鶴田謙二のレビュー一覧
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ネタバレ 無料版購入済み
カジシン作品の完璧な漫画化
梶尾真治作品、けっこう読んでいますが、実はこれ、未読だったようです。
ただ、リリカルなカジシン節が見事なまでに炸裂している佳品で、鶴田謙二氏の作品も初読でしたが、あっという間に作品に引き込まれました。
私もフェリーの旅は好きですが、2等雑魚寝は利用しませんので、その辺も自分の経験に沁みたのでしょうかね。
アナログタッチの見事な描線で、脱帽の出来でした。素晴らしいです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレとても良い短編だった。どのシーンを切り取っても綺麗で、ストーリーもまた、読み進めるごとに違う良さが姿を表す。
一冊の漫画で、これほど魅力的なヒロインを描くことができるのは凄い。多分、絵柄や造形というだけじゃなくて、それなりに多くの人が胸中に抱く、ヒロインのイデアみたいなものを、ずるずると引き出してくることで、一層魅力的に見えたんだと思う。誰しも一度くらいは、エマノンみたいな女の子に憧れたことがあるんじゃないだろうか。
序盤の、美人とゆきずりになるような旅情、中盤のSF的な展開による空気の転換、一度あっただけの女の子への慕情を、ずっと持ち続けているラスト、いずれもとても風情があって良かった -
無料版購入済み
詩的で文学的
思っていた以上に、詩的で文学的で、素晴らしい映画の冒頭を観ているかのようでした。謎めいたヒロインに、惹き付けられる気持ちがとても良くわかる!
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Posted by ブクログ
おもしろい!おもしろすぎる!!どこかを漂流し続けている謎の島というのがもう個人的にツボすぎる。「海獣の子供」とはまた違ったワクワクする冒険譚じゃないか。えーい、続きは、?はどうなっとるんじゃー!?
女性の顔の書き方がちょっと変わった気がする。自由奔放でコケティッシュな人物造形は変わってないけど。
太平洋のどこか、人知の及ばないところを島が漂流し続けているという設定がもうたまならい。「なるたる」の竜骸、古くは「ラピュタ」、または「南極のニンゲン」など、この地球上にそういう存在が人知れずあるというのが、UFO/UMA好きのハートをわしづかみ。
島の生活描写なども、これまではこういうリアルな日