犬村小六のレビュー一覧
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日本とアメリカの太平洋戦争をモデルとした壮大な背景で語られる作者得意の恋と空戦の物語。
今度は飛空機じゃなくて艦隊戦だけど^^
いや、上手いな。
相変わらず読み始めるとすぐに物語に引き込まれてしまった。
一人の少女をめぐっての二人の男が国を背負って戦争するという設定が如何にもラノベらしくて、うん、好きですよ、こういうの。
圧倒的国力を持つガメリアに対する日之雄。
初戦からほぼ全滅の中での起死回生だったけれど、やっぱりこういう戦いは血湧き肉躍るよなあ。
とはいえ、戦闘場面のシリアスさだけじゃなく意外にコミカルな場面も多くて、水兵たちのモブ感は非常に楽しい(笑)
主人公のクロトも偉そうな態度のわ -
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購入済み
太平洋戦争のSFラノベ版
とある飛空士シリーズを書いた作者の新シリーズ(2019年現在)。
空戦ものですが戦闘機ではなく、戦艦のぶつかり合いを描いた作品。
参考資料が多く、戦闘描写も丁寧かつ浪漫的。ラノベ要素を踏まえながら、時代小説のようなリアリズムもある作品です。 -
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大団円なシリーズ最終巻。
物語的にはルカとヴィヴィが出撃待機ということで全体的にファニアの物語だった。
もちろんクライマックスはルカが持って行ったけどね。
でもやっぱりファニアとルカはこうなってしまうのか。
まあ、『追憶』の作者の物語と考えればむべなるかなとは思うけど。
こういう時、個人的には後日談的に二人の再会の物語とか読んでみたくなるのだけど、無理だろうなあ。
ルカとヴィヴィの世界の果てを探す旅も読んでみたい。
こちらは『恋歌』の作者の物語だと思えばあるんじゃないかと思ったり。
なんにしても作者には素敵なお話をありがとうと言いたい。
お疲れさま。
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いや、相変わらず展開早いな。
いわゆる世界の説明回。
前巻からわずか3日、実質1日半の出来事が語られて、世界が崩壊に向かうとは。
うん、半端ない。
でも、今巻は流石にちょっと端折りすぎというか、雑なんじゃないだろうか。
初めて出て来たジュデッカのことも皇帝と数人の竜騎兵だけであっさり済ましちゃってるし、ルカとファニアの再会やヴィヴィレインというかアステルとの再会ももっと熱いものが欲しかった。
その辺、やっぱり世界観の説明と使命の話がどうしてもメインにきてしまって、浸れなかった感がある。
それと、ヒロインがファニアとアステルの二人になってしまっている事が此処では不利に働いているような気がする -
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ついに革命の時来る!
ルカは貴族の横暴を、理不尽な身分制度をぶちこわすため立ち上がる。
それはシルフィの願いでもあり、ファニアとの約束を果たすためでもあり、そしてファニアを不自由な軛から引き剥がすためでもあるのだけど、たぶんもっと単純に再びファニアに会いたかったからなのだ。
そう言う意味で、その一夜が持てたことはとてもとてもよかった。
たとえそのまま再び引きはがされる運命だったとしても。
まあ、このラストの展開は読めたのだけど、ただ、ファニアを奪いに来るのはエデン人だと思っていた。
そうか、こうなるのか。
と言うことはルカの王国とジェミニの王国とでこれから大戦争になるのかな。
こうして物 -
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☆4.3
シャルルとファナの冒険譚。一期一会というか、その時だけの飛行。
飛行機の仕組みとか詳しくないけど、自分も一緒に飛んでいるような気持ちになった。追われるときは、撃ち落とされるんじゃないかと・・・!もうだめかと思った。生まれも立場も違う二人が、その人生の中で、ほんの一瞬交わっただけ。ほんのひと時一緒にいただけ。そういってしまえばおしまいなんだけど、、、うまく伝えられないからとにかく読んでほしい。
内容紹介
「美姫を守って単機敵中翔破、1万2千キロ。やれるかね?」レヴァーム皇国の傭兵飛空士シャルルは、そのあまりに荒唐無稽な指令に我が耳を疑う。
次期皇妃ファナは「光芒五里に及ぶ」美し -
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前巻の戦争からわずか4ヶ月。
いきなりルカが反乱主謀者になっているとは……いや、展開早いなあ。
一巻に名前だけ出てきたジェミニの登場で物語はいきなり別の方向に走り出した感じだ。
そんな中でも、ルカとアステルの互いを思いやる気持ちや、ファニアのルカへの想いが、何とも暖かい気持ちにさせてくれて、うん、とても良い。
驚いたのは、ルカの革命をファニアが命令する展開になったこと。
ほー、こういう展開だったんだ。
周りの状況から望まない悲劇の対決なのかと思っていたので、そうか、これは予想外だった。
「君に会うために革命する」という約束は、『とある飛空士の誓約』での約束の如く、世界を変えて行く誓いになっ -
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いやこれは何と言うか、大時代的な戦争や革命という舞台の中で描かれる恋と運命の物語は、実に『とある飛空士シリーズ』の作者らしい物語だ。
今回は空戦ではなく、ロボット兵器なのがある意味新鮮だけど。
『飛空士』でのカルとクレアの如く、ルカとファニアにも革命の運命が待ち受けるのだろうなあ。
本巻での二人の触れ合いが実にもどかしく切ない。
終盤、ルカたちが仕掛けた勝負の場面には手に汗握った。
そして成功した後に抱き合うルカとファニア。
うん、さすが読者の気持ちをよくわかってらっしゃる。
いや、満足。
個人的ハイライトは、その勝負の時に敵に囲まれる中でファニアが国旗を高く掲げて味方を鼓舞する場面。
い -
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いやこれは苦しいなあ。
飛空士シリーズ史上、最も苦しい戦いだった気がする。
それは戦いそのものの苦しさではなく、愛おしい人や大切な人と戦わなければならないことの苦しさ。
こんな展開は今回が初めてだ。
前半はバラバラになったエリアドールの7人のそれぞれ動向が語られて行く中に、ニナの決意と動向が挟まれる展開。
けれど、次第に物語は清顕とイリアの避けられない決戦へと突き進んでいく。
大切な人と戦わなければならない現実を、かつて模擬空戦でも最初は撃つことができなかった清顕にそう簡単に割り切れるわけはないのだ。
だから、かつての仲間と戦う清顕の心の痛みにこちらも苦しくて苦しくて仕方なかった。
一体なん -
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前巻でのミオを巡る衝撃の展開の後、今巻ではいよいよ飛空士として清顕達がウラノスと空戦をする展開だった。
なんというか実に「とある飛空士シリーズ」らしい空戦描写の数々で、ああ、このシリーズを読んでいるんだなあという感慨に浸れた。
ただ、この巻で初めて登場した飛空士が多く、エリアドールの7人以外への思い入れはもう一つなので、空戦場面のドキドキ感はそれほど上がらなかったかな。
空戦場面以外では、酒盛りの場面が印象的(笑)
おんぶをせがむイリアって(爆)
でも、二人でミオのことを語り合う場面は心に来た。
本巻は、終盤までミオの登場もなく、ライナの暗躍もなく、物語的にはある意味平坦な道を突き進むよう -
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ミオ〜!
ああ、これはつらい。
なんちゅう物語を紡いでくれるのか。
作者恐るべし。
家族を守る為にスパイ行為を受け入れざるおえなくなったミオ。
その罪悪感から仲間からも距離を置き続ける。
そんなミオの境遇にこの巻はずっとシリアスで沈んだものになった。
唯一温かかったのは清顕とミオが不時着した場面かな。
なぜなら、その時だけはミオは自分がしたい事を、清顕を死なせない為にできる事を、進んで選択できたから。
けれどそんなミオに、さらにつらい出来事が、それまでの世界の崩壊が追いかけてくる。
この怒涛の展開は、いや、すごいなあ。
そしてラストの清顕との別れの場面の悲痛さ。
自分の想いと全く逆の事を口に -
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うわー、なにこの衝撃のラスト!
そうなっちまうのかあ。
えーと、ラストが衝撃的過ぎて本編の内容がちょい飛んじゃってるんだけど(だめじゃん)。
今巻はエアハント士官学校でのエリアドールの7人の学生生活が中心。
なかでも模擬空戦における清顕の葛藤と成長が主に描かれている。
人を撃つことができない彼にミオが助言をする場面がとてもいい。
誰かのために戦うことができる清顕はまさしく主人公の器だな。
もちろんハイライトは清顕とイリアの模擬空戦場面。
二人が死力を尽くし、やがて踊るように空を舞い、互いの存在を自分と同一に感じる場面は、とても美しい。
二人が惹かれあう運命の場面だろう。
でもそこから後の展 -
Posted by ブクログ
飛行以外では越えられない壁によって隔てられた
「楽園」「地上」「煉獄」の三つの世界
真ん中に位置する地上、グレイスランドでは戦争が絶えず勃発していた
グレイスランドの一国の底辺で生きるルカは、
ある日空から落ちてきた少女を助ける
「ヴィヴィ・レインを見つけて」
やがて託された少女の願い、必然か偶然かその様々な出会いと出来事によって
ルカの一歩は大きなうねりを生み出すのだったーーー
****ネタバレ含む****
序章から既に面白くてワクワクが止まらなかった!
何よりまずタイトルが好きだ
なんだろうこの語感の良さは
やはり犬村さんの作品はすごく自分に合っているなぁと感じる
所々、飛空士