【感想・ネタバレ】2050年の世界 見えない未来の考え方のレビュー

あらすじ

人口、気候変動、エネルギー、民主主義、格差、テクノロジー、地政学的変化――。世界を揺るがすこれらの問題は、この先どうなるのでしょうか? 日本、アメリカ、中国、ヨーロッパなどの未来は? 世界を変える「5つの力」と「10大要素」とは?

膨大なファクトと経済学、地政学、歴史的な洞察を通じ、英国の定評あるジャーナリストが、30年後の世界を大胆に予測します。20世紀の社会構造と冷戦後の世界秩序が崩壊し、世界はいま大きな変化が押し寄せてきています。誰もが世界の先行きに関心を持たざるをえません。本書は、人々が知りたい「その先」をファクトとバランスのとれた展望をもとに照らし出します。

著者は、『ファクトフルネス』のハンス・ロスリングのように、専門家ほどネガティブな誤った認識を抱きがちだという「専門家バイアス」の問題を指摘し、ファクトに基づいたポジティブな見通しを重視するのが特色です。世界主要地域、グローバルな重大なテーマに即して歴史、現状を整理し、様々な見方を紹介しつつ、きめ細かくかつ包括的に、著者独自の展望を提示します。本書ではたとえば次のような展望が示されます。

1.世界人口の約2/3が中間層と富裕層になる
2.アメリカの先行きは明るい
3.アングロ圏が台頭する
4.中国が攻撃から協調に転じる
5.EUは中核国と周辺国に分かれる
6.インド亜大陸の勢力が強まり、世界の未来を形成する
7.アフリカの重要性が高まり、若い人材の宝庫となる
8.グローバル化は〈モノ〉から〈アイデアと資金〉にシフトする
9.テクノロジーが社会課題を解決する
10.人類と地球の調和が増す

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ネタバレ

p378
『アメリカの民主主義は危機を乗り切ると私は確信している。ドナルドトランプが平和に大統領に就任し混沌の中で退任しジョーバイデンが新たな大統領に選出されたのをこの目で見て確信は深まっている。』

現状を見た筆者の意見を聞きたい。

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2025年04月13日

Posted by ブクログ

 2050年の世界とは。見えない世界を、できる限りのサイエンスの力で予測する。とはいえ、予測は当たらない。だからこそ、その輪郭を示し、それに備えることに意味があるとしている。
 社会のあり方はどのように変わるのか、ベルリンの壁はなくなり、中間層の経済圏がどこの国でも出てくる。インド、中国が、西洋の生活を羨ましく、そうなりたいというエネルギーが消費を促していく。
 政治と経済は分離すべきという西洋の考え方を大きく飛ばして、中国は政治的な経済的成長を西側諸国に向かって伸ばしていく。権益取得、中国という国自体の繁栄のために、政治が経済を動かしていく。
 各地域、各国の分析も非常に広いが、示唆に富む。日本は、経済成長を止めた、平均寿命が最も高く、清潔な都市、素晴らしいサービス水準、しかも高齢化と戦う最初の先進国だ。しかし、国民が、失われた20年の後、経済的な豊かさを放棄すれば、高齢化、つまり十人の労働力が七人の老人を支える構図を受け入れることで、別段困らないのではないかと記載されている。非常に面白く、日本はそれを受け入れそうな気さえする。インドは、自信を持った優秀な人材を多数輩出し、テック企業に供給する。国家の成長は確実で、周りのバングラ、スリランカなどが政治の問題でずっこけているがどう立て直すか。アメリカは、経済成長が先進国で唯一高い、それは人だと。優秀な人を作り上げるエコシステム、移民を惹きつけ続ける都市の魅力がある。経済的な立ち位置は、インド、中国の対等によって下がるが、引き続き中心にいるだろう。
 地球への負担を減らす術は見つかる。これが著者マクレイ氏の主たるポイントの一つだ。ESGという言葉で投資行動は変わった。再生可能エネルギーの重要性も確実に増している。先進国が、老いることで消費量が減る一方で、若い成長国、アフリカなどが消費する。これをどのようにコントロールしていくか。そして、懸念点として、自然災害などによる、簡単には動かせないフィジカルな首都機能の低下を挙げている。もう一つの最大の課題は気候変動だ。貧困をなくせば、それだけエネルギーを使う人、家族が増えるからだ。気候変動という課題、2050年までに気温上昇を1.5度に抑えるという目標をどのように貫徹するか。一個人、一企業、国という単位では、到底難しい課題にリーダーシップが必要だと思う。国連でも、なんでもいい。ただ、日本という国の生活様式にヒントがあるとすればそれを輸出することも可能だろう。
 要すれば、2050年の世界を予想することなんて最初から無理だ。でもそこに叡智を集めれば、そのより良い世界へのヒントが生まれてくる。AIもその一つだ。一方で、さらなるリスクとして、中東情勢の悪化、宗教対立、情報革命の罠などを挙げ、世界第3位の経済大国にインドがなることを前提に、その中で英語圏のトップであるアメリカが引き続き存在感を持つこと、アフリカが無視できなくなること、オーストラリアとニュージーランドが豊かな国として認められることになること、などを指摘している。
 いずれにせよ、世界が2050年により良いところにあるように、我々世代は責任と決意を持って変える。その動きを、本当にやる。そして、多くの人に影響をもたらす動きを作り出す必要がある。

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2024年10月20日

Posted by ブクログ

読んでいる間ずっと面白かった。話し上手な教授の講義を受けているような感覚。国際政治や経済、投資に興味がある人にお勧め!
世界の力関係は北米・欧州からアジア=中国・インドへシフトしていくが、中国の高齢化が進みアメリカが返り咲く。日本は日本でありつづけるが、内向きな姿勢が強まる。

以下気になった点のまとめ
・新興国でもサービス経済へのシフトが進む。今後は世界が買いたいと思うサービスを創造するスキルがなによりも重要になる。買いたいものリストのトップには教育と医療がくる。営利目的の大学が成長することもあるかもしれない。
・少子高齢化が進んで自分の親よりも生活水準が下がることを若い人たちが受け入れる覚悟ができているのであれば、高齢化社会は円滑に機能できる。この点で日本は和を尊ぶ伝統的な精神のおかげでいまはなんとかなっているが、この先どうなるかはまったくわからない。
・北朝鮮の出生率は2弱と高い。なぜ経済が成功している国の人が選ぶ子どもの数のほうが、貧困にあえぐ国の人よりも少ないのかは謎である。
・先進国のグリーン化が地球の反対側で環境に悪影響を与えるときがあることを知っておかなければいけない。
・アジアの人々は西側の模倣ではなく、自分たちの未来を自分たちで選びとるようになる。西側はそれを品位と敬意を持って受け入れなければならない。
・西側社会の一部の特徴、とくに集団としての調和よりも個人の人権を過剰に重んじる傾向は、人を幸せにしないと気づくようになるとも期待している。
・日本は2050年も世界の大国でありつづけ、国民は文化生活を送っているが、経済のほとんどの分野で世界の最先端から遠ざかっている。結束力のある安定した社会でありつづけるが、世界にあまり関心を持たなくなる。
・いまは世界で不寛容が高まっているが、寛容と不寛容は定期的に入れ替わり、もうすぐサイクルが逆転するかもしれない。

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2024年02月19日

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経済、金融の領域のジャーナリストとあって、ファクトベースで世界の主要な国々を描写し、ファクトから見えるこれからの世界が書かれてある。
分量は多いのにさくさく読みやすい。
日本へのリスペクトを感じられるしどの章も興味深い。

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2024年02月17日

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私が印象に残った事は、人口が増加する国であるインドはもちろんですが、台頭する国は英語圏、すなわち英語が話せる国であると言うことにあります。
アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、イギリス、アセアンなど英語がほぼ母国語であるところに価値があると言う話です。
DeepLやGoogle 翻訳の普及で英語力が必要ではないと考えている方も多いと思いますが、やはり英語のネイティブで、込み入った、立ち話ができる。そんな人材が日本人にも必要と感じたことが特に印象に残りました。

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2024年01月20日

Posted by ブクログ

全世界を地政学的に幅広く分析して未来を考えるヒントがたくさんあった。アメリカ、中国、ヨーロッパ、インド、日本、確かにそうなりそうだと思える。これを土台に考察を深めたい。

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2025年09月29日

Posted by ブクログ

2024/01/23

25年後の世界ってどんな風になっているのだろう、と思い。

目新しいことはほとんど何もなく、そりゃあ今こうなんだから当然その予想になるでしょうな、っていう内容が大変多かった。

でもよく考えたら、今ある状況の延長に2050年があるのだから、今我々が持っている情報からかけ離れた突拍子もない未来が提示されるわけが無い。

突拍子もない未来が訪れる可能性はゼロではないが、それよりも現状から地続きの未来が待っている可能性の方が限りなく高い。そういう観点で読むと、日本は今も2050年も平和な国であり続けるし、閉鎖的な国であり続ける。

後は、未来予測としていちばんわかりやすい情報は人口動態だという認識を持った。今存在する人は25年後も大部分は存在するし、出生率もいきなり増えたり減ったりはしないし、人間の寿命も(医療が行き届けば)頭打ちになる。

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2025年09月29日

Posted by ブクログ

生産ラインを効率化したように、サービスの生産性を高める方法を見つけなければいけない

2050年には、社会の構造に関するいまの考え方は時代遅れ、その前提に立っておかなければいけない

歴史は繰り返さないがよく韻をふむ

アメリカが、世界一の経済大国ではなくなることを認めるためのナラティブ
アメリカが自信を失ったら世界は今よりはるかに危険になる

中国とアメリカ間の緊張

宗教戦争の寛容と不寛容

情報が増えれば増えるほどソーターとブースターの価値は高まる

グローバル化はモノの移動からアイデアと資金の移動へ

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2025年11月15日

Posted by ブクログ

2025年47冊目。満足度★★★★☆

英国人ジャーナリストによる少し先(ひと世代先)の世界予測の書

非常に多岐にわたる事柄がカバーされている

ただし、著者の言う通り本書は議論の「たたき台」としての側面が強く、必ずしも著者の主張についても「歯切れが悪い」感じがした

それでも、世界の今後の大きな方向性を掴むのには有益だろう

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2025年06月02日

Posted by ブクログ

筆者自身が言っていますが、ネガティブバイアスを排するために基本的に前向きに語られる未来像です。地域別に描かれる未来予測に新たな発見がありました。

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2025年03月02日

Posted by ブクログ

・未来予測をファクトベースで語っていて、俯瞰的に捉えることができた

・アメリカやグローバルサウスの動向について、仮説で未来予測を言い切っているところにも共感

・アジア圏内における日本の立ち位置も課題や今後の期待も交えて客観的に語られており、マクロ分析をする上で参考になった

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2025年02月23日

Posted by ブクログ

世界各国の現在の状況と、
重要事項数点、
そして、2050年の各国の予想。
 
面白く、勉強になる。

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2024年11月10日

Posted by ブクログ

日本はこれから先、ますます内向きな国家になっていくというくだりは非常に説得力のあるものだった。自分でも何となくそんな気がします。また各国や地域の深い考察は非常に勉強になり、今まで以上に世界という視点に関心が深まった。

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2024年09月12日

Posted by ブクログ

未来予測本としてかなり面白かった。が、分量が多いので一度通しで読んだだけで自分の糧になったかどうか。
どちらかというと本棚に置いておいて、時折引っ張り出しては答え合わせをしつつ理解を深める、というような読み方の方が自分に合っていたかも知れない

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2024年07月31日

Posted by ブクログ

未来を予測するのに一番確実なのは人口。
これをベースに資源、環境、貿易、金融、技術、政府を語り、
さらにアメリカを先頭に、ヨーロッパ、アジア、アフリカ・中東、オーストラリア、ニュージーランドと
全世界を俯瞰、2050年の姿を予想する。
正直そんな真新しいことはない。今はまさにアジアの時代、そのあとアフリカの時代が来るか。

10の不安は
アメリカ政治の崩れ、中印米関係悪化、ロシア出すぎ、サハラ以南アフリカ貧困のまま、宗教戦争勃発、
環境悪化気候変動不可逆に、コロナが尾を引きさらに続く脅威、中東さらに不安定、情報革命の弊害、民主主義脅威

最後に10の考え方で締めている。前向きにと。

中間層が3分の2、アメリカは自信を深める、アングロ圏台頭、世界最大経済国中国が協調へ、
EUが中核国と周辺国に分かれる、インドとインド亜大陸に明るい未来、アフリカの重要性、
グローバル化はモノからアイデアと資金の移動へシフト、テクノロジーが社会課題解決、
人類と地球の調和のより取れた関係

不安の方がぴんと来てしまうけど、でも、何とかなるさ、とも思う。人間は賢く生きられる。
ただ、その前に、ひとつふたつ馬鹿をやって、もう取り返しがつかなくなることを仕出かす可能性は
否定できない。
そうならないことを祈る。孫以降の世代のために。

日本語版序文

◆ 世 界 の 現 在 地

序章 2020年からの旅
未来について考える /経済予測の核 /環境の課題 /テクノロジーの謎 /社会のあるべき姿についての考え方は変わる /政治、宗教、紛争 /よりバランスのとれた世界か、よりカオスな世界か /旅のつぎのステージ

第1章 わたしたちがいま生きている世界
アメリカ大陸――いまも未来の鍵を握る /ヨーロッパ――最も高齢な大陸 /アジアの新興大国――中国とインド /日本と韓国・北朝鮮 /東南アジアの「虎」 /アフリカと中東――世界で最も若い地域 /オセアニア――オーストラリアは幸運の国でありつづけるか /今日の世界が明日の世界を形づくる

◆ 変 化 を も た ら す 五 つ の 力

第2章 人口動態――老いる世界と若い世界
世界人口は100億人に向かう /老いる先進世界 /中国は縮み、インドは膨らむ /アフリカの人口急増 /なぜ人口動態はこれほど重要なのか

第3章 資源と環境――世界経済の脱炭素化
いくつもの懸念から一つの甚大な懸念へ /食料と水は足りなくなる /世界のエネルギー供給における地殻変動 /都市化、生物多様性、ほかの天然資源への圧力 /気候変動――なにが起きるのか、わたしたちになにができるのか /進むべき道

第4章 貿易と金融――グローバル化は方向転換する
2008~2009年の金融危機が残した傷跡 /国際貿易の性質の変化――財の貿易からアイデアと資本の貿易へ /金融と投資――新しい課題、新しい形のマネー /2050年の貿易と金融

第5章 テクノロジーは進歩しつづける
つぎの30年間に関する大きな疑問 /漸進型の進歩の重要性はとてつもなく大きい /通信革命はどこまで続くのか /なぜAIはこれほど重要なのか /監視社会 /ブレイクスルーはどこからやってくるか

第6章 政府、そして統治はどう変わっていくのか
民主主義への数々の挑戦 /代表制民主主義はなぜ支持されなくなっているのか /民主主義の機能を高められるのか /このまま手探りで進むか、民主主義を後退させるか、前進させるか /国際機関はどうなるのか /市場資本主義はどうなるのか /統治と社会の変化 /政府に対する考え方と2050年の統治

◆ 2 0 5 0 年 の 世 界 は ど う な っ て い る の か

第7章 アメリカ大陸
アメリカ合衆国――偉大なグローバルリーダーでありつづける /カナダ――多様性を享受する国 /メキシコ――世界の10大経済国へのいばらの道 /南アメリカ――果たされない約束、数々の失敗、飛躍する可能性

第8章 ヨーロッパ
ヨーロッパの夢は遠のく /イギリスとアイルランド――いばらの道の先にある揺るぎない未来 /ドイツとベネルクス三国――小欧州の中核 /フランス――憂鬱な美の国 /イタリア――強いリーダーを求める /イベリア半島――東だけでなく西にも目を向ける /スカジナビアとスイス――静かな繁栄 /中央・東ヨーロッパ――ロシアと西側の両にらみ /ロシア――世界最大の国を待ち受けるいばらの道 /トルコ――大きな機会と不安定な統治 /ヨーロッパのまとめ

第9章 アジア
アジアの世紀 /中華圏――世界におけるあるべき地位を取り戻す /香港と台湾――悩ましい未来 /インドとインド亜大陸――エキサイティングだが道は険しい /インドの隣国――パキスタン、バングラデシュ、スリランカ /日本――高齢化社会のパイオニア /東南アジア――危ういサクセスストーリー

第10章 アフリカ・中東
世界最速の成長がつづく /サハラ以南アフリカ――雇用を生み出す /北アフリカと中東――アラブ世界 /中東――安定を願い求める

第11章 オーストラリア、ニュージーランド、太平洋
幸運な国は一つではなく、二つになる /……そして太平洋――世界最大の海

◆ 本 書 の 大 き な 考 え 方

第12章 この先の世界を形づくる大きなテーマ――不安、希望、判断
確かなことと不確かなことのバランスをとる /10の不安 /10の大きな(主に前向きな)考え方 /2050年のその先に

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2024年07月09日

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2050年の世界情勢を、さまざまなエビデンスを基に予想していく内容でした

生きていれば終末期にあたる時代になるし、子供はちょうど働き盛りになるので、興味本位に読みました

結構、楽観的な予想をされているような印象を受けましたが、それなりに説得力を感じました

先進国は高齢化が進んで縮小に向かい、新興国のなかでも、アフリカやインドが人口動態が若くて今後勢いが出てくる、だけど、上手く活かせられるのかがカギを握る、特に教育とインフラとのこと

日本は内向化が進むとのこと、また高齢化社会のパイオニアとして、良い実例を築いていくようなことが書かれてました、団結したり助け合ったりする国民性が、高齢化社会にマッチするのでは?との見解でした

先進国は基本的に高齢化が進みますが、アメリカだけは例外で、人口は増え続け、才能あふれる人材を磁石のように寄せ付ける移民国家であり続けるようなことが書かれてました、また、非白人がマイノリティになって、より多様化が進み、より、強みが増していく、引き続きリーダーでい続けるしその必要があるようなことが書かれていました

それから、気候変動にどのように立ち向かうのかがとても重要であること、中間層が増えるので、全体的には生活の質は上がるだろうけど、その分、環境負荷が増すので、葛藤になるような話もありました

ツラツラ書いてしまいましたが、いずれも興味深い内容で、ぜひこのまま生き続けて、どうなるのか実感してみたくなりました

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2024年06月05日

Posted by ブクログ

2050年の日本、やはりこうなるのだと率直に思う。超高齢化、内向きで快適・清潔・安全に満足、経済規模は大きいものの国際社会では存在感が減じていく。財政赤字が膨らみ過ぎて何らかの形でデフォルトが起こり、痛みを伴う施策は不可避。異色の小国になるのか。
ビジネスの周囲も変わりきれない経営者、人事、従業員、企業文化。子供や自分も内向きで満足してしまっている。

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2024年04月01日

Posted by ブクログ

ちょっと楽観的な予測な気もしないでもないけれど、とても興味深いレポート。
何度か読み直して自分のプランにいかしたい。

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2024年03月23日

Posted by ブクログ

約30年後の未来について語られている本書。
これから20〜30年はそれぞれの国がそれぞれの課題に向き合うことになるが、中所得層が多数派になるなど、世界的に生活は上向いていく。
ただし、環境への問題に全世界が取り組む必要がある。

あと30年は自分の社会人人生の大半に当てはまり、世界の変化に大なり小なり影響を受けることになるかもしれない。
内向きになっていくと予測された日本の中で、常にアンテナを張っていられるようにしたいと感じた

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2024年02月17日

Posted by ブクログ

===現在地===
アメリカ EU越え ロシアの15倍 人間の才能 教育・文化・人口流入 TOP大学
カナダ  人口の90%はアメリカ国境から100マイルに
イギリス コモンロー(英米法)で優位 金融サービスとハイエンド製造業
ドイツ  先端製造業輸出黒字 世界最大 ユーロ割安 国内サービスは見劣り 
フランス 世界10高級ブランド中6ブランド 世界3位武器輸出 幸福度低い 失業
イタリア 政治が弱く社会の結束が弱い 
北欧スイス 社会の結束が強い 持続可能性? 
ロシア  世界一広大 天然資源 人的資本 EUと中国に陸上国境 人口と法律
中国   持続可能性? 債務と環境破壊 西側のコピー 国内の圧力
インド  大きく多様 激しい格差 高い教育水準と野心
日本   高齢化のフロンティア 低犯罪率と長寿 清潔 サービスの質 
オーストラリア 天然資源 時間帯と隔絶した位置 教育  気候変動の不安

===5つの力===
①人口動態 アメリカは増え続け EUは減る アフリカ2倍に  移民
②環境問題≒気候変動 早い行動 ESG投資 コロナ対策 水 食料 エネルギー
③金融 超低金利→資産価値上昇 商業銀行弱体化 富の格差 リスク投資増加
  お金=1.価値の尺度、2.交換手段、3.貯蔵手段  国家通貨の信頼崩壊へ
  現地生産化 賃金格差縮小 輸送影響 財からサービス(教育と医療)へ
④テクノロジー 高スキル労働者への需要 仕事とプライベートの垣根なくなる
  AI 監視社会  エネルギー 医療 バイオテクノロジー
⑤統治 代表民主主義の不支持  独裁か直接民主主義か?
 テクノロジー進化は GDPの低下に リーダーの大衆からの乖離 国際機関の欠陥

===2050年===
アメリカ 世界の才能の磁石を継続 人種多様化 優秀な移民 格差 社会的コスト 
ヨーロッパ 重要性低下 EU南北格差 
イギリス アングロ圏の繁栄
ドイツ  EUの運命を決めるアンカー
フランス フランスのまま 製造業の競争力低下 移民受け入れ
イタリア 人口減少へ強い政治リーダー
ロシア  人工に比べ広すぎる国土 人口流出 
中国   世界最大の経済国 環境、技術、国内  非中国系を引き寄せる質
インド  インフラ 環境問題 中間層の教育 格差問題 中国・パキスタン紛争
日本   より日本的に異質に内向きに
東南アジア 政治と環境 中国より安くできるものが? 貿易戦争の影響
ナイジェリア 人口4億 中央値18歳 輸出財? 環境問題と対立、統治の質
中東   原油価格下落で格差縮小 イスラエルとイラン 情勢の変化
オーストラリア 乾燥化 水不足

===10の不安===
1.アメリカが何をするか? 新興国の役割が増加バランス取れた世界
2.中印米の関係悪化 
3.ロシアの暴走
4.サハラ以南のアフリカの貧困 世界人口の4分の1を世界が支援
5.宗教紛争 
6.環境悪化・気候変動の転換点
7.パンデミックの新たな脅威
8.中東の不安定
9.情報革命
10.民主主義への脅威 統治の質と市場経済システム信頼低下

===10の大きな考え方===
1.新しい中間層世界  価値観の変化 アジアの影響力 
  学校教育はローカル、才能の市場はグローバル
  権威主義への動き 個人の自由より社会改善
2.アメリカの政治、人種、経済の緊張抑制
3.アングロ圏の台頭
  英語:アメリカ、ナイジェリア、インド、イギリス 世界の4割
4.中国  攻撃から協調へ転じる政治体制の変化 高齢化と価値観の変化
5.EU  中核国と周辺国へ分かれる 少数の不満分子が動かす
6.インドとインド亜大陸  中国、パキスタンとの関係
7.アフリカの上振れ  若い人材資源の教育による問題解決
8.グローバル化  モノの移動からアイデアと資金の移動へ
9.テクノロジーによる社会課題解決  サービス産業生産性、環境問題
10.人類と地球の調和   

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2024年02月11日

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2050年の世界…
この本には、「未来がどうなるかは誰にもわからない。でも、不安や曖昧さを受け入れ、“かもしれない”と思いながら日々を過ごすことが、人間らしい生き方なんだな」と感じます。不確かさや弱さを否定せず、そうした曖昧な感覚を自然なものとして受け入れる姿勢が、この作品の根底にある哲学だと感じた。これによって、単一の正解に縛られず、多様な可能性を見つめ直す柔軟な思考が生まれているのだと思います。

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2025年11月16日

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ネタバレ

世界情勢を俯瞰。学んだことは、人口動態、テクノロジー、そして移民の取り扱いが鍵だということ。財からサービスへの移行による国内回帰。中間層の拡大。気候変動の負担。人口動態は予測がつくので、その文脈ではある程度は理解できた。ただ、その他の議論では、何故、楽観的に物事が進むのか、途中の議論が飛んでる点もある。そしてアングロ贔屓が過ぎるように思えるのですが、どうでしょう。

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2025年08月04日

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 世界の各地域の現在の状況と近未来の見通しを概観することができた。
 あまり驚くような予測はなかったと思う。

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2025年07月28日

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世界経済の未来に関する本。
大きなテーマは二つ、すべての人の役にたつ高齢化社会を作るには。価値観が固まっていない国々に日本型経済モデルがうまくいくことを示す
海外各国の現状に関する話が、教養としてアップデートにつながりとてもおもしろかった。

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2025年01月19日

Posted by ブクログ

2050年。
今から四半世紀後の世界は。

人口が減る国、増える国。

ヨーロッパ、ロシア、中国は人口が減り、国の成長は次第にとまる。

一方で、アフリカやインドでは人口が増えていく。
国は発展し、生活レベルも向上。
しかしインフラの問題や、
気候変動の影響でどうなるのか。

高齢者の国、日本は。
他国のように移民を受け入れることはせず、
日本人同士でお互い助け合う。
内向きで穏やかな国になっていく。
日本はより日本らしくなる。

私たちの生活は、
どんなふうに変化していくんでしょうねえ。
スマホがなかった時代だって、
そんなに昔じゃない。
今、思いつきもしないものが
四半世紀後の私たちにとって
必要不可欠になっていたりして!

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2024年07月08日

Posted by ブクログ

2050年は今の社会の延長線上に存在する。その理由が分かりやすく、段階的に記されている。30年後は驚天動地の世界ではなく、一つ一つの事象を追って行けば、なるべくして成る未来を迎えるということ。

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2024年07月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

そうなるかもしれないし、ならないかもしれないっていう話。

当たる当たらないを抜きにしても、日本に居ると普段あまりニュースも入って来ない南アメリカやアフリカの情勢含めて、全世界的な30年後を予想しているだけでも興味深かった。

中国とインド。




p. 264

イエール大学ロースクール教授のダニエル・マルコヴィッツは、2019年の著書「能力主義の罠』で、エリート内の熾烈な競争が上位1%とそれ以外の人たちの格差が広がっている原因であるとして、強く批判している。
「「能力』は偽善と化し、偽りの偶像になりさがっている。……憎悪と分断を生むカースト制だ。新たな上流階級だと言ってもいい」


p. 336

理論上では、大規模な移住があれば人口の減少を遅くできる。だが実際には、そうはならないだろう。ほかの国々が混乱すればするほど、日本人は国境を閉じるのは正しい選択だったという確信を強くする。日本の社会には、お互いに困ったときは助け合い、助けられた人は労力でお返しをするという精神が根付いている。日本社会を一つにまとめる接着剤となってきたこうした社会契約は残る。

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2024年04月13日

Posted by ブクログ

1世代先の未来の世界を予想した本。未来を予測するなど不可能ではあるものの、現在の状況を把握した上でエビデンスがあれば30年程先であればある程度は予測できるとの著者は主張している。今後世界に影響をもたらすであろう5つの力(人口動態、資源と環境、貿易と金融、テクノロジーの進化、政府とその統治の変化)があり、世界の各国で何が起こるかを予想。最後に10の不安と10の希望をまとめている。かなりのボリュームであり読み切るのに相当時間がかかってしまったが、果たしてこの予想がどこまで当たるのか、30年後を楽しみにしたい。

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2024年02月22日

Posted by ブクログ

ようやく読み終えた。
世界情勢から、1世代先を予想する。
日本についても書かれている。超高齢化で、これからは緩やかに下っていくだろうと…。
想像できる未来が予想されている。

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2024年02月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

2050年の世界の政治経済予想。
テック系の予想本とは違い、あまり突拍子もない話は出てこず、現在の延長線上という感じ

・英語を話す国(英米のみならず、ナイジェリアやインドも含む)の覇権が続く

・アジアの時代が来る。インドがその中心になる。中国は高齢化にともない穏やかになっていく。日本は内向きのまま、移民を受け入れたりすることもなく豊かではあるが静かな社会を維持する。

・ロシアは今の長い国境線を維持できず、シベリア地方を手放すことになる

・インターネット(SNS)について:「考えを発信するスキルに長けている人があまりにも多い一方で、その考えの価値を見きわめられない人があまりにも多い」

・ポピュリズムについて:「するべきことはみんなわかっている。それでも、するべきことをしたら賽銭できない」(ジャン=クロード・ユンケル、2007)

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2023年12月01日

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