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小野於通は一心に取り組んだ書が評判を呼び、
秀吉正室於ねの祐筆に抜擢されてしまいます。
大阪城へあがり、秀吉側室となった茶々との出会います。
理不尽な生活との決着がついて小野於通の新しいスタートがはじまる感じで良かったとホッとしました。秀吉とか歴史上人物がでてきて読みごたえありました。
ヒロイン小野於通は自立する女性の大先輩的な存在である。
400年以上前の戦乱が収まらない時代の日本で「書」という性別にとらわれない能力を武器に自立し一派を立てたのは大変なことだろうと感じた。
作中にも出てくるが、同時代に歌舞伎の始祖である出雲阿国がいるのも、安土桃山時代という生き生きとした時代性...続きを読むのなせる技だろうなと感じた。
絵柄は相変わらず華麗。登場人物の描き分けがはっきりしているので登場人物が多い割に混同することが少ない。
Posted by ブクログ 2011年05月18日
待望の第3巻。主人公於通がいよいよ天下人秀吉と顔を合わせる。書道ひとすじに身を立てる潔い生き方に、物語中の女君たちが心を寄せるさまがいじらしい(しかし豪華メンバー!!)。信輔の変わりようには驚きましたが、落ちぶれても書の気高さは変わりないということを於通が確かめた場面はこの巻で一番のハイライト。芸で...続きを読む心を通い合わせるふたりが素敵です。武家のみならず公家社会をも描いた戦国漫画として今までになかった作品では。
Posted by ブクログ 2015年05月29日
於通さん離縁となってしまいました。
しかし、夫の志摩守殿とは、なんとか円満に別れることができて、短い結婚生活に終止符を打つことに。
もとの穏やかな生活に戻れることが出来てよかった。
その後は、女御さまの書の教授となったり、秀吉の正室の北政所 於ねさまの祐筆(礼状や見舞いの文の代筆)を頼まれる。
側...続きを読む室の茶々さまや松の丸さまには、書を指導したり、女官たちには、「源氏物語」の講義をしたりと、京と大阪城を行き来する生活へと充実している。
自身のポリシーを持ち、師匠の九条種道から独り立ちして、おのれの書流を築き上げ、引っ張りだこに。
『書は人、それ自体が生きもの。ひと文字ひと文字に書き手の品格の高さや低さ、人柄や体調まで表れる』と、師匠の御言葉。
文字を連ねるとき、気配りを致したいものです。
Posted by ブクログ 2011年10月15日
望まぬ結婚に終わりを告げ、於通は於ねの祐筆として大阪城にあがる。秀吉の側室にされそうになるが、からくも逃げおおせるいっぽう、再会を果たした信輔は別人のように荒れていた。
次々と話しが進み、気持ちが良い。さすが大和和紀。この人だけは、歳を重ねても、良い作品を描いてくれる。
Posted by ブクログ 2011年06月26日
志摩守の元で名ばかりの妻となっていた於通ですが、その清廉な生き方に使用人達とはよい関係が築けていけているなって思いましたが、志摩守が私怨で人を殺め、於通が書きためていた書を破ったことから、志摩守からの離縁を獲得しました。1年余りの結婚生活だったそうですけど、その間、ぬばたまの薬で難を逃れてたんでしょ...続きを読むうか。
久しぶりに京に戻った於通ですが、すぐに公家の女御さんたちや女官たちの先生になったり、大坂城の於ねの祐筆や茶々の書の先生になったりと、書ができるということは、この時代スゴイんですねって感心しました。
秀吉からのラブコールは機転で切り抜けたし、あと心配なのは、左大臣の信輔ですね。なんだ身を落としたかぶき者になっちゃってるし、最後は信長の遺品を秀吉の前で割っちゃったし、秀吉との関係がすごく気になる終わり方になっちゃってます。
絶対秀吉が怒りそうで、彼の今後がすごく気になります。
Posted by ブクログ 2011年11月27日
小野於通伝。
この方について、ほとんど存じ上げません。
調べてみよう、知ってみよう、というスタンス。
それにしても、江戸時代前後はかなり不案内です。
そのうえで、スター的な人物、この巻ならば、茶々などの浅井三姉妹、真田幸村などなどと絡めてあるのは、とっつきやすい。
意に添わぬ結婚をさせられていたものの結局離縁して京都に戻ってきた於通だが天皇の女御や北政所や茶々などから引く手あまた。
茶々と京極龍子の愛人対決面白かった。