に潜入。それを確保しようと軍が動くが、いろいろと不手際があって、つとむとその同級生の早宮と須藤が軍部の宇宙船に拉致される。そこでまたいろいろと不手際があって、跳ねっ返りどもがガッハウと地球人たちを拷問にかけようとし始める。ついに同級生のまえで正体を表さなければならなくなったつとむ/バーディー。
     というのもこの20巻で一応終わりだからである。一応というのは連載誌『ヤングサンデー』が廃刊になるのに

    0
    2016年03月11日
  • 鉄腕バーディー 19

    Posted by ブクログ

     新展開。
     奥の院が動き出し、ついに地球近傍まで来ていた神祇官ネーチュラー・ゲーゼがバーディーの前に姿を現す。クリステラ・レビが一級異端と認定され、特殺官が派遣されるだろうという。バーディーの上司メギウスは昇進し、新たな上司はいけずでとりつく島がない。それから子ども時代のバーディーに意地悪していてあとで和解したクレド・ガッハウ(イヌ型宇宙人で外務省の役人)が人間に擬装して登場。
     ということで現代の宇宙の諸事情がバーディーとつとむのまわりに降りかかってくる展開に戻るわけである。

     おまけマンガは「コドモのまんが」。うわー、青少年は見ちゃいけません。

    0
    2016年03月11日
  • 鉄腕バーディー 18

    Posted by ブクログ

     作者はバーディーを思う存分暴れさせたかったのだろう。というのがこの温泉挿話。そのために「狂戦士殺し」バーディーの敵として古代の狂戦士(バーサーカー)を持ってくれば力不足ということはない。しかも地下に秘密の洞窟(古代の宇宙船が隠されている)を擁する古い温泉旅館という階層構造の舞台まで用意して。
     他方、それは前史時代のアルタ王家という後半に連なる設定を少しずつ明らかにしていくというプロットの要請にも適っており抜かりはない。
     バーディーの援軍として現れるのは、地球に漂着したアルタ王家の子孫である有田家の娘・紅葉。古代の武具、要するにパワードスーツ、を装着して、荷電粒子砲を持って参戦。
     そして

    0
    2016年03月11日
  • 鉄腕バーディー 17

    Posted by ブクログ

     1000年まえに地球にやってきたアルタ人。「鬼」を退治して、村に定着するが、その子孫が温泉宿の有田家らしい。旧館にある鬼のミイラ。お馬鹿なテレビクルーたちが鬼を蘇らせてしまう。
     さあ、「鬼」、つまり古代のバーサーカーとバーディーのバトルが始まる。
     有田家は何か鬼退治の伝統と秘密を抱えているらしいが、婿養子のお父さんは蚊帳の外。このお父さんはちょっと風貌が違うが、『じゃじゃ馬グルーミン★UP』の牧場の婿養子のお父さんぢゃないか。
     で、バトルは一回で雌雄が決する訳ではないのは定石。いったんバーディーが勝ったかに見えたが、奈落に墜ちたバーサーカーは這い上がってくる。温泉につかってのんびりする

    0
    2016年03月11日
  • 鉄腕バーディー 16

    Posted by ブクログ

     本書真ん中あたりで「第2部 完」。いつから第2部だったんだっけ?
     で、クライマックスは獣人化してパワーアップするとともにバーディーの弱点を突いてくる氷川との死闘、追い詰められたバーディーは理性を失って戦闘マシン化する。
     他方、獣人グループを沈着に始末していくのはゴメスと千明。そして友人たちの前から姿を消す千明。

     後半は温泉で鬼と戦うバーディーの姿をフラッシュ・フォワードして見せてから、温泉旅行編が始まる。
     某県の田舎に有田家という旧家が温泉宿を経営しているのだが、それが千年まえに鬼退治をして定着したという古文書があり、有田家がアルタ人の子孫ではないかという情報を、つとむたちの先輩筋

    0
    2016年03月11日
  • 鉄腕バーディー 15

    Posted by ブクログ

     一見地球人として暮らしているが、バーディーと同等以上の力を持つゴメスはどうやら、かつて地球に墜ちてきたアルタ人らしい。バーディーはゴメスに招かれ彼の家族と過ごす。
     強い者は自分の身に降りかかってくる危険に大して配慮しない。しかし地球人の妻を持ち、娘もいるゴメスはそうはいかない。周りの人間も守らなければならないのだ。そしていまやつとむと二心同体のバーディーもまたつとむの周囲の人たちのことを考えなければならなくなっているという展開で、ここで悩めるヒーローは行動不能になったりするものだが、われらのヒロインのバーディーはあまり気にしていないようだ。
     ただ獣人グループを何とかしなければならないとい

    0
    2016年03月11日
  • 鉄腕バーディー 14

    Posted by ブクログ

     回想編は終わってまた現代地球の話に戻る。
     氷川は死んだはずなのに獣人たちが次々と現れる。そしてリーたち理性を失わない獣人グループは氷川の手を離れて独自に行動。獣人の登場に対処する謎の包帯男(表紙)。公務員なのでこの事態に対処できないバーディー。バーディー上司に噛みつくつとむ。つとむがつとむじゃないのではないかと疑い出す幼なじみの早宮。

     問題は地球人同士の抗争であり、連邦は手出しできないというお役所的対応に歯がみするつとむ。このあたりはゆうきまさみお得意の組織と個人の葛藤なのであるが、なに、抜け道も用意されている。

     おまけマンガは「カズちゃん's High」。カズちゃんて、

    0
    2016年03月11日
  • 鉄腕バーディー 13

    Posted by ブクログ

     バーディーの幼年時代編。
     遺伝子操作かなんかで生体兵器のように作られた調整アルタ人のバーディーには両親がなく「人形」のヴァイオリンが養育を担っている。11巻で対決した「人形」のオンディーヌがヴァイオリンとタイプが同じで、バーディーにオンディーヌ破壊をためらわせる要因となっていたのだ。
     アルタ人独立を要求するレビのテロリズムのもと、アルタ人ということで差別されて幼年学校にも行けないバーディーを後に彼女の上司になるメギウス(カミキリムシ型宇宙人)と、後に警察学校の教官となるスケルツォ(トカゲ型宇宙人)が後見人となって教育する。そこに連邦の宗教的背景である奥の院から「黒い繭」の試練を課すことが

    0
    2016年03月11日
  • 鉄腕バーディー 12

    Posted by ブクログ

     『鉄腕バーディー』は地球で繰り広げられる宇宙人と人間の陰謀、それを取り締まる捜査官の話のようでいて、実はさらに大きな物語が背景に控えているので、本巻でちょっと話がバーディーの生い立ちに広がる。

     前巻、ロボット「人形」のオンディーヌと戦っていて、何か記憶が喚起されて一瞬手が緩むバーディー。結局、大混乱の中、つとむの姿で倒れているところを浄火学院の人々に救出されるのだが、それ以降、つとむの中でバーディーが反応しないのだ。宇宙船に調べてもらったら、今度はバーディーの姿のまま精神はつとむという状態で固定してしまった。
     困るつとむ。カミキリムシ型異星人の上司メギウス曰く、「われわれの目から見ると

    0
    2016年03月11日
  • 鉄腕バーディー 11

    Posted by ブクログ

     氷川(本巻表紙)の実験によって作られた獣人部隊、背後には防衛省が資金を出している。また、レビの浄火学院もゆるくつながっている。氷川の実験を知りつつ、強力に後押しするでもなし、禁止するでもない。
     どうやらつとむの姉のはずみがバイトでいった先が氷川の実験の被験者となることだと気づいたつとむ/バーディー、氷川ケミストリーに突入。バーディーは獣人部隊と一戦。だいたいバーディーが獣人程度に負けるわけはないのだが、催涙ガスのようなものを嗅がされて撤退。
     浄火学院の近くの水没病院にはずみがいるとの情報を得て、つとむの姿で向かう先、大雨に遭って浄火学院教母であるレビと遭遇するつとむ。学院で客として厚遇さ

    0
    2016年03月11日
  • 鉄腕バーディー 10

    Posted by ブクログ

     地球に近づいてくる連邦の宇宙船。地球人にその存在がしれてもかまわないようです。神祇官なる者が乗っています。

     ゴメスの会社を突き止めて談判に行くバーディー、そのころ千明を匿うゴメス宅に、スピリッツの製造元・氷川の手の者の跳ねっ返り、リーが襲撃を企てます。ゴメス宅は「人形」が守っていますが、獣人たちの数が多い。駆けつけるバーディーとゴメス。千明を守るというゴメスをバーディーは論駁できませんし、ゴメスの奧さんも娘もいい人そうです。

     氷川は第二次大戦の亡霊と会話しています。若く見えますが、実はスピリッツで若返っているだけで高齢なのかもしれません。いやいやオキナガではありまへんな、これは『白暮

    0
    2016年03月11日
  • 鉄腕バーディー 9

    Posted by ブクログ

     ゆうきまさみさん、個人的には存じ上げませんが、いい人なんでしょうな。極悪人が登場しないんです。

     冷酷なテロリスト、クリステラ・レビは男のはずが新興宗教団体・浄化学院の教母様で、キツネみたいな顔しているけれど、「皆殺しにしておしまい」なんていう感じじゃないんですな。その腹心のゴメス(本巻表紙の方ですな)は貿易会社の社長で、かわいい奧さんと娘がいて。千明を匿っています。
     千明を奪還しに行くバーディーに「右腕ひとつでお相手しよう」というゴメス。バーディー対ゴメス、第1戦。地球人かと思っていたゴメスはバーディー以上の力を発揮しアルタ人のようでございます。バーディーは敗北を喫すのですが、ゴメスは

    0
    2016年03月11日
  • 鉄腕バーディー 8

    Posted by ブクログ

     お話は獣化/超人化を始めた千明の争奪戦のようになっておりますな。陣営は連邦とレビに二分されているはずが、それぞれ跳ねっ返りがいて複雑化しとるわけです。

     われらが主人公、つとむと一体化しているバーディーは連邦捜査官ですが、同僚のカペラ・ティティスは元軍人でやり口が極めて残虐。しかも軍の元上官と内通しているようです。
     千明の獣化を促したのはレビの浄化学館の病院ですが、獣化薬スピリッツを精製した氷川は日本政府とも内通しながら、いささか独断専行。その氷川の手下のリー・シャンファも独断で行動して困ったことでがす。
     千明に接触するリーに襲いかかるカペラ、そこに急襲するレビの腹心のゴメスとその「人

    0
    2016年03月11日
  • 鉄腕バーディー 7

    Posted by ブクログ

     さしたる目的もなく日々漫然と過ごしているだけだったつとむにとって宇宙人バーディーと一体となることは迷惑以外の何でもなかったわけですが、人並み程度には正義感も義侠心もある平凡人のつとむはバーディーに課せられた使命に一定の共感を寄せて、協力していこうという姿勢が強くなっていきます。
     友だちの千明がスピリッツ投与による超人化の実験をされており、今までは宇宙人同士の問題としか思っていなかったのが、つとむ自身のまわりにも事件が広がってきたからでもあります。新興宗教団体・浄化学館の附属病院に入り込み、千明を強奪してきたバーディーは謹慎処分となり、千明はバーディーに惚れてしまいます。
     その千明はレビに

    0
    2016年03月11日
  • 鉄腕バーディー 6

    Posted by ブクログ

     さてさて、宇宙のほうがどうなっとるのか、連邦の首都オリオテーラが登場いたします。複眼の宇宙人が神官のようで、昆虫的といえば昆虫的ではありますが、これだけがちょっと異質な生物で、首席執政官はオウム型宇宙人。バーディの上司メギウスはカミキリムシ型宇宙人、警察学校の恩師スケルツォは恐竜の骨格みたいな貌をしております。その周囲には、キツネか何かのような宇宙人、イルカのような宇宙人などなど。ゆうきまさみの想像力は貧困で、宇宙人といったって地球の動物みたいなものしか作れないんだなあと思ってかつて読んでいたのでありまするが、そしてそれは真実なのかもしれないにしろ、それをあとで伏線として利用してしまうしたた

    0
    2016年03月11日
  • 鉄腕バーディー 5

    Posted by ブクログ

     主人公バーディー・シフォン・アルティラはシフォン星のアルタ人。地球人とほぼ同じ容姿をしておりますが、極めて強靱な肉体を持っていますな。彼女は連邦の捜査官なんですが、地球人・千川つとむの精神をその肉体に宿しておかねばならないことなってしまいまして、ふだんは千川つとむとして地球に暮らし、任務を果たせるような果たせないようなトホホな状態にあります。
     そこで連邦から新たにアルタ人の捜査官2名が送られてきましてな。カシュー・ゲーゼとカペラ・ティティス。後者は女性のようなんですが、子どものような体型で男の子のように喋ります。バーディーのグラマーな体型を見て「原始的な体型だ」などとのたまうのでございます

    0
    2016年03月11日
  • 鉄腕バーディー 4

    Posted by ブクログ

     本巻でようやくテロリスト、クリステラ・レビが何者かバーディが語るのでございますが。アルタ人の科学者で、急速に出世して連邦科学省総監となるということでございますな。アルタ人なのに第一層市民に上がった超エリート。しかし失脚後、再度表舞台に登場したときにはテロリストになっていた。しかもバーディは「クリステラ・レビという男」と述べる。これまでレビは女性の姿で描かれてきているのに。と、謎が深まるばかりなのです。
     そして地球人そっくり(だが体の強度は桁外れ)のアルタ人は連邦では身分が低いようですな。アルタとは「古い」という意味のはずですが、さて連邦内でのアルタ人の位置などはのちほど。

     暴走する不定

    0
    2016年03月11日
  • 鉄腕バーディー 3

    Posted by ブクログ

     損傷したつとむの肉体が手際よく修復されてしまえば、二心同体でいる必要はなく、『鉄腕バーディ』ももう終わりとなってしまいますでな、何かとこれは長引かされます。

     敵であるところのクリステラ・レビは新興宗教の教母さまを装っておるだけで、何をしようとしているのかさっぱりわからず、レビに仕えているらしきサングラスのガイジン、ゴメスは本業の貿易業があるなどといって、いまいち引けたスタンス。氷川という地球人はスピリッツを栽培し、そこから地球人に効く麻薬のようなものを製造しています。それを使うと人間は凶暴化し、さらには獣化するらしいのですが、すでに氷川はスピリッツの力を自分のものにしているようでがす。

    0
    2016年03月11日
  • 鉄腕バーディー 2

    Posted by ブクログ

     冒頭、つとむの見る夢は「狂戦士殺し」バーディのトラウマティックな記憶なのでございますが、彼女の不幸な生い立ちが語られるのはもっと後。

     変身ヒーローものは誰が変身するのか敵にも味方にも知られてはいかんのが鉄則でありましてな。つとむの高校生活が始まり、1巻で噂話に名前の出ていた、つとむの幼なじみの早宮夏美が登場いたしますが、勘が鋭いのでつとむの正体に気づく危険大であります。
     それから同級生となったのが、家庭が新興宗教という千明(ちぎら)、あとで重要な役回りとなりますが、さらっと登場。

     それとでんな、バーディは四六時中捜査官として活動したいのでありますが、おおむねつとむに高校生活を送らせ

    0
    2016年03月11日
  • 鉄腕バーディー 1

    Posted by ブクログ

     『鉄腕バーディ』はゆうきまさみ初期の連載でありやしたが、『究極超人あ〜る』の連載などで忙しくなって中断してしまっていたもの。その後、番外編のようなものを書き足していましたが、えいやとばかりに新たに最初から書き直したわけでございます。

     廃墟マニアで冴えない高校生・千川つとむは迷い込んだ廃墟で瀕死の重傷を負います。
     実はですな、宇宙には人間の知らない社会がありましてな、連邦と同盟が対立しておるわけです。そして連邦には警察組織がありまして、本編のもうひとりの主人公バーディ・シフォン・アルティラは連邦捜査官で、テロリストのクリステラ・レビを追って、後進惑星であるこの地球に潜入しておりました。今

    0
    2016年03月11日