伏見つかさのレビュー一覧
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賛否両論を呼んだシリーズ最終巻。
クリスマス・イヴの日に、京介と桐乃はデートに出かけます。その最後の場面で、京介が桐乃に自分の想いをぶつけるところで回想となり、あやせ、黒猫のフラグを折っていく経緯が語られます。
そして卒業式の日、京介と桐乃の2人が、ついに麻奈美と向き合うことになります。2人は、自分たちの想いを曲げないと麻奈美に告げ、絆を確かめ合います。
最後は、2人が結婚式を挙げることで、恋人どうしという関係に決着をつけ、その後元の兄妹の関係に戻っていくという結末になっています。
桐乃がメイン・ヒロインということは最初から分かっていたことなので、結末についてはそれなりに納得できました。むしろ、決着をつけないまま成り行き任せのハーレム・エンドで終わらせるのではなく、決着をつけた上できちんと関係を清算するという結末を選んだのはよかったと思います。
それにしても、よくこの結末を書けたなあ、と思ってしまいます。 -
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クライマックス直前の本巻は、過去のエピソードが描かれ、なぜ京介と桐乃が、そして桐乃と麻奈美の仲が悪くなったのかが明らかにされることになります。
中学時代の京介は、クラス委員として何事にも全力で取り組む熱い少年でした。彼は、櫻井秋美(さくらい・あきみ)という不登校の少女を学校に連れ出そうと全力を尽くします。彼の努力が功を奏して、しだいに秋美はクラスに溶け込み始め、修学旅行に参加することになります。ところが、彼女に良い思い出を作ってあげようという京介の好意から、秋美がケガをしてしまうというアクシデントが起きてしまいます。この事件がきっかけで、京介は自分の努力が実を結ばない現実を思い知ります。そんな彼の姿に失望する妹と、ありのままの京介を受け入れようとする麻奈美との間にも亀裂が生まれてしまいます。
こうして、過去と向き合うことで自分の気持ちを確認した彼らに、いよいよ決断の時が迫ります。巻末には、第12巻へ向けてのプロローグが収録されており、桐乃、黒猫、あやせ、麻奈美たちの決意が示されます。
「チャリで来た」がおもしろすぎます。 -
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黒猫の告白という前巻の展開を受けてのストーリー。当然のことながらほぼ全編に渡って黒猫のターンです。
桐乃に彼氏ができたと聞いて京介の心が乱され、すったもんだの末に落ち着くべきところに落ち着いた前巻の流れを表とすれば、今回はその裏のストーリー。前巻からひと続きのストーリーとみなすならば、前巻に対して下した辛めの評価を改めなければいけないのかもしれません。
京介と桐乃の兄妹の関係性が定まった(というか、それぞれが自分のブラコン・シスコンを自覚した)巻でもあり、京介・桐乃兄妹との関係性を重んじながら付き合いを深めていこうとする黒猫のスタンスが定まった巻でもあります。そういう意味では、第1巻からストーリーがやや迷走しているところのあった本シリーズも、はっきりと安定軌道に乗ったと見てよいのかもしれません。 -
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第1章は、京介がふたたび新垣あやせのマネージャーとして、来栖加奈子とブリジット・エヴァンスという女の子が出場するコスプレ・イベントに出かける話。
第2章は、親友でシスコンの赤城浩平とともに、秋葉原でエロ・グッズめぐりをする話。
第3章は、桐乃、黒猫とともに、沙織の住んでいるマンションを訪問する話。
第4章は、アメリカで桐乃とルーム・メイトだった天才小学生、リア・ハグリィが日本にやってきて、京介たちの家にホーム・ステイする話。
ストーリーの振幅が激しいこの物語もようやく安定軌道に入ったらしく、いずれもライトノベルらしいノリの話になっています。 -
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桐乃は陸上の本格的な指導を受けるためにアメリカに渡って不在となり、黒猫が京介の学校の後輩になったため、今回はほぼ全編黒猫メインの話です。
案の定クラスに溶け込めないでいる黒猫のためにいろいろと気にかける京介。しかし、妹がいなくなった寂しさを紛らせようとしているだけではないかと黒猫に言われてしまいます。京介は、自分の気持ちを改めて考えなおした結果、たとえそうだとしても、黒猫を放っておくことはできないと思いなおすことになります。
こうして京介は、ゲーム部に黒猫を案内し、彼女を入部させるところまでこぎつけます。ところがゲーム部には、京介の親友の赤城浩平の妹にして、優等生の皮を被った最強腐女子・赤城瀬菜がいました。黒猫と瀬菜は激しく対立しますが、最後は黒猫が瀬菜に頭を下げて、2人で協力してゲームを完成させます。
2人の姿を見てようやく安心した京介のもとに、「アンタに預けたあたしのコレクション、全部捨てて」というメールが、桐乃から届きます。桐乃にただならぬことが起こっていると知った京介は、アメリカにいる彼女のもとへ向かうことになります。
黒猫のけなげな姿と瀬菜のキャラクターがストーリーを引っ張ってくれたおかげで楽しく読むことができましたが、終盤の急展開のせいで全体の構成が多少ぎこちなく感じてしまいました。黒猫人気に配慮しつつも、タイトルがタイトルだけに桐乃がいないと話にならないということかもしれません。 -
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第1章は、桐乃の親友の新垣あやせが、桐乃にプレゼントするために「星くず☆うぃっちめるる」コスプレ大会の景品のフィギュアを手に入れようとする話。あやせは、メルルにそっくりの容貌の友人、来栖加奈子を大会に出場させ、京介に彼女の世話を依頼します。
第2章は、幼なじみの田村麻奈美が京介の家を訪問する話。桐乃は不機嫌になりますが、麻奈美は彼女の嫌味をかわしつつ、かいがいしく京介の身の回りの世話をします。そんな京介に、桐乃が恐ろしい罠を仕掛けます。
第3章は、桐乃の陰謀で麻奈美に見られたくないものを見られてしまって落ち込んでいる京介を励まそうと、桐乃、黒猫、沙織が秋葉原でパーティを企画する話。
第4章は、桐乃の「最後の人生相談」として、秋葉原にエロゲーを買いに行かされる話。親友の赤城浩平と遭遇したり、痛車仕様の自転車に乗っているガチオタに頭を下げて自転車を借りたりといった苦労を乗り越えて、京介は桐乃のもとにエロゲーを届けるべく奮闘します。
今回は変に深刻ぶったストーリーではなかったので、すなおに楽しめました。 -
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桐乃が書いたケータイ小説が大人気を博し、書籍化される運びとなります。桐乃はクリスマスに京介を伴って渋谷の街に出かけ、小説のための取材をおこないますが、せっかく書いた小説が盗作されるという事件が起こります。京介と黒猫は犯人を見つけ出そうと出版社に持ち込みに出かけて、犯人を追い詰めます。
……という話なのですが。このテーマって、あらかじめ批判を封じてしまうようなところがあるんですよね(著者が意図して、というわけではなく、構造上そうした効果を生んでしまうということ)。感想が書きにくくて仕方がないのですが、とりあえず、黒猫をあそこまで突き落とすとは意外でした。テンプレキャラ萌え小説に見せかけて、ケータイ小説を世に送り出している出版社という「現実」の位置から、オタク的な「キャラ立ち」を相対化するという物語の仕組みそのものは、それなりにおもしろいと思いました。
それでも、こういうメタ的な視点からオタク文化に対する批評性を確保するという手法は、まさにオタク文化の中で育まれてきたものであって、ケータイ小説などの及ぶところではない、というくらいのことは言ってもいいのではないですか。というか言いたい。
じつのところ、ストーリーそのものはあまり好きになれなかったのですが。……やっぱり感想が書きにくくて仕方がありません。 -
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スゴイエロい絵を描く絵師(エロマンガ先生)さんが相棒の高校生ラノベ作家の主人公には引きこもりの妹がいる。
しかし、とあることがきっかけで妹の正体が、その絵師さんが自分の妹という事実がわかり…。
俺の妹のコンビで送る兄妹愛ラノベ。
兄妹愛は伏見さんのテンプレートなんでしょうかね(笑)
俺の妹と同じ語り部目線なのでなんとなく懐かしく、展開も王道でスゴク読みやすい。
でも、このコンビなので期待値が高く、どうしても前作と比べてしまうので物足りなさも多かったかな。
それとラノベを好きになる理由としてキャラが好きになることもあるんだけど、それがなかったのが評価が低くなってしまったかな。 -
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うーん、これはなんとも評価に困る。俺妹の伏見つかさの新シリーズ。引きこもりイラストレーターの義妹と彼女にひとめぼれした高校生ラノベ作家の兄の物語。義理の兄妹で俺妹仕切り直し、オタクを前面に出す、ラノベ作家あるあるネタとかそんな感じ。ほとんど主人公と妹、売れっ子作家の山田エルフだけで話が完結するので、小さな閉じられた世界のつまらない日常を見ているようだ。感心することはあれどラノベ作家にもイラストレーターにも、一読者からすればプロの職業人に共感することはない。伏見つかさでなければ1巻で切っただろう。本作はこのままとして、別シリーズを書いて欲しい。妹に恋する兄、オタク、厨二病と俺妹を彷彿させるものは不利だと思うよ。盛り上がりがどこだか分からないもの。
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読書録「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」3
著者 伏見つかさ
出版 電撃文庫
P221より引用
“「こういうものは、おまえたちに悪影響を与えるからだ。ニュ
ースなどでもよくやっているだろう、ゲームとやらをやっている
と頭が悪くなる。犯罪者の家から、いかがわしい漫画やゲームが
見つかったとーーもちろんテレビの話を鵜呑みにしているわけで
はないがな……」”
ごく普通の男子高校生を主人公とした、出来た妹とその趣味に
振り回される日々を描いたライトノベル。
普通で無難をモットーとして毎日を生きる主人公・京介、ある
日靴箱の裏から見つけたDVDをきっかけに…。
上記の引用は、主人公の父親の一言。
父親の職業のせいもあるでしょうが、父も自分の立場を守るのに
は子供の趣味にも気をつけなければいけないようで、まあ大変な
ことでしょう。しかし、一昔二昔前ならわかりますが、今でもこ
んな考えを持っているのならば、なんだかなぁという感じです。
兄弟姉妹が何かにつけてよく出来ると、イマイチな他の兄弟達
は少々つらい思いをするということはよくわかります。
それでもこうしてなんとか生きている私がいますので、まぁ世の
中なんとかなるものなのかもしれません。
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