あらすじ
戦国屈指の謎の美女・小野於通(おの・おつう)がおもしろい!! 於通、いよいよ戦国社交界の中心・大阪城へ! ――志摩守(しまのかみ)との愛なき結婚に終わりを告げた於通。帰るところは懐かしい京の町! しかし関白を秀吉(ひでよし)に横取りされた信輔(のぶすけ)は別人のように荒れていた。一方、於通は一心に取り組んだ書が評判を呼び、秀吉正室・於ね(おね)の祐筆に抜擢。大阪城へあがり、秀吉側室となった茶々(ちゃちゃ)と出会う……!!
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Posted by ブクログ
於通さん離縁となってしまいました。
しかし、夫の志摩守殿とは、なんとか円満に別れることができて、短い結婚生活に終止符を打つことに。
もとの穏やかな生活に戻れることが出来てよかった。
その後は、女御さまの書の教授となったり、秀吉の正室の北政所 於ねさまの祐筆(礼状や見舞いの文の代筆)を頼まれる。
側室の茶々さまや松の丸さまには、書を指導したり、女官たちには、「源氏物語」の講義をしたりと、京と大阪城を行き来する生活へと充実している。
自身のポリシーを持ち、師匠の九条種道から独り立ちして、おのれの書流を築き上げ、引っ張りだこに。
『書は人、それ自体が生きもの。ひと文字ひと文字に書き手の品格の高さや低さ、人柄や体調まで表れる』と、師匠の御言葉。
文字を連ねるとき、気配りを致したいものです。
Posted by ブクログ
望まぬ結婚に終わりを告げ、於通は於ねの祐筆として大阪城にあがる。秀吉の側室にされそうになるが、からくも逃げおおせるいっぽう、再会を果たした信輔は別人のように荒れていた。
次々と話しが進み、気持ちが良い。さすが大和和紀。この人だけは、歳を重ねても、良い作品を描いてくれる。
Posted by ブクログ
志摩守の元で名ばかりの妻となっていた於通ですが、その清廉な生き方に使用人達とはよい関係が築けていけているなって思いましたが、志摩守が私怨で人を殺め、於通が書きためていた書を破ったことから、志摩守からの離縁を獲得しました。1年余りの結婚生活だったそうですけど、その間、ぬばたまの薬で難を逃れてたんでしょうか。
久しぶりに京に戻った於通ですが、すぐに公家の女御さんたちや女官たちの先生になったり、大坂城の於ねの祐筆や茶々の書の先生になったりと、書ができるということは、この時代スゴイんですねって感心しました。
秀吉からのラブコールは機転で切り抜けたし、あと心配なのは、左大臣の信輔ですね。なんだ身を落としたかぶき者になっちゃってるし、最後は信長の遺品を秀吉の前で割っちゃったし、秀吉との関係がすごく気になる終わり方になっちゃってます。
絶対秀吉が怒りそうで、彼の今後がすごく気になります。