須川綾子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
第二次世界大戦後、戦場となり疲れ切ったヨーロッパ列強に変わり、
唯一の超大国となったアメリカ合衆国。しかし、そんなアメリカにも
変化の波は徐々に迫っていた。
『繁栄からこぼれ落ちたもうひとつアメリカ 果てしない貧困と闘う
「ふつう」の人たちの30年の記録』(デール・マハリッジ/マイケル・
ウィリアムソン ダイヤモンド社)は、懸命に働いても貧困から逃れ
られず彷徨う人々を追った30年の記録だった。
本書も変わり行くアメリカで生きる4人を中心に時代を追った作品だ
が、『繁栄から…』が取材者の視点が多く含まれていたのに比較し、
本書は取材者の視点がまったくない。ひたすら対象者の -
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ラストベルトの労働者、ウォルマート創業者、サブプライムで傷をおった人、ジェイZ、ピーターティール、再生エネルギーで地域再生を夢見る人、ワシントンのロビースト、元GSの会長。
さまざまな階層、地域の人々の人生を紹介し、アメリカがこの数十年でどういう変貌をとげてきたかを丹念に取材した良作。
ここの人々の人生の歴史もとても興味深いが、その人の生活、価値化、コミュニティがどうかわっていったか?がとても興味深くよく描けている
なぜ中産階級が没落し、トップ数%が圧倒的に豊かになったのか?についてはいろいろな本で語られているが、マクロな視点ではなく、ミクロ視点で、その変化で人々の生活、コミュニティがどうかわ -
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レジリエンス概念を共有するにあたっての格好のケース集と言えるだろう。構造化の過程で社会、国家、個人に脆弱性が蓄積する怖さを描いている。レジリエンスを育むのは、困難だが、一つの方向性を本書は示唆している。
・「レジリエンス」を本書では、「システム、企業、個人が極度の状況変化に直面したとき、基本的な目的と健全性を維持する能力」と定義する。
・2008年夏、ノセラは人工的な光合成に成功した。
・ホテルのタオルの再利用実験で、周りがどうしているかが一番影響があった。
・生物と同じく都市にもスケーリング則がある。
・要するに、レジリエンスは非凡なスーパーキッズ云々というものではなかった。じつはごくあり -
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Posted by ブクログ
現在のアメリカは貧富の差が激しく、豊かな人は更に豊かに、貧しい人は更に貧しい生活を強いられている。。。そんな綻びかけているアメリカで、実在する人物達の人生を織り込むかのようにストーリーが展開されていく。中心的に描かれるのは4人だが、その他にもたくさんの人物が登場する。努力してもなかなか報われない世界で、希望を見失わない。挫けそうになっても力を振り絞り、何度も立ち上がろうとする人物が沢山描かれている。読んでいると陰鬱な気持ちになり、救いようが無いような気持ちになってしまうが、それでも前進しようとするこの本の登場人物たちに勇気づけられる。著者は密着取材やインタビューを重ねてこの本を書いた。嘘のない
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Posted by ブクログ
2014年17冊目。
今日本でも話題になりつつある「レジリエンス」の概念を、あらゆる分野を越えて包括的に考察した本。
「レジリエンス」は「弾力性」「元に戻る力」「回復力」などど訳されることが多いが、
本書では、
「システム、企業、個人が極度の状況変化に直面したとき、基本的な目的と健全性を維持する能力」
と定義される。
もう元には戻れない閾値を越えずに耐えられ、環境の変化の中でも目的を失わずにいられる柔軟性。
本書は、そんなレジリエンスを養うためのハウツー本ではない。
これを読んだからといってすぐにレジリエントな何かを生み出せるわけではないが、
様々な分野の、示唆に富んだ数々の事例は非 -
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Posted by ブクログ
初めはとてもシンプル、でもその思いは深かった。
自分に起業は?なんて尻込みが少し減って、そんなことより自分が信じることに関わっていきたいと溢れる思いになった。
・・・・
きれいになるのは大好き!ですが、掃除をするのはウキウキしない。
掃除自体が楽しかったらいいのに・・・
そうなのだ!
インサイトとは、結果までのプロセスにあるのだ!
洗剤関連の製品開発に関わってきたが、その成果にばかり目を向けていた。
つまりは、そもそも掃除自体が嫌だよね~~っと言ってきていたのだ。
きれいへのモチベーションではなく、きれいにすることへのモチベーションを伝える洗剤がメソッド。
なんというのか、
受験 -
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Posted by ブクログ
自分ではなく相手(読み手、受け取り手)のために用いるものである。それと同時にこちらの伝えたい事や信頼を得るための削減作業であることが主題となっている著書です。
文章を長々と書く事、余計な情報を盛り込む事で真に伝えるべき内容が埋もれてしまう。そうなると、受信者は膨大な情報にうんざりして得るべき情報を見逃し、発信者側は労した時間に見合った成果が得られない。それなら、シンプルスマート(賢明な簡潔さ)を取り入れた方が良いし、それが浸透していけば新たな成果や展開も期待できると思います。
ただし、このシンプルスマートを取り入れるのは一朝一夕では難しく、常に意識を向けないとついつい長ったらしく、的を射ない