遠藤真美のレビュー一覧
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国やリージョンごとに現状と未来予想が書いてある。
内容は概ね常識的(驚きがない)である。
中国が高齢化し、2030年代~2040年代には政治体制が変わって攻撃的から協調的に変わる、というのは本当だろうか?あまりそうは思えない。
ドナルド・トランプによるベネズエラやイランに対しての攻撃は、さすがに全く書かれていなかった。それくらい世界は予想ができないということがよくわかる。
AI,AGIについての記述が弱いのも気になった。どう考えてもAIは史上最大の発明であり、生産性を劇的に変え、数年で格差は広がり人間の生き方を根本から変え得る。そこに対して言及してほしかった。
ページ数はあるものの読みやすい文章で書かれているので1日で読破することもできる。
高校生~大学生あたりは世界を知るために読んでおいて損はない。 -
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2021年ロシアのウクライナ侵攻前後で書かれた本。新型コロナのパンデミックの最中。
2050年、日本に関する記載は「超高齢化社会のベンチマークで世界が注目」だそうだ。
これ以上でもこれ以下でもない。2050年には中国が経済規模世界1位だが、人口減に伴い経済が下降。対するアメリカは人口が増え続けているので、また中国を逆転する予想。
本書は第一次トランプ政権からバイデンに移っており、まさかまたトランプが大統領に返り咲くなど夢にも思っていない様子。
2050年にむけ第二次トランプ政権のやらかし具合がどの程度本書の予想を狂わせるのか予想がつかない。 -
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ネタバレ経済学は希少性の元での個人の選択を議論する学問。
貧困をなくすには。
政府はお金を配ればいい。大きなメリットがある。現金は配るのが楽で、無条件で給付すれば審査や監督は不要。中には無駄に使ってしまう人もいるが、平均としてみれば良い結果になる。100%うまくいく保証はないが、少しはうまくいく。
アメリカのフードスタンプは、温かい調理済みの食べ物には使えない。
欠乏感は、頭脳の領域を奪う。そればかり考えるようになる。欠乏感があると合理的に行動できなくなる。貧しい人のほうが欠乏感を経験しやすい。
相関関係と因果関係は同じではない。因果関係を探るにはランダム化比較試験が必要。
分析的平等論=生まれ持った能力は変わらない。習慣
慣習、教育によって違いが出る。子供の育つ環境は影響を与えるが一時的なもの。子育ては肩肘をはらなくてもいい。
カーライル『陰湿な科学』は人種差別の歴史がある。
気候変動
炭素税が有効。段階的に増やせば必要な量がわかる。
スウェーデンに実例がある。合理的選択理論に基づいている。
腎臓移植
圧倒的に供給が不足している。と同時に適合性の問題で、提供したい人と提供してもらいたい人がいても、移植が叶わないことがある。この問題をマーケットデザインで解決できる。普通は市場が解決するが、人道的に受け入れられない市場(不快な市場、薬物、セックス、食用犬など)では市場の解決を期待できない。
集権的なクライリングハウスによって手助けできる。提供先を指名しないドナーを含むことで、チェーンを作れる可能性がある。
マッチング問題=研修医が希望する病院に割り当てる方法。電波オークション。
うまく機能するには、市場の厚みが必要。混雑していない=すみやかに取引できる。安全で簡単に市場にアクセスできること。
幸せになるには
Tチャート=どちらの選択がよりよい選択か、を判断する。
大抵の人はしあわせである。
お金でしあわせは買えるか=平均すれば、社会的に高い立場のほうがしあわせである。
誰でも、多少の収入でも増えれば幸せになる。度合いが違うだけ。
働く時間の機会費用はいくらか=経済学の中心的概念。
働く時間を増やすことはしあわせに繋がらない。
適応=今の状況になれる、ことによって幸せが薄れる。適応しにくいことに費やすほうが、幸せを維持できる。
快楽=どんなときにも楽しい=適応しにくい。
安楽=しばらくは楽しいが長続きしない。
本を買っても読まないのは、本を買うという安楽を得たいからで、読むという快楽のためではないから。
モノを買うのは安楽、体験は快楽。
快楽は安楽よりも共有しやすい=喜びは分かち合うと2倍になる=正の外部性がある。
幸せには、願望の水準が関係している。高い願望を持たないほうが幸福になれる。
他人と比べない=必ず上がいる。絶対評価が難しいから相対評価に頼る。
まとめると、適応がしにくそうなことを追求する、期待や願望が上がらないようにする、他人と比べない。
謙虚になるには
過信はあらゆるバイアスの母=みんな自分の運転は上手だと思っている。
徳を持つ=超過と不足の間=謙虚さを持ちつつ、地震を失わない。主観的確率が客観的確率より上回っているとき、自信過剰である。代償は大きい。
人生の大半は自信過剰である。確証バイアスや後知恵バイアスによる。
占い師は、数字か時間を具体的に示すが、同時には示さない。そうすればほぼ正しかった、ことになる。後知恵バイアスと確証バイアスを持ちやすい例。
自分ができないことをはっきりさせると、自信過剰に陥らない。
お金持ちになるには
できるときに貯金する
個別の資産ではなくインデックスファンドに投資する=効率的市場仮説。インデックスファンドに投資して金持ちになった人の話を聞かないのは、いないのではなく、退屈な話だから。
借り入れは慎重に
スキルを磨く
コミュニティーをつくるには
ルールに従うのは、効果が費用を上回るから。そのようなルールをつくる。
顧問ブール資源は、排除性が低く、控除性が高いもの。
公共財とは排除性も控除性もない財をいう。
ただ乗りや責任逃れをする誘惑にさらされ続けながらも、人々が生産的な結果を達成できる制度、が理想。
問題が明確に区分けされていること、制度の規模は問題の規模とあっていること。 -
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2050年。
今から四半世紀後の世界は。
人口が減る国、増える国。
ヨーロッパ、ロシア、中国は人口が減り、国の成長は次第にとまる。
一方で、アフリカやインドでは人口が増えていく。
国は発展し、生活レベルも向上。
しかしインフラの問題や、
気候変動の影響でどうなるのか。
高齢者の国、日本は。
他国のように移民を受け入れることはせず、
日本人同士でお互い助け合う。
内向きで穏やかな国になっていく。
日本はより日本らしくなる。
私たちの生活は、
どんなふうに変化していくんでしょうねえ。
スマホがなかった時代だって、
そんなに昔じゃない。
今、思いつきもしないものが
四半世紀後の私たちにとって
必要不可欠になっていたりして! -
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ネタバレそうなるかもしれないし、ならないかもしれないっていう話。
当たる当たらないを抜きにしても、日本に居ると普段あまりニュースも入って来ない南アメリカやアフリカの情勢含めて、全世界的な30年後を予想しているだけでも興味深かった。
中国とインド。
p. 264
イエール大学ロースクール教授のダニエル・マルコヴィッツは、2019年の著書「能力主義の罠』で、エリート内の熾烈な競争が上位1%とそれ以外の人たちの格差が広がっている原因であるとして、強く批判している。
「「能力』は偽善と化し、偽りの偶像になりさがっている。……憎悪と分断を生むカースト制だ。新たな上流階級だと言ってもいい」
p. 336
理論上では、大規模な移住があれば人口の減少を遅くできる。だが実際には、そうはならないだろう。ほかの国々が混乱すればするほど、日本人は国境を閉じるのは正しい選択だったという確信を強くする。日本の社会には、お互いに困ったときは助け合い、助けられた人は労力でお返しをするという精神が根付いている。日本社会を一つにまとめる接着剤となってきたこうした社会契約は残る。 -
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購入した本。
ナッジとは、禁止や強制をせずに人の背中を少しだけ押す行動経済学の一種。
初期設定(デフォルト)が大事。営業などでも最初に大きな金額で提示すると良い。ただ、リアクタンスというのもあり、欲をかきすぎると反対にナッジが効かなくなる。
人間は利益よりもはるかに損失を気にする生き物。
脳科学分野において、人間の思考方法には2つある。自動システムと熟慮システム。自動システムは本能的で、熟慮システムは意識的なもの。
「真のバイリンガルとは、二つの言語を自動システムを使って話す人のこと」
友人と賭けをするプラットフォームビジネス。
集団を率いる上で、自信満々な人を1人入れると組織の推進力が上がる。
人は他人と賛同したがる。だからより具体的に「他の人もこのくらいの金額でこの商品を買っている」など明示されると流されやすくなる。
実行意図を示すと達成率が上がる。
具体性を持って支持するといい。たとえば投票を促すのであれば、
「何時に投票にいくつもりか」
「どこから投票にいくか」
「何をしてから投票にいくか」
「人に何かをするように、促したいのであれば、それを簡単にできるようにすることが大事」
Make it easy の精神。
「悪い選択肢を取り除いて、新しい選択肢を提供することが事業成功への近道」例…シンガポールの屋台では、ミシュラン店であるが1種類しか料理を提供していない。
アメとムチを用いた公共政策。
例…スピード違反をしたら罰金。一方で、速度制限を守ったら宝くじがもらえる。賞金は罰金から充てる。
保険について、加入するならば、「まれにしか起こらないが起こった場合、経済的に破綻する場合に加入するべき」
こうした手法を活用して、人間関係をより良いものにしていきたい。 -
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ナッジや行動経済学ということにふれたことがない方にとっては非常に面白い本。
2008年版を読んだ方には「ほとんど同じように感じ」る本。
ナッジや選択アーキテクチャはうまく設計されれば、時に快適に、時にパワフルに、時に魔法のように、私達の日々の選択や行動を後押ししてくれる。それは本書を読んで、また実際に経験してみて思うことである。
そんなナッジにも課題は色々あるが、特に臓器提供の章で指摘されているものは、取り上げているテーマがテーマということもあり、重要であると感じた。
つまり、ナッジを利用した選択•決定における一連の流れには、熟慮がなくほとんど意思が欠除していることがある、ということだ。
結果良ければ全て良し的な領域であればガンガンにナッジをすすめていってもらっていい。しかし例えば医療で言えば臓器提供や人生会議(ACP)、延命治療など、決めるのが難しいが当事者や家族など身近な人がしっかり考えて話し合うこと自体が重要な領域については、ナッジの使いすぎに注意が必要だろう。