鈴木大介のレビュー一覧

  • 貧困と脳 「働かない」のではなく「働けない」

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    岡田斗司夫さんの話を聞いて。「最貧困女子」と「貧困と脳」をセットで読んだ。
    「最貧困女子」の取材対象が抱えていた不自由が、自分に降りかかった体験記。最貧困女子では取材対象に対してリスペクトはしていたものの、「どうしてこんなことができない?」という気持ちがやはり心のどこかには存在していたという。それが、自身が病気を患って同じ立場になったことで、「最貧困女子」を書いていた時には分からなかった彼女たちの気持ちや状況が身をもってわかった、という内容。

    同じく俺も、「どうしてこんなことができない?」という気持ちを、「最貧困女子」で抱いた。そしてその気持ちで「貧困と脳」を読めるから、自分の身にも起こるか

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    2025年11月28日
  • 貧困と脳 「働かない」のではなく「働けない」

    匿名

    購入済み

    学生の頃から生きづらさを抱えていて
    成人してからも仕事のことや社会のことでうまくいかずに悩んでいました。
    ネットでこの本のことを知り購入。
    タイトルにも惹かれました。
    読んでいるうちに励まされ思わず泣いたところもありましたし、すごくすごく為になるところや勉強になるところもありました。
    まずは日本人すべての人に読んで欲しいです。
    そうすれば、もしかしたら日本の未来が少しずつかわるかもしれません。
    本当に他人事じゃないですね……

    #タメになる #深い #切ない

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    2025年11月27日
  • 老人喰い ――高齢者を狙う詐欺の正体

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    『老人喰い』は特殊詐欺に関するノンフィクション…らしいが取材を元にフィクション化されている不思議な本。

    この本に登場する特殊詐欺グループのメンバーはほぼ20代の若者。詐欺グループに入るきっかけは様々だが、彼らは「新人研修」で古参メンバーからある洗脳教育を施される。いわく、若者は経済的弱者、詐欺の対象である高齢者は経済的強者。弱者が強者から奪うことに良心の呵責を覚える必要はない。「老人こそ日本のガンだ」云々。
    詐欺の対象となるのは資産がある、過去に詐欺被害に遭っている、単身である、親族と疎遠である等の属性の高齢者たち。詐欺メンバーは金を持っている高齢者からのみ奪っていることを免罪符にしているが

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    2025年11月09日
  • ネット右翼になった父

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    リアル本にて。
    引退後ネット右翼特有のスラングを口にするようになった父親に対して、逝去したあとになぜ父がそのような行動を取るようになったのかを、家族・友人等へのヒアリングをもとに考察したルポ。
    政治的な主張に伴う分断を感じる機会が増えている昨今、イデオロギーの異なる家族と家族で居続けるためのヒントのようなものを求めて、この本を手に取った。
    本書で紹介している対策自体は、取り立てて真新しいものではないかもしれない。認知バイアスを取り除いた上で、相手をできるだけ具体的に客観的に把握し、差分だけでなく共通点にも注目しよう、ということで、ともすればアンコン研修で説明される内容に近い。ただ、著者ご本人が

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    2025年10月09日
  • 貧困と脳 「働かない」のではなく「働けない」

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    面白かった。発達障害だが、感情の消耗や過度の疲れやすさ、不安への過集中の持続など健常の人には存在しないことが驚きだった。そりゃ我々は生きてるだけで疲れるなと思った。発達障害の知人が片付けが苦手でものを溜め込んでしまうのも、だらしないからではなく、不安から身を守るためで、自分の家族が疲れ果てて寝ている、自分の状況の説明ができない、なにがなんだかわからないという状態にも説明ができた。私も漫画は描けるが、役所の書類を書くのは苦手だ。福祉関係の仕事に就く人にもぜひ読んでほしいと思った。久々にいい本よんだわ。

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    2025年10月05日
  • 貧困と脳 「働かない」のではなく「働けない」

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    衝撃の内容だった。そしてかつてそういう人が職場にいたことに気づいて落ち込んでしまった。やはり知らない事は罪だなぁとも。
    行政で働く人たちは必読と思った。福祉部門に限らず。
    ホワイトカラーの人は他人事ではないよ、との著者の言葉。切実でした。
    はぁー

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    2025年10月03日
  • 壊れた脳と生きる ――高次脳機能障害「名もなき苦しみ」の理解と支援

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    手にとる前は、親子なのかと思ったが、違った。患者と主治医なのかと思ったが、これも違った。
    鈴木大介氏はルポライター、41歳で脳梗塞を発症、高次脳機能障害をもつ。鈴木匡子氏は高次脳機能障害の専門医。ふたりの対談で構成されている。
    病巣は右半球、頭頂葉と前頭葉にかけての一帯。顕在化した障害は、作業記憶の低下、注意障害、談話障害、感情障害など。なんといっても本書の読みどころは、当事者のなまの声、いわく言い難い、どうにも表現しようのない、もどかしい障害の状態が表現されている点。しかも、言おうとしていたことがすぐに霧散してゆく。
    医者も、研究者も、リハビリのスタッフも、ふつうは概念や外から見た病態から入

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    2025年09月29日
  • 発達系女子とモラハラ男

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    脳梗塞で高次脳機能障害になり後天的な発達障害の状態になった著者が初めて発達障害の妻に向きあえることができた体験を綴った話

    具体的内容は発達障害の妻と健常者の夫のパートナーシップの確立なのですが、ふつうに夫婦の関係を見直したり、仕事での噛み合わない人との関係を見直すための好例になります

    人間関係とはなんぞ?の教本です
    こんな本なかった

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    2025年09月28日
  • 貧困と脳 「働かない」のではなく「働けない」

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    貧困なのは自己責任、という世間の風潮に「NO」とはっきり言っている一冊。閲読するまでは実際に私も『貧困自己責任論』に対して肯定的だったのだが、今では考えを改めた。
    高次脳機能障害になってしまった人の脳の中で何が起きているのか、なぜ貧困に陥ってしまうのか、また、福祉制度との斥力が生じてしまうのはなぜなのかといった事を分かりやすく説明している。社会福祉に興味のある人におすすめしたい。

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    2025年09月14日
  • 発達系女子とモラハラ男

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    妻側の視点から読み始めましたが、気づけば子育てに活かせる示唆が多いと感じていました。

    心理的安全性の大切さや、一つの不自由さを「すべてできない」と誤解してしまう危うさなど、日常の接し方に直結する学びがありました。

    著者が両側の経験を持つからこその深みがあり、「役割と生産性は必ずしも結びつかない」という部分には救われる思いがしました。

    読後、自分も人を決めつけずに理解を深め、成長の機会を尊重していきたいと強く思いました。

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    2025年09月09日
  • 貧困と脳 「働かない」のではなく「働けない」

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    前半は、かつて筆者自身が取材したケースについて、脳梗塞により後転的に脳が不自由になったという立場から、何が原因で一般的に理解しがたい行動に繋がるのかを再検証した内容。
    後半は、それらのケースを踏まえて支援の側ができること、当事者の自己理解の重要性、行政の関わり方の提言などを行う。

    それほど長い本ではないが、伝えたいテーマが明確で、また自身も当事者であるために状況を世間にわかってほしいという強い意思が伝わってきた。

    本としては読み応えがあったが、実際に我々や行政が何をできるのか、というところは考えさせられる。

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    2025年08月14日
  • 最貧困女子

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    「真の弱者は救いたい形をしていない」とはどういう事かの詳細解説みたいな本。
    本文にもあったが、知性や精神に重い障害を持つ人と関わった事の無い層には到底信じられない世界だしにわかには受け入れ難い内容だと思う。
    知的ボーダーや精神疾患持ちの方と深く関わった事がありそれなりに理解がある方だと自負している私は「分かるー!」の気持ち良さと、あまりの深淵の深さに「ぇえ…」の困惑の連続で感情の交互浴が凄かった。
    特に、
    『彼女らは本当に、救いようがないほどに、面倒くさくて可愛らしくないのだ』
    の部分は、あまりに実感として“理解る(わかる)”ので唸ってしまった。

    この本がシンドくて読みきれない方は、「みぃち

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    2025年07月09日
  • 貧困と脳 「働かない」のではなく「働けない」

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    自分の悩みの本質に初めて触れてくれた内容でした。誰にも理解されず自分の中だけで消化していたことを綺麗に言語化されていて、読んでいて自分がとても救われたように感じられました。自分を責める事をやめ、自分を愛する事を少しずつ学んでいきたいと思います。

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    2025年06月24日
  • 貧困と脳 「働かない」のではなく「働けない」

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    貧困と脳の関係を著者自身が健常者から脳障害となって追体験し、データともと付き合わせて詳細にまとめるという稀にみる説得力のある一冊だった。
    あと問題提起も現実的で自分もあるきっかけで脳障害になるリスクもありそれを考えると怖くなった。
    これは社会人に必読としていい本だと思う。

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    2025年06月23日
  • 最貧困女子

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    私は子供の頃から「日本に生まれただけで幸せ」と言われてきた。
    それは疑いもなく事実だと思う。
    しかしながら、その幸福が誰にでも平等に享受できるものではないのだと、強く全ての日本人に理解してもらいたい。

    多くの人がセックスワーク(性風俗や違法の売春まで)を行う人を、「楽して稼ごうとしている」とか「自分を安売りしている」などと忌避するだろう。
    たしかに、本書でもそう言った気軽な思いで参入する一般女性も描かれる。
    しかし、彼らは「貧困」でさえない。
    「貧乏」と「貧困」は異なるのだ。
    さらには本書で定義する「最貧困」とは、存在さえ不可視化され、ほぼ全ての日本人が知りもしない、想像もできないほどの、目

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    2025年06月16日
  • 貧困と脳 「働かない」のではなく「働けない」

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    ネタバレ

    【感想】
    ホラーだった
    高齢者が、駅では案内図を見ずにすぐに人に尋ねたり、IT化についていけないことが不思議であったが、脳機能が低下している人から見た世界を知って納得した
    脳機能を低下させてはいけないと強く感じた

    【要約】
    貧困は個人の努力不足ではなく脳機能の低下によって引き起こされる
    加齢による認知機能の低下が仕事や日常生活に与える深刻な影響
    ①遅刻の常態化②約束を破る③作業の遅延④会話の困難⑤外出への支障
    脳機能の低下が与える精神面への悪影響
    ①感情の抑制喪失や常に不安に襲われる状態②公的支援の申請すら困難になる
    脳機能低下の予防にはDHA
    脳機能を一度低下させてしまうと元には戻らない

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    2025年06月07日
  • 脳が壊れた

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    闘病中闘病記
    夫婦間、親との関係まで開示
    私には辞書なしでは読めない難しい漢字使えてるのが、高次脳機能障害なんだろな。

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    2025年06月05日
  • 貧困と脳 「働かない」のではなく「働けない」

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    「最貧困女子」などのルポを「世代間を連鎖する貧困」という視点などから発表してきた著者が、自身が脳梗塞によって高次脳機能障害となったことにより、脳の機能障害から貧困に陥らざるを得ないという視点から捉え直して、改めて過去の取材を当事者としての観点から再発見し、なぜ「だらしない」「さぼる」ように見えるのか、当事者・支援者・周辺者はどうしたらよいか、などを詳述。
    短期記憶の機能低下、注意力の低下、現況の把握力・判断力・事故決定力の喪失など具体的な記述から、これは悲惨な状況であること、「自己責任」ではないことなど認識できた。自分の認識が変わる本。
    【目次】
    まえがき 最貧困女子から10年
    第一章 「なぜ

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    2025年06月02日
  • 発達系女子とモラハラ男

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    おもしろくて一気に読んだ。
    著者の鈴木大介が高次脳機能障害になり、生活に多くの困難を抱えたからこそ、発達障害特性のある妻の大変さに初めて気づく。当事者にならないとわからないこと、見えない景色は確かにある。
    著者のえらいところは、定型発達者であった頃の自分が、妻に精神的DVを行ってきたのだと自覚し、反省していること。そして、中途障害者となった今、お互いのできることできないことを理解して、想像力を働かせて、少しずつ家事を協働して、より良いパートナーシップを築けるようになったこと。
    片付けられない、未来を考えられない、話が通じないなどなどは、努力が足りないのではなく、本当に不可能に近いということ。こ

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    2025年05月08日
  • 貧困と脳 「働かない」のではなく「働けない」

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    子供の頃から苦しんだものの正体が鮮明になった気がした。
    家族や学校、部活、バイト先、職場で怠け者として扱われ罵られてきた。
    家族には「怠け者でーす」という開き直りキャラを演じて、お前は本当にだらしないな!と言われながらも生きてきた。
    この本を読みはじめてすぐ涙が出てきた。そうなんだよ、いくら頑張ってもまわりに追い付かないし同じようにできない。頭の中が不安感でいっぱいで目の前の作業を素早く処理できない。何か不利な目に遭うのではといつも苦しくて気が付けば何もしないまま時間が過ぎている。
    遅刻しないように出勤して9時間耐えるだけで精一杯。ただそれだけで1日の体力と精神力を使いきり、家に帰れば寝たきり

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    2025年05月11日