矢羽野薫のレビュー一覧
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コアバリューを、感覚ではなく言語で大切にしていることを明確にする。
ザ・ライン、という名で紹介されたコアバリューは、会社だけでなく個人的にも持っていることで、悩んだ時、困った時、失敗した時など、拠り所になると思う。
著者である清掃会社を立ち上げた女性は、自分をミレニアル世代、という言葉で、表現しており、これは性別や国籍に関係なく、この年代の人びとは同じようなことを考え、行動しているのだろうなぁと感じた。
失敗と内省、そして次なるアクション、ということを繰り返している、単なるサクセスストーリーではなくクロウストーリーであることにも共感を感じるし、とても勇気付けられる。 -
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社員は基本的に善良だという信念。そして社員をオーナーのように扱う。
自らを創業者と考え、創業者のように行動する。
採用活動を第一に投資する。時間をかけて最高の人材だけ雇う。
何らかの点で自分より優れた人材だけを雇う。
マネージャーに自チームのメンバー採用を任せてはならない。
マネージャーの意見ではなく、データに基づいて意思決定を行う。
最善の学習方法は教えること。
1.仕事に意味を持たせる。
2.人を信用する。
3.自分より優秀な人だけを採用する。
4.発展的な対話とパフォーマンスのマネージメントを混同しない。
5.2本のテール。上位と下位に注目する。
6.お金を使うべき時は惜しみなく使う。
7.報酬は不公平に払う。
8.ナッジ。きっかけを作る。
9.高まる期待をマネージメントする。
10.楽しむ。 -
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"膵臓癌と告知されたカーネギーメロン大学の教授が行った最後の授業のエッセンスが本書。ランディ・パウシュさんがその人だ。お子さんが3人いる。癌は転移をしており、余命はわずかと言われている人の、コメントには重みがある。
ランディさんは、いつも明るくポジティブだ。誰もが好きになるような人に違いない。
心に残ったものをいくつか記録しておきたい。
子供のころの夢を次々と実現していくエピソードは痛快。
無重力を体験したいという夢も、あきらめることなくあらゆる発想力を使って実現するところなど最高。
フットボールのグレアム監督の教えも印象に残った。基本を学ぶこと。また、頭のフェイント(間接的に学ぶこと=学んでいるときは理解できないが後になってわかること)の話も心に残る。
スタートレックのカーク船長(ウィリアム・シャトナーさん)へ披露したバーチャルリアリティ(パウシュさんは、バーチャルリアリティの第一人者)。エンタープライズ号の内部を再現した。私も是非見てみたい!と思った。
「何を言ったかではなく、何をやったか」これは、娘へのアドバイスだが、この言葉を自分自身に言い聞かせたいと思った。
ランディさん!あなたの一部を受け取っている人が、遠い国日本でもいる。あなたは、すばらしい人だ。" -
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確かに世の中には、運がいい人も運の悪い人もいる。その違いを本当に調べて科学的に明らかにしようとする人もいる。その調査の結果と結論を紹介するのが本書。
大半のまともな人が想像する通りその結論は明確です。著者の言葉を引用すれば、
「運は魔法の力でも、神様からの贈り物でもはい。そうではなく、心の持ちようなのだ。どのように考え、どのように振る舞うかなのだ。」
ということ。そりゃあそうでしょう。やっぱり。要はプラス思考の人の方が運が良くなる。それを科学的な調査から明らかにしたのが著者の研究の面白いところですが、それだけではなく、その調査結果から、運のいい人が運の悪い人と異なる性格・振る舞いを抽出して、4つの法則として分かりやすくまとめているのも本書の面白いところです。例えば、懸賞に当たるためには、たくさん応募すること。運のいい人はやっぱり沢山応募している。確率は誰にでも同じでも、運のいい人はそのチャンスにトライしそのチャンスを見逃さない行動と考え方を持っているようです。さらに本書では、著者の調査結果をもとにした、運を高めるためのワークショップを実践できるように構成されています。運が悪いと思っている人はもちろん、そこそこ運が良いと思っているひとでも、本書にしたがって実践してみることができます。 -
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著者のフランセス・アッシュクロフト(1952年~)は、英オックスフォード大学生理学部教授で、インシュリンの分泌に関する第一人者である。本書は2002年に邦訳版が刊行され、2008年に文庫化された。
本書は、文字通り、人間は「高さ」、「深さ」、「暑さ」、「寒さ」にどこまで耐えられるのか、人間はどこまで「速く」走れるのか、人間は「宇宙」で生きていけるのかなど、「人間の限界」を科学的に解明しようとしたものである。
私は、本書を、理化学研究所と編集工学研究所(所長は松岡正剛)が共同で2017年に企画・選書した、科学の面白さ、深さ、広さが伝わる“科学道100冊“の中で知り、手に取った。
一部の専門的な説明は著者の了解を得て割愛しているとはいえ、生理学の予備知識のない私には読みにくい部分もあったが、「人間の限界」とは、大まかに言えば、「高さ」と「深さ」については、空気の濃度や圧力の高低に体がどこまで対応できるのか、「暑さ」と「寒さ」については、外気温に対して汗や血液の流れの変化でどこまで体温を調整できるのか、「速さ」については、どこまで速くエネルギーを燃焼させて筋肉の運動に使えるのか、という点にあるとのイメージはつかめたように思う。
そして何より、自分で、ふだん暑さや寒さを感じたり、走ったりしたときに(高い山に登ったり深い海に潜ることは殆どないが)、血管や肺などの身体の中の変化が、朧げにでも想像できるようになったという意味で、とても面白く役立つものであった。
(2018年1月了) -
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ネタバレ第1章 どのくらい高く登れるのか
第2章 どのくらい深く潜れるのか
第3章 どのくらいの暑さに耐えられるのか
第4章 どのくらいの寒さに耐えられるのか
第5章 どのくらい速く走れるのか
第6章 宇宙では生きていけるのか
第7章 生命はどこまで耐えられるのか
相当理系の内容なので難しいけど面白い。
飛行機が飛んでる最中に窓ガラスが割るとどうなるのか、高山病にかかるとどうなるのか、熱中症になったらどうしたらいいのか、体の中ではなにが起きているのか、どういう症状がでるのか、などが書いてあるので、怖いんだけど役にも立つ、ある意味ライフハックみたいなところも。
コウテイペンギンは群れをなしながら少しずつ移動して体温を保持して、しかも中心にいる温まったのと外側にいるのとが入れ替わるっていう話が好き。 -
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「救命いかだで海の真ん中に取り残され、太陽が照りつける下では、海水を体にかけて気化熱によって体を冷やすのが最も賢明だろう。」
高さ、深さ、暑さ、寒さ、速さ、そして宇宙空間において人間はどこまで耐えられるのかについて書かれた本。高さでは、高山病が立ちはだかる。一定の高さを超える場所に定住はできない。そして、高い場所での出産は大変危険である。深さでは、血液に溶ける窒素が問題になる。潜れば潜るほど圧の力により窒素が血液に溶ける。急激に上昇すれば、血管内で窒素が気化して、詰まる。
やけどをしたなら、冷し続けなければならない。なぜなら、表面の熱はとれても、内部に熱が残っているかもしれないからだ。人間は高温に対処できるが、空気が湿っていれば耐えられない。なぜなら、汗の気化により体温を下げるのが難しくなるからだ。 -
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運のいい人と運の悪い人がいる。その違いは何か?を、すごく真面目に、心理社会学の観点から研究した本。
本書は、運を高める法則がある、というし、高めるためのトレーニングまで紹介している。
読み物としても面白いけど、読み終わった次の日に私(評者)の身に起きた楽しい=運のいい偶然を考えると、確かに「運のよさ」というのは変えられそうだ。
著者のまとめとは異なる観点だが、私なりに整理すると、こういうこと。
(1) 発生する確率そのものは変わらないが、運のいい人と悪い人では試行回数が違う。
運のいい人は、いいことに出会う「確率」は同じでもいいことに出会う「回数」が多い。
確率が1%だったとして、運の悪い人は数回であきらめるので何も起きない。運のいい人は100回1000回10000回やってみるので何か起きる。
(2) 目の前のチャンスに対する食いつきが違う。
運のいい人はいいことに対する受け入れ準備ができている。ちょとしたきっかけや変化に気がつき手に入れる。
運の悪い人はいいことに対する受入準備ができていないので、目の前にあるチャンスを見落としてしまう。自分に自信がないので自分の直感に耳を傾けず、その結果悪いことに引き寄せられてしまう。
(3) 出来事についての受け取り方が違う。
運のいい人は、よいことは「ラッキー♡」といってありがたく受取り、よくないことは「そういうこともあるさ」と受け流す。
反対に、運の悪い人は、よいことがおきても「こんなことは続かない」とか「変なことで運を使い果たしてしまった、この後どんな悪いことが起こるんだろう」と思ってしまう。悪いことが起きると「やっぱり」「どうせ私は」と必要以上に重く受け止めてしまう。
(4) 好循環and/or悪循環する。
以上のことがぐるぐるフィードバックされるので、運のいい人はますます幸運に、運の悪い人はますます悪運に、引き寄せられるようになる。
ポジティブシンキングや楽観的な姿勢は、この循環を好循環側に回すのに非常に効果がある。
というわけ。
まとめると、著者は「運がいい人」という状態には、本人がまったく関与できない部分=ある事象が起きる確率と、本人が関与できる部分=試行回数・チャンスへの準備・起きた事柄の受け止め方、の両方があり、後者は努力によって変えられる、といっている。
なるほどね〜
なので、占い師に「こうするといいよ」と言われてその通りにしたら開運したとか、神社で願掛けしたらかなったとか、十分、科学的に、あり得るんです。
本書には「あなたも自分の運のよさをチェック」がそこかしこに登場する。
やってみると、私は、平均よりはやや未来について楽観的で、それがまあままいい結果につながっているみたいだけど、もっともっと「運がいい」状態にもなれそうだ。
それなのに、結果さえよければよいか、というとそれもまた違って、エンジニア気質な私の中のもう一人の私は「自分でたぐり寄せた普通またはちょっと不幸のほうが、根拠のない降り掛かってきただけの幸運よりも望ましい」と言っている。もう信念に近い。
その信念が、まだ本書を「ズルが書いてあるから受け取れない」と言っている。ただし、もうちょっとオープンになり、もうちょっと新しいことや人に関わってもいいんじゃないかとも言っている。
その小さな声に従って見ようと思う。