須川綾子のレビュー一覧
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どちらかというと説話集に近いかな。
面白いのだけとどこか掴みきれない感がある。何が言いたいのか伝わりそうで伝わりにくい、みたいな。(俺の読解力の問題??)
「ウォーレン・バフェットからビル・ゲイツに渡された…」なんて書かれているので結構興味深かったんだけど。
例として取り上げられている話が古いから、21世紀も15年近く経過した現代だとピンと来ないというか。フォード車のエドセル、とか言ったら知ってる人は知ってるのかな。
こういう話はいかに肌身に感じられるかどうかが重要なポイントだと思うから、そういう点ではもっと「近い」題材を扱っている本のほうが面白く感じられるのだと思う。
自分が -
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レジリエンスとは、システム、企業、個人が極度の状況変化に直面した時、基本的な目的と健全性を維持する能力。レジリエンスを向上させるためには、抵抗力を強化し、いざという時に備えて許容性の幅を広げておく。
信頼性の高いフィードバックグループ、ダイナミックな再構築、固有の対抗メカニズム、分離可能性、多様性、モジュール構造、単純化、高密度化は、システムのレジリエンスを決定づける。信念と価値観、思考の習慣、信頼と協力、認識の多様性、強力なコミュニティ、通訳型リーダー、記紀に対応する敵う能力が社会的レジリエンスを育む。
レジリエンスが発揮される環境を整えるには、システムをモジュール化し、ネットワークを構 -
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・企業が重要な社会的関心事について立場を表明すれば、つねに自分自身が問われることになります。大切なのはバランスです。ただ当たり障りのないことを言っているだけでは与えられた影響力を無駄にしてしまう。だが、すべての重要な問題について立場を明らかにすることもまた不可能です
・裁判を経験したウォーゲマスは、失言に懲りたとでも言うように、ゆっくりと言葉を選びながら慎重に語った。六か月もの時間を裁判に費やした彼は、一度でも失言をしようものなら罰金に懲役、技術者としての破滅が待ち受けていることを肝に銘じて働き続けることになるだろう(グッドリッチ社 ウォーゲマス) -
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ルイ・ヴィトン元CEOというのは嘘。親会社のLVMH米国法人元CEOだったのであって、ルイ・ヴィトンのCEOだったわけじゃない。当然、ルイ・ヴィトンの内情なんて書いてありませんよ。というわけで★は-1。
高級ブランドファッション業界ってどうなのかなと思って読みましたが、業界の話は少なく、週刊誌的な話もなし。
しかし、「業種や職種、地位を問わず、組織で生きるすべてのビジネスパーソンに当てはまるものだ」と前書きに書かれている通り、出世したいと思わなくても、職業人として重要なところが凝縮されており、内容的には新入社員からトップまでカバーしています。
タイトルの割に分量はそんなに多くなく、読みやすいの -
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経営者が採るべき道を誤った事例を紹介しているが、いかんせん事例が古い。とは言え、本質をついているとは思うが。
価値観の変化、技術の進展などが顕著な例だが、徐々に自社を取り巻く環境が変わっていることに気づかず、もしくは気づいていても対策をとらず、問題を大きくしてしまうことがどうも多いようだ。戦略策定時には、よく環境分析が大切と言われるが、どういう意味があるかを理解していないと、単に事象をなぞることだけになるだろう。そういう観点からすると、環境分析をすべきはスタッフではなく、経営者自身だろう。
もう一つは、社内の譲り合いというか、コミュニケーション不足の問題。経営者は曖昧な指示というか意見をするこ -
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訳者あとがきには、
本書は1959年から69年にかけて執筆されたエッセイのアンソロジーである。
と書かれている。
そうだよなあ。
内容が古いもの。
だけど、もはや昔話だと思っていたそのさなかに自分が生まれている、ということに改めて驚く。
ダイナミックな20世紀の半分近くをリアルタイムに生きてきた割には、実感がないのは、そのダイナミズムは、1960年代が中心だったからなのかも。
書いてあることは、あくまでも、物語であって、タイトルに対する回答が直接的に書かれている訳ではない。
だからこそ、何度も読み返す理由があるのかも。
まだ、読み終わってもいませんがね。 -
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ネタバレ1960年代のアメリカの企業や証券市場での出来事を通じて人々がどのような行動をとったのかやその心理を書いた一冊。
GEやフォードといった有名企業で起こった経営の失敗や価格談合といった事柄について内容と人々の心理が書かれていて、時代背景が全くわからないところもあり、非常に難しい印象を全体的に感じましたが、フォード社や株主総会の話などは興味深く読みました。
日本企業とは全く異なることを全体的に感じると共に当時の時代背景を伺い知れることもできました。
半世紀以上前の物語ですが、リーマンショックなど今の時代とリンクするものも多くあり、人間の本質は変わらないということを本書を読んで感じました。
ま -
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Posted by ブクログ
ネタバレ1960年代前後のアメリカ経済の転機となるような出来事をまとめたエッセイ集。マーケティングの不祥事、株価大暴落、インサイダー取引等々現在にも繋がるテーマも多く、時代の進化の無さにも驚かされる。加えて、深い取材に基づいた事例をもとに執筆されているため、ドラマ性もありひとつの物語としてとても面白い。
しかしながら、扱うテーマに対する著者の見解や示唆が入っているわけではないのでそれを期待するとがっかりするかも。特にタイトルの邦訳がその誤解を助長していますね。
英題は「Business Adventures」らしいですが、なぜそれが「人と企業はどこで間違えるのか?」といった、あたかもエッセイ集ではない -
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Posted by ブクログ
レジリエンスは冗長性とは違う。必ずしも同じように元に戻らなくてもいい。これは、当たり前かもしれないが、結構衝撃的な宣告だった。
どこかで目標をさだめてレジリエンスにしよう、というのは、だから結構難しい、のだ。本書にも、実践はいつも暫定的でしかない、と書かれている。ある瞬間のレジリエントなものが、ずっとそういうわけではない、ということだ。本書は、失敗例も含めて、個人や組織、さまざまな事例がその発想の手助けをしてくれるだろう。
ただ、個人はともかくとして、社会のレジリエンスは政治そのもので、どこかにとどまり続けようとすると、冗長化は出来ても強靭化は出来ないかもしれない。なでしこジャパンはレジリエン