ウォーレン・バフェットからビルゲイツに渡されたという、伝説のビジネス本。
本書は、名門雑誌『ニューヨーカー』で記者として長年勤務したジョン・ブルックスによって1969年までに記されたものである。
GE、Xerox、フォードといった著名企業の経営者たちに加え、ウォール街のブローカーや成り上がりのビ
...続きを読むジネスマンなどの物語が10のパートに渡って描かれる。
彼らがその人生やビジネスにおいて、「どこで間違えたのか(あるいは間違えなかったのか)」が筆者の丁寧な取材を元に、鮮明に描かれる。
本書は声高に筆者の主張を唱えるものでもなく、成功のためのノウハウを単純に伝えるものでもない。
彼らの物語や人間性から何かを感じ取るのは読み手の仕事であり、そこに本書の深さと価値がある。
半世紀余り前に記され、確かに時代背景や事例は古めかしいものではある。しかし失敗や成功の原因となる「人間の本質的な部分」を洞察するにはこれ以上ない一冊である。
本書は間違いなく、めぐるましく移りゆく現代においてしばし立ち止まり、より良い方向に進路をとるための助けとなる。
現代に生きる全てのビジネスマンが一度は読むべき古典の1つである。
「時代は変わる。しかし、人間の本質はそれほど変わらない。」ー本書より抜粋。