矢羽野薫のレビュー一覧
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めちゃくちゃ面白い!!!
全ての企業人にも、NPO職員にも読んでいただきたい。
非営利団体がこれだけの拡大志向で活動してるってほんとにすごい。
山田町のNPOの不正とか見ると本当に残念でたまらないけど、
こういう素晴らしい団体が沢山あればいいな。
これからNPO、NGOが社会に認められてくためにはやはり、NPOであっても企業のような経営体質だったり評価体型、目標意識って大事だし、でもそれで団体の利益や私腹を肥やすんでもだめだから、ルームトゥリードはその良いお手本なのでは?ってすごく思う。
ジョンの発想や目標達成にかける手法は元マイクロソフトなだけあって(?)すごくビジネスマンにもためになると思うので、これは本当に良書(●´ω`●) -
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2013年41冊目。
猛スピードで成長を遂げるNPO「ルーム・トゥ・リード」の創設者:ジョン・ウッドの2冊目の自叙伝。
一言・・・
「彼は勇敢だ。」
彼の宣言は、「一人でも多くの子に教育を」ではない。
「一人残らず子ども達に教育を」である。
「大胆な目標は大胆な人たちを引き寄せる」の彼のモットー通り、
インパクトの大きな数字を恐れずに掲げ、支援を集めてきた。
しかし今回の2冊目では、いくつかの失敗談も正直に書かれていた。
資金調達の失敗は、支援先の子ども達への約束に対して「NO」を言うことに繋がる。
「失われた一日は決して取り戻せない」という彼の言葉から、
本気の使命感を感じる。
使命を感じれば大胆に立ち向かうことの重要性を、改めて教えてくれた。
そして、自分が受けてきた教育に対してもっと感謝をして真剣に取り組んでこなかったことを、
支援先の物語に触れて強く後悔した。
この本にもらった教訓と感動を、プラスの力に。 -
Posted by ブクログ
サバイバルの科学。タイトルからエグい人体実験の話を期待してたが、そんな所は(あんまり)なく、まっとうな科学本。人間は高度何万mまで登れるのか、水深何mまで潜られるのか、寒冷地では?砂漠では?宇宙では?その時人体の内部、肺、血液、骨、細胞はどんな働きをするのか?具体的な事例を取り上げ、それがいかなる科学変化により発生したのか詳細な生理学分析のもと解説されており、楽しむ科学として最高峰の一冊。「走ったらなぜ息があがるのか?」「生命体が繁殖できる限界は?」環境のみならず、スポーツの限界から生命体の限界まで、限界を知りたい人類は必読。続刊は是非、精神的な限界点の探求を!
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東京に住んで11年というアメリカ人哲学者(?)からみた、トーキョーという町に関するエッセイ。
東京に生まれ育ってきましたが、やはり外国の人から見ると奇異に映る”常識”が多いことに気づかされます。
とくにおもしろかったのは、花見について語った以下の一節。
「1年に二、三週間だけ、東京人は規則正しい角度で地図に押し込められた毎日から脇にそれて、友人ゆあ同僚や家族と桜のそばを歩き、気を囲んで座る。」
あとは、紙袋について書かれた以下の一文。
「街のいたるところでみかけるむすうの紙袋は、巨大な動くアートとなり、東京の風景の一部となっている。どの家庭もみせでもらう紙袋を大切に保存していて、幾度も繰り返し使うのだ。有名店の紙袋を手に、誇らしげに街を闊歩する。」
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こういう本、僕はホントに大好きです。勿論、世間一般的に傑作かどうかは分かりませんが、僕個人としては楽しく読ませていただきました。
海外からいらっしゃった方が書く『日本観』といえば、これは僕の偏見交じりですが、大抵は日本の古来からの文化とか伝統とか、そんなものが多いのではないのでしょうか?
あとは、海外の方の視点で見た、日本の外交。歴史問題や腰の低い外交とか、賛否両論の嵐の数々。どちらにしても、何となく『ありきたり』という感じはしますが。
しかし、Michael Pronko氏のエッセイは、そんなありきたりな日本観とは想像もつかないところを題材にしています。『今』の、且つ『日常』を描いた『東京』。
ただ単純に東京を誉めそやすわけでもなく、痛烈に批判するわけでもなく。彼の目で見たもの耳で聞いたもの、五感で感じ取ったもの全てを詰めたエッセイです。
平日の仕事をしている時、僕は、殆ど東京の様相を見ることがありません。言い訳に聞こえるかもしれませんが、そんな余裕もありません。
でもそれは、『見知っているから』という殆ど根拠も無い感覚で、東京の情報を切り捨てているからにすぎないんだな、と、考えています。
だから、休日、ほんのフラッと東京を散歩してみると、意外なところに意外なものが発見したり、というのはしばしば。知っているようでいて、実は知らない東京。正にミステリアス・トーキョー(謎)。
また、僕もMichael Pronko氏と同じように、変わり行く東京が好きです。よく、電車の車窓から見える大掛かりな工事を見るとわくわくします。翌日、またその翌日と、日に日に進化し続けるところを見るのがたまらなく好きです。
見慣れているはずなのに、実は見慣れていないところが多い東京。
もっともっと、自分の観察眼を広げて、何気ないところに宝石が隠されているかもしれない、そんな気持ちで歩いていきたい、そんな気にさせられる本です。 -
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医学監修、高尾美穂さんの後書きを読むだけでも価値があります。頑張って、目を瞑ってきた自分の身体の声をちゃんと聞かなきゃいけない。そして自分を労り、取り戻していくのが女性の更年期。高尾美穂さんの言葉はいつも優しくて、この本でも一撃で泣けました。
本書の本質部分で言うと、日本と異なるので対応策の具体性は後一歩、という気がします。でも病気じゃない更年期症状に対して、治療をしてもいいんだよ、ホルモン補充療法も不安に思うことはないんだよ、という大事なメッセージは伝わりました。
私自身、この一年で更年期症状が祭りのように出て、ホルモン補充療法を始めました。少なくとも私はこの選択肢がなかったらまだ闇の中だった。選ぶ時に後ろめたい気持ちもあったけど、メリットデメリットを知って治療の選択肢の一つとして考えても OKなんだよ、というのはこの本の大事なメッセージだと思います。
そして更年期症状の種類の多さをとにかく網羅してるこの本。耳の後ろが痒くなることが私もあったのですが、これも更年期だったか!と読んで驚きました。
各章に体験談メッセージが載ってるのも、わたしだけじゃないんだとこころづよく思いながら読みました。
更年期でしんどい時期、みんな前向いて自分を労わって頑張りましょうね!
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ネタバレノーベル賞に代表されるように、科学という営みは日々進歩し続けている。
分からないことが分かるようになり、出来ないことが出来るようになる…一方で、科学結果自体の正しさ(再現実験)は殆ど重要視されていない、という一冊。
筆者が心理学者なだけあって基本的な例が心理学に偏っているけど、まぁ科学界すべてに言える話だろう。再現実験の必要性は誰もがわかっているけど、時間も資金も限られている中で自分がやる必要はない、という難しさ。
個の最適が全体の最適と逆行するからこういう問題が起きるので、筆者の上げた逆インセンティブは(劇薬ながら)理にかなっているなぁ、と。
スタンフォード監獄実験とか、ほかにもいろいろ自分の話のベースにしていた結果があったので、ここらへんは時代に合わせてアップデートしていかなきゃなぁ、とかなんとか。
レイチェル・カーソンの『沈黙の春』のように、後の時代に評価が変わるものはどうしたって存在する。
大切なのは、その時付けた評価(や正当性)が間違っているかどうか恐れることではなく、時代の進歩に合わせてアップデートし続けるというスタンスそのものなのかもね。
人が知性体である以上、どうしたって「正解」は得られない。私たちにできるのは、そこに少しでも近づくことなのだから。
まぁ、科学に対してこういう意見が出てくること自体が科学の持つ自浄作用の証左なんだけどね。ただ、それがあまりにも弱くなっていないか?というわけで。 -
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Googleの人事施策的な話を人事担当トップが話してくれる。Googleという世の中の労働力の上澄みみたいのが集まる企業だから機能している仕組みもあるんだろうけど、いろいろと示唆に富んでいる。働きやすい環境を整えることはホントに大切だな。書名のワークルールズとして、仕事に意味を持たせる、人を信用する、自分より優秀な人だけを採用する、発展的な対話とパフォーマンスのマネジメントを混同しない、2本のテールに注目する、カネを使うべきときは惜しみなく使う、報酬は不公平に払う、ナッジ、高まる期待をマネジメントする、楽しもう!(そして①に戻って繰り返し)と整理している。
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ネタバレ某国(亡国)の大統領は自分に都合が悪い科学的なエビデンスがお嫌いなようですが、本書は科学的なエビデンスに関しての危機に関して説明してくれています。
科学が他の宗教などの思想と異なるのは、実験などにより得られたデータを基に論理的な推論によってエビデンスが語られ、そのエビデンスの再現を誰もが実施できる点にあります。その一連のプロセスが人間的な要因によって捻じ曲げられている実情を実例を挙げながら論じ、どうしたら今の状況が改善できるのかの考察も行っています。
目次は以下の通り。
◎第1部「あるべき」と「ある」
第1章 科学の仕組み
科学研究活動の基本の流れ/真の科学が備える価値観
第2章 再現性の危機
再現性が失われた原因/医学における大きすぎる代償
◎第2部 欠陥と瑕疵
第3章 詐欺
科学の歴史上まれに見る汚点/単純な手口による悪質な不正/
操作された画像/ノイズの消されたデータ/不正な科学の蔓延/
科学者に紛れ込む詐欺師/一度の不正から広がる影響
第4章 バイアス
発表されないNULLの画像/メタアナリシスで科学を再分析する
「良い値」が出るまで何度もサイコロを振る/
研究成果をゆがめる利害関係者のたくらみ/バイアスは人間の性である
第5章 過失
数値の誤りをどう見抜くか/サンプルサイズと検定力の関係/
候補遺伝子研究の教訓/謙虚で控え目な科学はどこへ
第6章 誇張
注目される研究の重要性が誇張を生み出す/ポピュラーサイエンス本の誇張された期待感
科学者が注目を集めるテクニック/栄養学研究の期待と現実/正しさより誇張を強いるシステム
◎第3部 原因と対処法
第7章 逆インセンティブ
駄論文が量産される2つの原因/被引用回数が自己目的化する
質を低下させるインセンティブ設計
第8章 科学を修正する
科学を治す潮流/データ・手法から対策する
事前登録の運用と効果/広がるオープンサイエンスの思想
誇張を抑制するプレプリント/科学を修正するためのさまざまなシステム
技術革新により高まる気運/「退屈で信頼できる」科学へ
付録 科学論文の読み方
原因としてあげられている、詐欺、バイアス、過失、誇張に分類される人間的な要因を除外するために、オープンな場への論文の事前投稿によるオープンな査読やAIなどによる査読の自動化などが提言されていますが、大学というシステム上のインセンティブが変わらない限り根絶はできそうにありません。
”科学的”という言葉をうのみにせず、データやプロセスを精査して主張されていることに科学的に接する態度が重要であることを竹蔵は学びました。
学問に関わる方には一読をお奨めします。
竹蔵 -
Posted by ブクログ
シャレが効いたタイトル。普通サイエンスフィクションと言ったら空想科学小説のことを指すが、これは科学(の論文、発表)に関する虚構という意味を持たせている。
科学における数々の不正・怠慢・バイアス・誇張。調査して発覚した、再現性に危機のある論文の割合はなんと半数以上に及ぶ。
科学ってもっと、しっかりとした土台の上に成り立って発表される、確かで拠り所のあるものなんだと思っていたけど、もしかしたらその認識はナイーブすぎるのかもしれない。
またどうしてそのような事態が起こってしまうのか、その裏に秘められた科学者の実態は悲哀を感じずにはいられない。
これは読んで良かった。
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Posted by ブクログ
科学研究における「再現性の危機」を枕に話は始まります。従来の宗教とは違い、わたしたちはなんとなく、「科学の無謬性」や「科学者の誠実さ」を「信じて」いる節があります。しかしこの構えは、従来の宗教に対するスタンスと変わらない、ということ。以前読んだ本では、科学の「反証可能性」について強調されていました。この検証と反証を認めるのが、科学が宗教よりも人類を遠くに連れて行ってくれる可能性を高める所以になるわけですが、科学も宗教と同じで、運用するのは我々不完全な人間です。ちゃんと勉強をしてきた科学者も、ヒトの肉体と心の働きからは自由になれません。バイアスがあり、また功名心もあります。そして食べて行くにはお金もいる。不正を働くこともあるでしょう。今から見れば非科学的なな前例にとらわれていたりもするでしょう。資金提供者や、論文掲載誌の編集者たちの思惑もあるでしょう。センセーショナルな成果を求めるマスコミやわれわれ一般人の目もあります。著者はそうした現状を憂い、科学が「よりマシ」な運用がされるよう提言を行っています。しかしそれだけやっても「完全な科学」は実現しないでしょう。現状に甘んずることなく、常に「よりマシ」を求めてバランスを取っていく道しかないのでしょうね。これからは科学系のニュースには眉につばをつけて接するとします。
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Posted by ブクログ
科学者の成果とも言える論文に関して、様々な不正があることを綿密に調査した本だが、小生も10本位の論文を投稿した経験からすると、意外な事実に驚いた.ある程度成果が顕在化しないと、研究資金が調達できないことは理解できるが、故意に不正な行為をすることは許されないことだと考える.早速Retraction watch databaseを見てみたが、小保方春子はしっかり掲載されていた.藤井善隆が183本もの撤回された論文を作ったのも驚きだ.最後の章に打開策をリストしているが、プレプリント、オープンアクセス、チームサイエンスなどは有効な方法だろうが、科学者自体の良心が基本だと思う.