大和和紀のレビュー一覧
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ネタバレ前巻の続きで、連名書を取り戻した信輔と於通。それでも秀吉の怒りを買い、危なくなったところで北条攻めになりました。
秀吉と利休の関係も危ない感じになってきたときに、突然信輔が倒れちゃいました。信輔を心配する於通でしたけど、信輔の家人からは出入り禁止を通達されて、落ち込んでます。
確かに信輔は左大臣だし、於通は出戻りの上で、信輔と敵対する秀吉側の人間だしっていうのは、元々分かっていたことではあるけど、それを他人から言われるとつらいですよね。
後半は細川ガラシャの話になっていきますが、彼女が於通になんの話があるのか、ガラシャの最期を知っているだけに気になります。 -
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ネタバレ志摩守の元で名ばかりの妻となっていた於通ですが、その清廉な生き方に使用人達とはよい関係が築けていけているなって思いましたが、志摩守が私怨で人を殺め、於通が書きためていた書を破ったことから、志摩守からの離縁を獲得しました。1年余りの結婚生活だったそうですけど、その間、ぬばたまの薬で難を逃れてたんでしょうか。
久しぶりに京に戻った於通ですが、すぐに公家の女御さんたちや女官たちの先生になったり、大坂城の於ねの祐筆や茶々の書の先生になったりと、書ができるということは、この時代スゴイんですねって感心しました。
秀吉からのラブコールは機転で切り抜けたし、あと心配なのは、左大臣の信輔ですね。なんだ身を落 -
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ネタバレ出雲の阿国や春日局、浅井三姉妹が出てきて、於通の周りもちょっと賑やかになってきました。彼女らとの関わりを匂わす記載もあるので、今後が楽しみです。
近衛信輔との関係もいい感じに進んでいたところですが、関白の話が出てきたあたりできな臭い感じに。そういえば日本史の授業で、関白秀吉ってあったなぁって思っていたら、案の定、それに信輔が巻き込まれ、しかもこれまで全然出てきてなかった塩川志摩守なる変なオヤジが於通の許嫁として出てきちゃいました。
もっと早く信輔との結婚が決まっていればよかったのに、泣く泣く志摩守の元に嫁ぐことになった於通。なんか田舎臭い生活になってしまって、愛人がいたり、かわいくないガキ -
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高校では生徒会役員、東大に入って、品行方正な男子と結婚が決まって……っていう人生を歩いていた桂子さんの1974年から1980年までを描いた小編。鷲田清一氏がこの本をジェンダー的な束縛のたとえとして引いていたのだけど、この本は十年愛の物語として読んでしまうと、小編ということもあり、細部が端折られてしまっているような感じがすると思う。それよりもやはりジェンダーの視点で読んだほうが面白い。いつの間にか小走りでしか走ることのなくなっていた桂子さん。「君は働かなくていいよ」という男と結婚しかけた桂子さん。世の中には自分らしさの前に、女らしさとか男らしさってものが立ちはだかっている。考えもせず自らそういう