鈴木大介のレビュー一覧

  • 老人喰い ――高齢者を狙う詐欺の正体
    過酷極まる詐欺現場だがリターンの大きさとモチベーションの熱さをぶつける場としては最適なのだろう。作者が語るようにモーレツ社員としてなら極めて優秀な人材であり、勿体無い話。
    架空の設定でも加藤と毒川の話が面白い。ぜひ映画化を!
  • ギャングース(2)

    感想 ギャングース

    面白い。迫力満点。ストーリーも時事性が強く、さらに、全てのキャラがイイ。
    今迄のヤンキー漫画、ヤクザ漫画とは大きく違う。
    作者の取材力に脱帽する出来栄えだ。
    ワルの中にも一筋の人間性(良心)が感じられほっとするところも良い。
    もっと、もっとメジャーになってほしい漫画です。
  • ギャングース(7)
    これまた気持ち良くまとめてくれましたね。
    カタギ・ヤクザ・道具屋・チャイマ・タタキ屋、
    すべての立場の人間が無理のないそれぞれの正義をかざして丸く収めてしまうところはすごくかっこよかった。
    圧巻。
    気持ちのいいものを見させてもらいました。
  • 最貧困シングルマザー
    他の人にぜひ読んでほしいと強く思った。読書感想文の課題にしてほしいくらい。中学だと厳しいかもしれないので高校くらいで。

    どんな人でも同じ境遇になり得ること、うまくいっていても板一枚下にはつらい境遇が待っていること、それらを知る心の準備をするため。それから、もしその境遇になったときにどんな方法がある...続きを読む
  • ギャングース(1)
    家も金も住民票すらない少年達が犯罪で生活をする。
    知らない裏用語が飛び交う。
    ヤクザと犯罪営利集団の違いやその相関など、アウトロー事情をちょっと知ることができる。
    アウトローに属する少年三人組の過去が気になる。
    また『家のない少年たち』も読んでみたい。
    かわいそうなどと言ってられない現実。
  • ネット右翼になった父
    ルポというか物語みたいだった。
    読みものとしては面白いし、読みごたえもあったけど、実際に自分の周囲にあるお話としたら、誰の立場としてもしんどいなぁと思う。
    ペルソナなんてどんなに円満に見える環境にいる人だって持ってるだろうし、心の中の醜い部分を全く持っていないという人もいないと思うし。
  • 最貧困女子
    7〜8年前くらいの本だけど今はもっと貧困は拡大していると思う。出会い系アプリでは生活に困っているシングルマザーが自ら売春を働いていたり、Twitterでは「今晩泊めてください」のような呟きもたまに見る。なぜ家出少女や路上生活者は売春や風俗に従事する傾向があるのか。それは彼女たちはお金も住む場所も健康...続きを読む
  • 老人喰い ――高齢者を狙う詐欺の正体
    特殊詐欺の手口から、どのように組織されているのかまでが良く分かるように書かれていました。正直、想像以上です。普通に生きていれば知らない世界を少し垣間見たような気分です。
  • 将棋と麻雀。頭脳戦の二刀流 49歳からの私の挑戦
    最近、プロ雀士との二刀流になったプロ棋士の鈴木大介の自伝。

    子供の頃から棋士になることを宿命付けられ(何せ名前が大内延介九段から取られた)、その合間で出会った麻雀の道に30年後に誘われるという数奇な人生が面白かった。
    また、同世代で共感できる話も多い一方、娘の話は泣けた。
  • されど愛しきお妻様 「大人の発達障害」の妻と「脳が壊れた」僕の18年間
    サブタイトルに堅苦しいものを感じましたが中身は結構カジュアル、それでいて的を得た感じで読みやすいです。あとがきも頷ける内容です。よくある発達障害にはこうしましょう、のような教科書みたいな本とは違うわかりやすさがあると思いました。是非。
  • 発達系女子とモラハラ男
    ガッチガチの発達障害である奥さんと結婚した定型発達の旦那さんが事故で高機能障害になり、奥さんが見ている世界を体験することで、「発達女子の面倒見てる偉い俺」から降りて、「夫婦がうまくいくにはどうしたらいいか」を考えるという本。
    正直、この旦那さんは確かに加害はしてたと思うんだけど、ここまで180度考え...続きを読む
  • ネット右翼になった父
    この本の端緒となった2019年のデイリー新潮の記事を当時読んだ。当時の著者と同じように、YouTubeでおかしくなる人おるなあとシンプルに捉えていたので、認識を更新できてよかった。

    単語というか符牒というのか、仲間内に目配せするために使われる悪意と差別意識に満ちた言葉がネット空間には多く流通してい...続きを読む
  • ネット右翼になった父
    読み始める前と読み終えた後で全く印象が違う作品でした。テーマとしては『ネット右翼』より『になった父』に重きが置かれていて(もちろんネット右翼についての記述もありますが)、ネット右翼というテーマから筆者さんとお父様との凝り固まった家族関係を紐解き、最終的に「父と私はどうあるべきだったのか」という部分に...続きを読む
  • 最貧困女子
    貧困のさらに下層である最貧困女子の現状を記したルポ。人は低所得に加えて「三つの無縁」「三つの障害」から最貧困へと陥る。本来支援されるべき方々が世間に可視化されていないので、支援が難しい現状がある。

    「第一章 貧困女子とプア充女子」を通して、例え月10万くらいの低所得でも周りの友達の支援やシェア文化...続きを読む
  • ネット右翼になった父
    昔は世界に対する幅広い興味を失わなかった父親が、その晩年にその発言がネット右翼であるかのように変貌してしまったことに苦い思いを抱いていた著者。父の亡き後に改めてその足跡を丁寧にたどり、家族のつながりを回復していく話。
  • ネット右翼になった父
    強い思い込みから始まった父の像を、改めて検証していくプロセスが記載されている。
    世代と年代を切り分けて考える、触れていると染まっているは異なる、などいくつか人間関係を考える上で大きなヒントになるキーワードがあった。
    ここまで丁寧に掘り下げて検証するのはかなりしんどい作業だし、親が生きているうちにやる...続きを読む
  • ネット右翼になった父
    タイトル通り、ネット右翼になった父親について終始書かれている本かな?と思ったら、最終的な着地は全然違っており、読み応えはあった。ただ、周りにネトウヨがいないとなかなか共感できない話も多くて、判断が難しいところ。
  • ネット右翼になった父
    たまたま目にとまり購入したが、読み出すと止まらなかった。私の中にある固定概念的な嫌悪感と向き合うきっかけになった。自分は平成生まれだが、筆者とお父様との間の関係を見て、自分と両親との関係がいかにフラットかというのを改めて実感した。
    また、思想の柔軟性と老いの話はたいへん考えさせられた。世の中の変化を...続きを読む
  • 最貧困女子
    貧困とは、三つの無縁、三つの障害から、貧困に陥るという。
    そして、三つの障害は見た目では分からないが故にセーフティネットの網から引っかからないのだという。

    本書を読んで、貧困の一端を垣間見れたわけだが、この本が、当事者の方を救う一助になるのを心から願うとともに、自分自身でも何か出来る事がないかこれ...続きを読む
  • ネット右翼になった父
    弱者に寄り添う著作を執筆してきたルポライターの著者が、年老いて「ネット右翼」化してしまった(と著者が感じていた)父親に、その死後、とことん向き合った記録。
    読んでみて、これはあくまでも著者とその父親のケースであり、中高年のネット右翼化の背景や対処といった一般論的な内容を期待すると肩透かしを食らうと思...続きを読む