矢羽野薫のレビュー一覧
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こういう本、僕はホントに大好きです。勿論、世間一般的に傑作かどうかは分かりませんが、僕個人としては楽しく読ませていただきました。
海外からいらっしゃった方が書く『日本観』といえば、これは僕の偏見交じりですが、大抵は日本の古来からの文化とか伝統とか、そんなものが多いのではないのでしょうか?
あとは、海外の方の視点で見た、日本の外交。歴史問題や腰の低い外交とか、賛否両論の嵐の数々。どちらにしても、何となく『ありきたり』という感じはしますが。
しかし、Michael Pronko氏のエッセイは、そんなありきたりな日本観とは想像もつかないところを題材にしています。『今』の、且つ『日常』を描い -
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ネタバレノーベル賞に代表されるように、科学という営みは日々進歩し続けている。
分からないことが分かるようになり、出来ないことが出来るようになる…一方で、科学結果自体の正しさ(再現実験)は殆ど重要視されていない、という一冊。
筆者が心理学者なだけあって基本的な例が心理学に偏っているけど、まぁ科学界すべてに言える話だろう。再現実験の必要性は誰もがわかっているけど、時間も資金も限られている中で自分がやる必要はない、という難しさ。
個の最適が全体の最適と逆行するからこういう問題が起きるので、筆者の上げた逆インセンティブは(劇薬ながら)理にかなっているなぁ、と。
スタンフォード監獄実験とか、ほかにもいろいろ -
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Googleの人事施策的な話を人事担当トップが話してくれる。Googleという世の中の労働力の上澄みみたいのが集まる企業だから機能している仕組みもあるんだろうけど、いろいろと示唆に富んでいる。働きやすい環境を整えることはホントに大切だな。書名のワークルールズとして、仕事に意味を持たせる、人を信用する、自分より優秀な人だけを採用する、発展的な対話とパフォーマンスのマネジメントを混同しない、2本のテールに注目する、カネを使うべきときは惜しみなく使う、報酬は不公平に払う、ナッジ、高まる期待をマネジメントする、楽しもう!(そして①に戻って繰り返し)と整理している。
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ネタバレ某国(亡国)の大統領は自分に都合が悪い科学的なエビデンスがお嫌いなようですが、本書は科学的なエビデンスに関しての危機に関して説明してくれています。
科学が他の宗教などの思想と異なるのは、実験などにより得られたデータを基に論理的な推論によってエビデンスが語られ、そのエビデンスの再現を誰もが実施できる点にあります。その一連のプロセスが人間的な要因によって捻じ曲げられている実情を実例を挙げながら論じ、どうしたら今の状況が改善できるのかの考察も行っています。
目次は以下の通り。
◎第1部「あるべき」と「ある」
第1章 科学の仕組み
科学研究活動の基本の流れ/真の科学が備える価値観
第2章 再現性の危機 -
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シャレが効いたタイトル。普通サイエンスフィクションと言ったら空想科学小説のことを指すが、これは科学(の論文、発表)に関する虚構という意味を持たせている。
科学における数々の不正・怠慢・バイアス・誇張。調査して発覚した、再現性に危機のある論文の割合はなんと半数以上に及ぶ。
科学ってもっと、しっかりとした土台の上に成り立って発表される、確かで拠り所のあるものなんだと思っていたけど、もしかしたらその認識はナイーブすぎるのかもしれない。
またどうしてそのような事態が起こってしまうのか、その裏に秘められた科学者の実態は悲哀を感じずにはいられない。
これは読んで良かった。
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科学研究における「再現性の危機」を枕に話は始まります。従来の宗教とは違い、わたしたちはなんとなく、「科学の無謬性」や「科学者の誠実さ」を「信じて」いる節があります。しかしこの構えは、従来の宗教に対するスタンスと変わらない、ということ。以前読んだ本では、科学の「反証可能性」について強調されていました。この検証と反証を認めるのが、科学が宗教よりも人類を遠くに連れて行ってくれる可能性を高める所以になるわけですが、科学も宗教と同じで、運用するのは我々不完全な人間です。ちゃんと勉強をしてきた科学者も、ヒトの肉体と心の働きからは自由になれません。バイアスがあり、また功名心もあります。そして食べて行くにはお
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科学者の成果とも言える論文に関して、様々な不正があることを綿密に調査した本だが、小生も10本位の論文を投稿した経験からすると、意外な事実に驚いた.ある程度成果が顕在化しないと、研究資金が調達できないことは理解できるが、故意に不正な行為をすることは許されないことだと考える.早速Retraction watch databaseを見てみたが、小保方春子はしっかり掲載されていた.藤井善隆が183本もの撤回された論文を作ったのも驚きだ.最後の章に打開策をリストしているが、プレプリント、オープンアクセス、チームサイエンスなどは有効な方法だろうが、科学者自体の良心が基本だと思う.
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あまりのボリュームに斜め読みしてしまったけれど、それでも興味深い内容だった。普段からエビデンスがあるか気をつけるようにはしているつもりだけれど、権威ある科学者が書いた論文や一流の科学誌に査読を経て載っている論文でさえ信用ならないとなると素人にはその学説の正しさは判断できない。一応、判断方法も書かれてはいるけれど実践は難しいかな。
帯にもなっているスタンフォード監獄実験が否定されていることは知っていたけれど、「ファスト&フロー」のプライミング効果やNASAのヒ素生命体が後に訂正されていることを知らなかったし、目新しさや説の面白さだけに飛びついてその後は調べもしていないことは多そうで反省。その他、 -
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運が良い人には憧れるので、読んでみた。
10年にわたる研究から運が良くなる4つの法則を導き出していたが、そのうち3つは割と出来ていると感じた。出来ていないと思うのは、偶然のチャンスを広げる法則。肩の力を抜いて、日常で起こる偶然をいかに好意的に受け入れるからしい。自分は毎日決まったことを繰り返す方が気持ち的には楽であまり偶然に起こることに興味関心を持てないし、自ら偶然を引き出すようなアクションも当然しない。肩の力を抜いて偶然を楽しみたいが、そうなるにはそれ相応の自信みたいなものが必要な気がして、それをどう作り上げるか。難しい
一応この本を読んだ後、会社の掃除の時に実践してみた。普段他の人に自 -
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タイトルどおり、暑さや寒さ・高さや低さといった様々な観点から「人間はどこまで耐えられるのか」というものをジョークも交えて書かれている。意外とタフだったり、逆に脆かったりと私たちが想像するよりも人間という生き物は特殊なのだなと感じた。
人間の限界点の先にも暮らしている生物は多く、それらの生物は独自の進化や技術をもっている。それらの生物と人間を比べたり耐えられるカラクリを解説したりと人間が新しくものを開発するキッカケになりそうなことがいくつも書かれているので人間の技術的な進化がまだ可能かもしれないと感じられたため読んでいてとても面白かった。