鈴木大介のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
若くして高次脳障害になった著者のリハビリによる回復の記録は貴重なのではないか。粘土の中からおはじきを取り出すリハビリがいかに難しかったか、両手に荷物を持ってしまうと他のことができなくなってしまうことのはがゆさ、リハビリは感動の連続、やがて著者はこれまでの取材対象者が脳を壊していたことに気づく。老人だけではなく若い人にも作業療法士による脳のケアを、こんなこと当事者にしかなかなか気づけない。
「音楽で泣ける感受性を失ったらどうしよう?」と心配していた著者だが、レディガガのBorn This Wayを聞いただけでボロボロと涙が出るようになり、妻との関係も自分の性格も前とは変り、「脳梗塞になって良かっ -
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世の中には詐欺を生業としている人がいる。そのような人たちがどんなモチベーションで詐欺を行っているのか(特にどのように罪悪感を克服しているのか)、そしてどうしてそのような人たちが世の中からいなくならないのか、ということに迫ったルポ。
全体的に強烈。軽くカルチャーショックですらある。世代間格差とそのルサンチマンについては共感できる。それでもいろいろ引っ掛かりはある。若者が金持ちになるのは悪ではないのか(この詐欺師たちもそうだが)とか、そもそもこんな社会を作ったのは老人たちなのだから老人が悪いということになっているが、いやいや社会なんて意図して作れるわけないじゃんとか。じゃあ誰が責任を負うのかとな -
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脳梗塞を起こしたジャーナリストによる、高次脳による後遺症をはじめとする体験を文字にしたもの。後遺症がいかに苦しいか、どのように感じているか、当事者の感覚を上手く言語化している。後遺症の症状が、以前に取材をした相手の発達障害や鬱病をはじめとする精神疾患・障害と似ており、それら当事者の感覚を代弁しているといえる。参考になった。
「原因が脳梗塞だろうと何(精神障害など)だろうと、結果として「脳が壊れた」状態になっているならば、出てくる障害や当事者感覚には多くの共通性や類似性があるようなのです」p9
「鈴木君さあ、リハビリってのはさあ、あの、なんつうか、そうそう、駄菓子屋のくじ引きなんだよね。駄菓子 -
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なかなか気合いの入った本でした。
裏社会ライターの中村淳彦と鈴木大介の対談本です。
介護を筆頭とした壊れてる産業、ブラック労働で時間と賃金を取られるより、裸になった方がマシという選択になる時代。
ただそこに単に短時間で稼げるという意識でスペックが高い女性が加わり、裸になっても稼げない女性が出てくる時代になってるようです。
性を売るというのはかなり特殊な女性ととらえてましたがそうじゃないみたいです。
2003年の労働者派遣法の改正を機に普通の女性だらけ。
誤解しちゃダメなのが風俗してるからって貧困層ではないということです。
風俗以外に行く場所がなく、そこから弾かれた女性。それが最貧困層。
社会 -
Posted by ブクログ
自称B級ライターの鈴木氏と中村氏が、セックスワーカーへの取材で気づいた貧困についての対談。
熱く語る鈴木氏と、合理的に客観的に(時にはものすごく堅気に)突っ込みを入れる中村氏。このコンビの対談だからこその面白さ。同じ貧困に出会っている2人だが、それぞれの向かう方向や思想も異なる。
なんとなく、今までも社会保障は「本当に手を差し伸べるべき人に届いていない」感じがしたのだけれども、ほんとに届いていないようだ。
そうして取締りに関しても、弱者の逃げ道をふさぐ方向になっている。
かといって、取り締まりを行わない場合、それはそれで困る人が居たのだろうと思おう。平等に幸せになるな
んてことは起