ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
15pt
“ぐうたら”学者がいざなう、行動経済学誕生の波乱に満ちた舞台裏。伝統的な経済学の大前提に真っ向から挑んだ行動経済学。そのパイオニアが、自らの研究者人生を振り返りつつ、“異端の学問”が支持を集めるようになった過程をユーモアたっぷりに描く。行動経済学は、学界の権威たちから繰り返し糾弾されながらも、どのように反撃して強くなっていったのか? これからどう発展し、世界を変えていけるのか? “ナッジ”の提唱者がすべてを書き尽くした渾身の力作。
アプリ試し読みはこちら
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
改めて行動経済学を学び直しておりますが、非常に私にとってはためになる本でした。 人間の選択に無意識に影響を与えている要因(SIF)については、興味深く、常に合理的な選択はわれわれはできないと改めて感じております。 この本には、言及されておりませんがその部分をAIに任せたいなと感じた次第です。
経済学の知識のアップデートに取り組んでますが、これはかなり面白かった。 リチャード・セイラーは、カーネマンらに続く行動経済学第2世代というべき人で、ノーベル賞を受賞、ナッジなどの概念の提唱者ということで、有名。 この本も10年違く前に出ているのだが、今更ながら、読んでみた。これまで行動経済学関係...続きを読むで読んだ本の中ではベストかな? 基本、彼の学者人生の物語に沿って、彼が研究したテーマなどが紹介されていくわけだが、これが個人史にとどまらず、行動経済学史にほとんどなっているのがすごい。 さまざまな面白いエピソードと一緒に紹介される議論もわかりやすい。日本語タイトルの「逆襲」はちょっと変だが、行動経済学の歴史は従来の新古典派経済学との論争史でもあって、最初、棒うちの刑に処されていたのが、徐々にその主張が受け入れらていくところとあっているかな? 改めて、行動経済学の歴史を辿って思うのは、これはとても真っ当なものだなということ。つまり、行動主義は、20世紀後半の社会科学の本流と言えるもので、それを経済学に取り入れようという話し。なんで、そんなことになったかというと経済学がなまじ抽象的な数学、微分方程式などで厳密に形式化する演繹的なスタイルで科学性を生み出すことに成功したものだから、まずは観察から始まる帰納法的な方法論が批判の対象になったということ。 社会科学では行動主義的な方法論自体が、批判の対象になって久しいわけだが、この半世紀くらいの経済学は数学的な世界から行動主義的な科学への転換を試みていたということなんですね。 大雑把にいうとそんな話しだが、その議論のプロセスが面白い。 ちなみに、著者は本の初めの方で経済人仮説なしでも経済学の大部分は問題なくやれるし、実際の研究の多くは統計学は使っていても経済人的な最大化の原理を使っているわけではないという議論があって、なるほどと思った。そういえば、ケインズ経済学は経済人を前提としていないし、マクロ経済学も統計的なデータ間の関係性を考えるものだから、経済人仮説はいらないよなと納得した。 ところが、本の最後の方で、セイラーは、これから行動経済学が発展してほしい分野として、一番にマクロ経済学をあげていて驚いた。どうも、私がマクロ経済学を勉強していた40年以上前から事情が変わったらしい。つまり、以前、マクロ経済学のミクロ的な基礎づけという話題があったのは記憶にあるが、その議論が進展して、現在のマクロ経済学は新古典派的なミクロ経済学で基礎付けられているらしい。ミクロ経済学の領域が行動経済学に置き換わっていく中で、マクロ経済の方が今や経済人仮説の牙城になっているのかな??? なんとも面白い現象だ。こうなるとマクロ経済学も学ぶ必要が出てきた。
新しい学問分野(伝統的な経済学の大前提に真っ向から挑む「行動経済学」)が、学会の権威たちから「棒打ち刑」を受けながらも、影響力を高めていった過程が、自らの研究者人生を振り返りながら、詳細に書かれています。 最近読んだ 「最後通牒ゲームの謎」で「エコン」という言葉を知り、参照文献にあげられていたこの...続きを読む本を手に取りました。 しかし、「エコン」の定義から書かれているかと思ったら、そうではなく、経済学の世界では「ホモエコノミカス」という経済合理性に基づき行動する人間は、今更定義をおさらいするまでもなく周知のもののようで、「ホモエコノミカス」では長ったらしいので、著者は「エコン」と呼んでいるとだけ書かれていました。 そして、私たちは「エコン」でなく、「ヒューマン」だと。 伝統的経済学のモデルは、みなエコンであることを前提にしている。 しかし、ヒューマンは、全く合理的でない。 同じ金額でも場合によりお得感・ぼったくり感を感じたり、既に払ったコスト(サンクコスト)にとらわれたり、お金をラベリングして、予定していた消費(ラベル通りの消費)と違う内容での消費では躊躇の度合いが違ったり。同額を得ると失うでは、失うことの方が耐えがたい。(メンタル・アカウンティング) また、今と後の消費には、全く違う価値づけをしている。 (セルフコントロール)、、、朝三暮四の猿と同じ。 例えマグカップのごときものでも、一度手にしたら自分のもので、人に渡したくない。(インスタント保有効果) これらアノマリー(エコンはしないと思われているが、現実のヒューマンにはよく見られる行動)を集め、また、経済学者から、最も合理的と思われていた「市場仮説」に抗っていく。 そして、行動経済学の次なる段階として、デフォルト設定変更等を用いて、意思決定をナッジ(誘導)していく。 研究内容が興味深いのはもちろんのこと、読みながら研究環境について感じたことも多々あり。 「大学院生」が研究や論文の執筆に大きな役割を果たしていることに驚きました。(日本でも、そうなのかな?) また、筆者は、ノーベル経済学賞を2017年に行動経済学者として初めて受賞した、とのこと。 登場する経済学者も、ゾロゾロとノーベル経済学賞受賞者らしくて、そのハイレベルな環境にびっくり。 ネットで調べてみると、ノーベル経済学賞というのは、正確にはノーベル財団が認めている賞ではなく、また、現時点で89人の受賞者のうち圧倒的多数は米国出身で、非欧米の受賞者は1人しかいないらしい、とも知り、経済学ってそういう分野だったんだー、と感慨。 ともあれ、著者が自分の研究と取り巻く世界を存分に楽しんでいることはよく伝わってきました。 しあわせなヒューマン、ですね。
セイラー氏も行動経済学も知らなかったが、読み進めるにつれすっかりファンになってしまった。 とりあげられているエピソードが秀逸なものばかり、誰かと飲みながら議論したくなる。 難解な内容もあり、なかなか頭に入ってこない部分も多いが、秋の夜長をじっくり楽しめた。 合理的に行動できない我々"ヒュー...続きを読むマン"は、これからも誤りを繰り返すんだろうな。手近なとこでは、ユニコーンブームの終焉かな。
きっかけは、仕事先の部長の「ナッジを見てうまく使いたい」という言葉に、「ナッジ??」となって、検索して手に取ってみた。 「ナッジ(小突く)」という言葉の生みの親である、リチャード・セイラー氏がこの本の著者。本の構成は、セイラー氏の提唱する行動経済学が、それまでの経済学派からの攻撃を受けながらも実証...続きを読むを元に認知されていく過程が、いくつものストーリーで展開されていく。ページ数で行くと約500ページあり、章立てで行くと33章あるので… お腹いっぱいになる。 この本を読む個人的な動機が、次回部長にあった時に、ナッジの意味を理解しつつ、提案をすると言う事だったが… この本で言われている例は、「駐車違反の紙をワイパーに挟むとこではなく、窓に貼り付ける行為」や、「貯蓄を促す仕掛けに、デフォルト方式を採用すること」や、「納税を促す時の文言」、「屋根の断熱材の施工に、屋根裏部屋の掃除を組み合わせる」など… 実施にあたっては、実証実験が必要そうだしデータを取って検証と。 この本では、ナッジだけじゃ無くて、サンクコストの話や、ゲーム理論の話、株式市場の反応への疑問、一物一価の嘘、市場の足し算引き算の話、NFLのドラフトなど、切り出して読んでも面白い話がたくさんある。読んで確実に理解できるほどの頭が無いのが痛い所である… この本の対象読者は、30,40代のサラリーマンかな?もう少し若くして読めば、その後の人生で良いことあるかも知れないし、意外と政治とかに興味を持つようになったりするかも。 もう少し、この筆者が書いた別の本を読んで理解を深めたいと思った。
2017年ノーベル経済学賞受賞者、リチャード・セイラーの自伝的行動経済学解説。心理学者リチャード・カーネマン、エイモス・トヴェルスキーとの出会いから、最新の行動経済学の成果まで、著者自身が切り開いてきた行動経済学約40年の歴史を辿る。 すべての人間が合理的に、自分の利益を最大化するように行動すると...続きを読むいう前提を置く主流派経済学では現実の世の中で人間が実際に取る行動を説明できないことに気づいた著者は、心理学の手法を応用した実験を積み重ね、その結果を根拠に理論を組み立てる行動経済学という新分野を確立した。 行動経済学の主張は主流派経済学の主張と相容れない部分が多く、長い間異端とされた。しかし、少しずつ賛同者も増えてきて、いまでは経済学のひとつの大きな分野として認められるまでになった。 わかりやすく、専門でなくても直感的に理解しやすい実験内容を豊富に取り上げながら、「実際の人間はどう行動するのか」と解き明かそうとする行動経済学の進化と、行動経済学が明らかにする結果をなかなか受け入れようとしない主流派経済学者との闘いは、著者のユーモアたっぷりの話の進め方もあって非常におもしろい。 それにしても、著者のリチャード・セイラーという人は、この人自身がとてもおもしろい人に違いない。やっぱり、ノーベル賞を取るような人物は、その実績だけでなく、その人自身の人柄も凡人とは違うという感じがするなあ。
2017年にノーベル経済学賞を受賞した、著者による行動経済学を追い求める一代記です。エコンという常に合理的な判断を下すという前提の経済学ではなく、ヒューマンには失敗が付随するとして、より現実的な経済学を追い求めた著者の実体験を著しています。具体的な実験を重ねて、人の経済的行動を緻密に調べ上げた結果が...続きを読むよく分かり、個人的にはとても興味深い一冊でした。
伝統的なミクロ経済学では、完全合理性、最適化、均衡が前提条件で演繹的な理論。数学や物理のような体系的な科学のように見えて、何か胡散臭い。一方、行動経済学は、その前提条件に疑いを持ち、ランダム比較実験や自然実験でまさに今のデータから結果検証しようとする。その対比、論争がすごく面白い。
ノーベル経済学賞を受賞した著者だが、ぐうたらな人間と自身を称しておられる。謙虚! 行動経済学ってなんじゃらほい、と読み始めたが、我々の生活に密接した学問であるのだな。とてもわかりやすくおもしろかった。
従来の経済学は最強の社会科学らしいのだが,偽なる前提から始まる論理体型体系なので,何を言っても真なので,およそ科学とは言えない。このとんでもない経済学をまともな学問にしようとしている流れの一つが行動経済学。とんでもなく間違っている従来の経済学の理論の馬鹿さ加減が分かる。こんな人たちが政策に口出しして...続きを読むいいのだろうか? マクロ行動経済学というのが必要なのだが,これはなかなか難しいらしい。 原題は MISBEHAVING The Making of Behavioral Economics なのだが,なぜ「逆襲」になるのか意味不明。編集者?訳者?どっちがこんな日本語タイトルにしたの?
レビューをもっと見る
新刊やセール情報をお知らせします。
行動経済学の逆襲
新刊情報をお知らせします。
リチャード・セイラー
遠藤真美
フォロー機能について
「ビジネス・経済」無料一覧へ
「ビジネス・経済」ランキングの一覧へ
経済学者のすごい思考法 子育て、投資から臓器移植、紛争解決まで
行動経済学の逆襲 上
シフト&ショック 次なる金融危機をいかに防ぐか
Slowdown 減速する素晴らしき世界
セイラー教授の行動経済学入門
世界経済 大いなる収斂 ITがもたらす新次元のグローバリゼーション
データで見る行動経済学 全世界大規模調査で見えてきた「ナッジの真実」
NUDGE 実践 行動経済学 完全版
作者のこれもおすすめ一覧へ
一覧 >>
▲行動経済学の逆襲 ページトップヘ