〔Ⅰ〕家定懐妊。《今 この時が この上もなく 幸せだ…》p.118。しかし…
〔Ⅱ〕井伊直弼独断の日米修好通商条約と朝廷の怒りによる水戸への密勅から安政の大獄、桜田門外の変という流れ。
〔Ⅲ〕島津斉彬死去、家定死去による胤篤の立場は? 家定の望みは紀州から将軍になった家茂の後見人か?
〔Ⅳ〕王者の器ではある家茂は勝麟太郎らと会談、海軍強化を目指す。また、公武合体をも目指し和宮との婚儀。しかし和宮は女だった。
〔Ⅴ〕時代の流れと切り離される大奥? いったい何をなせるのか?
■簡単な単語集
【秋本】綱吉につかえるメガネくん。賢いが出しゃばらない。右衛門佐の右腕。
【亜久里】牧野備前守成貞の夫。亜久里とは綱吉が幼少の頃つけた女名。かつて愛人だった。
【阿部正弘】家康の頃から徳川家に仕えてきた名門の十一代目として兄に代わってトップに立つ。瀧山を見出す。胤篤のことが気に入った。家定いわく《阿部正弘が見ておるのは遠い遠いこの国の行く末だ》p.93。が、病に倒れる。
【有功/ありこと】坊さんだったけど大奥に。お万の方として大奥総取締となり、家光死後は吉宗が将軍になる5年前89歳まで生きた。2巻から4巻前半までの主人公。
【井伊直弼】阿部正弘いわく《あなたのような考えの人が幕閣におられるゆえ我が国はダメになるのですわ》p.84。開国派。ただし、植民地化を目指さないアメリカに限る。朝廷の許しを得ず日米修好通商条約を結び、朝廷から水戸への密勅を招き安政の大獄を行い桜田門外の変で命を落とす。自分なりの正しき道を走ったとは言える。
【家定】十三代将軍。男アレルギー。島津から嫁いできた胤篤と仲睦まじい夫婦となる。国のためには将軍の座を降りてもいいと思っているが、胤篤いわく《伊勢守様は上様に王者の器を見たのです》p.95。
【家綱】4代将軍。家光の娘。政治には興味を示さず何でも部下の言う通りにするので「左様せい様」と呼ばれる。誰とも子をなさず41歳で死去。
【家宣/いえのぶ】徳川綱豊という名で甲府宰相を務めていた。後の6代将軍。賢くちゃんとした人。カリスマ性もあるようだ。しかし病弱。
【家光】有功と仲良くなった将軍。しかし…
【家茂/いえもち】十四代将軍。紀州出身。
【右衛門佐/えもんのすけ】綱吉の御台所信平が京より呼び寄せた公家の美形。有功引退後空席になっていた大奥総取締となる。
【江島】家宣のときの大奥総取締。
【大岡】吉宗と気は合っている。
【大奥総取締】大奥の最高権力者といえる役職。
【大典侍/おおすけ】桂昌院が京から読んだ男。綱吉の寵愛を受ける。実は右衛門佐と旧知の間柄で公家の復権を目的としていた。
【お信】薬種問屋田嶋屋の娘。祐乃進の幼馴染みであり彼に惚れている。
【柏木】御中臈の中でも抜きん出ている存在。
【春日局】大奥システムを確立した。家光治世時代の影の権力者。
【和宮】朝廷から家茂に嫁いできたがなぜか女だった。偽物か?
【國熙/くにひろ】家宣の御台所。人の良さそうな人。
【月光院】7代将軍の父。間部詮房に惚れている。
【御内証の方】将軍最初の相手として大奥から選ばれ、将軍の体を傷つけたことで死罪となる男のこと。
【杉下】大奥の男。大奥に勤めて十年の古参。祐乃進に対し比較的好意的。
【玉栄/ぎょくえい】有功の付き人だったが大奥に。「お玉」という名に。わりと順応は早かった。なによりも有功が大事だったが、溝口左京の後に家光の夜伽役に。後に桂昌院。
【桂昌院】→玉栄
【西郷吉之助】胤篤輿入れのための道具を選ぶ。
【左京】母親との禁断の関係から逃れるため自分を救ってくれた間部ね仕える。家宣の側室になる。間部のことが好き。後の月光院。
【貞安】牧野備前守成貞の息子。綱吉にへつらわない。妻は時江。
【祥子/さちこ】→
〔島津斉彬〕開国派の大名。利害が一致して攘夷派の水戸家の慶喜を次期将軍にしたい。役目を終えたら胤篤には薩摩に戻ってきてもらいたい。
【捨蔵】有功の代わりに家光とベッドをともにする事になった。後に「お楽」と改名。
【瀧山】阿部正弘に見出され、大奥総取締になり家定に仕えた。
【胤篤】島津の一門、今泉家の息子、忠敬(ただすみ)。徳川家定の正室として選ばれ、お万の方の再来と呼ばれる。瀧山もけっこうタジタジ。島津斉彬からは次代将軍に水戸家の慶喜を推せと命じられていたが。
【千代姫】家光と捨蔵の娘。
【千代姫】家宣と左京の娘。新井白石に教えを受けている。
【綱吉】5代将軍。玉栄の娘。女名は徳子。男を溺れさせる魔性の女。
【鶴岡】松島の愛人?剣の腕は一流。
【久通/ひさみち】新職「御用取次」に就く吉宗の腹心。おっとりと食えない女。
【藤波】大奥総取締。
【牧野備前守成貞/なりさだ】綱吉の信任厚い御側用人のひとり。亜久里の妻。
【正勝】春日局の実の息子。
【松島】御中臈。
【松姫】綱吉の娘。側室である黒鍬者出身の伝兵衛くんとの間にできた子。
【間部詮房/まなべ・あきふさ】家宣の腹心。
【水野祐乃進】剣術好きの武士。縁談から逃れるため大奥に。
【溝口左京】武家の息子。捨蔵の後に家光の夜伽相手となる。「お夏」と名付けられる。
【柳沢出羽守吉保】綱吉の御側用人のひとり。牧野備前守引退後権力を一手に握る。桂昌院の愛人。
【慶喜】家定いわく慶喜には民や家臣を思う心がない。水戸家なので攘夷派。
【吉宗】八代将軍。財政難を立て直そうと考えている。